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1955年のチェット・ベイカー(CD)

2024-02-14 | JAZZ (CD)
これまで掲載してきたのは1959年から1960年代迄のレコーディング・アルバムでしたが、この先は1970年代後半以降となることから、レコードはここで一端ブレイクし、1955年録音の2枚(CD)を取り上げてみました。

1枚目は、アムステルダム・コンセルトヘボウとスケベニンゲン・クアハウスの2カ所でのライブを収録したもので、ピアニストにリチャード・ツゥワージクが参加していることからも貴重な録音でもあります。

「Concerts in Holland」 55 Records FNCJ-5607
 
録音 1955年9月17, 18日

最初にチェット・ベイカーによるメンバー紹介があり、「Indian Summer」は、2カ所の演奏が収められていますが、トランペットは初日が、ピアノ演奏は翌日の演奏が優れているように感じます。
ヴォーカル入りは、「But Not For Me」「My Funny Valentine」「Someone To Watch Over Me」の3曲となっていて、「My Funny Valentine」はピアノとベースをバックにしっとりと歌っていますが、サビの前で突然録音が切れてしまっていて残念です。
この1950年代当時、ジャズマンとドラッグは切っても切れないところがあった中で、オランダの演奏は、ベーシストを除く3人がドラッガーであったことから演奏にも異様な雰囲気が感じられ、強い個性を発揮するツゥワージクのプレイも聴き所の一つです。
また、一方のチェットは、相変わらずの柔らかい音と強い感情でプレイしており、その対比が演奏によくでています。


2枚目は、パリ録音による8曲のスタンダードが入ったプログラムで、上記のアムステルダムの後、パリで客死してしまったツゥワーディクに替わってジェラルド・グスティンがピアニストを務めています。

「Jazz in Paris」 Universal 014 378-2
 
録音 1955年10月24日

こちらのパリ録音盤は、そこにある曲を淡々と演奏しているだけでハッとするような場面は殆ど無く、イージーリスニングを聴いているような錯覚に陥りますが、最終曲の「I'll Remember April」のみがミディアム・テンポによる軽快な演奏となっており、このアルバムの中で一番の聴き所となっています。

この2枚の録音日は、1ヶ月足らずの差ですが、ピアニストが替わっただけで演奏の質が大きく違ってくる一例のようです。

コメント (1)
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