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チェット・ベイカーの諸作を聴く(ONCE UPON A SUMMERTIME)

2024-02-18 | JAZZ
続いては、リーダー・アルバムとしては暫く間隔が空きましたが、この録音当時、活動拠点をヨーロッパに移していたチェットが、この制作にあたりニューヨークに舞い戻り、米国で活躍中のメンバーと行ったセッションであったことから、聴いていて演奏にも力がこもっているのが伝わってくる1枚です。

「ONCE UPON A SUMMERTIME」 Artists House AH 9411
  
1. Tidal Breeze
2. Shifting Down
3. ESP
4. The Song Is You
5. Once Upon A Summertime
Chet Baker (tp) Gregory Herbert (ts) Harold Danko (p)
Ron Carter (b) Mel Lewis (ds)
録音 1977年2月20日

ジャケットのデザインは、ピンボケ顔の若い時のチェットですが、内側には幼少から最期までの写真が掲載されています。


このアルバムでのチェットは、ヴォーカルを封印してトランペット1本で臨み、マイルス・ディビスが演奏している曲を3つも取り上げていて、「Shifting Down」「Once Upon A Summertime」ではミュート・プレイも披露しています。
また、アップ・テンポによる「ESP」では、か弱い部分は微塵も無く渾身の演奏となっています。
躍動感に満ちた「The Song Is You」では、メル・ルイスのドラミングによるサポートが効果を上げています。

レコードに収められている演奏は、時としてジャケットのデザインから想像することがありますが、当初はこのジャケットからは何も期待しませんでした。(出来ませんでした)
しかし聴いての感想は、相方を務めるテナー・サックスのグレゴリー・ハーバートがジョー・ヘンダーソン張りの豪快な音で、またロン・カーターのベースがブンブンと響いて快調であり、チェットもまた好演していていい意味で期待外れの1枚でした。
繰り返し聴きましたが、チェット・ベイカーのアルバムとしては上位にランクする1枚だと思っています。

コメント
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