竹泉・蔵元訪問

4月27日（日曜日）恐るべき弾丸ツアーを決行して参りました。事の発端は、先月のブログ（４/2）でもご紹介したのですが、「竹泉」田冶米社長と「扶桑鶴」大畑専務がWで当店にお越しに成った時の事です。以前、田冶米社長と初めてお会いした時、話し込んでしまい「蔵の方に今度お伺いします・・・」言ってお別れをしました。その後数ヶ月経ってから、お伺いさせて頂こうと連絡をさせて頂いたのですが、丁度その日は出張で不在との事･･･その為また折をみて・・・と思っておりましたところ、時間だけ過ぎてしまい、そろそろ連絡を取ろうかな～と思っていたところに、田冶米社長の方から、お店に寄りたいのですが･･･というご連絡があり、先月ご来店に成りました。その際もし、日曜日辺りに蔵の方にいらっしゃるのでしたら、4月は27日以外は予定が入っていて、5月なかなか時間が取れないとの事。即決4月27日の訪問を決めてしまいました。「竹泉」（田冶米号合名会社）さんの場所は、兵庫県朝来市に在ります。私が住んでいる西条からは、山陽自動車道西条ICから同じく山陽自動車道姫路東ICから播但道（県北の方に向かう道路）に乗り和田山ICで下車し約10分国道9号線から少し入った所に在ります。（片道3時間）
今回我々夫婦以外にも、先週の出雲訪問に引き続きpukochi様・mazeキャプテン婦人がご参加になられ、今回満を持してmazeキャプテン自らのご出馬と相成り、計5名でお伺い致しました。
午前11時に蔵元さんに到着。素晴らしいい立派な建物に圧倒されました。敷地も非常に広く、ホームページを拝見していたので、予想はしておりましたがそれ以上でした。創業は元禄10年ですから300年余・・・と言う事に成ります。建物も歴史を感じるものが結構残っており、興味深く拝見をさせて頂きました。（上写真：蔵の中庭）最初、事務所に通され会社の概略をお聞きしました。今現在、田冶米さんの蔵の仕込みは800石という事ですが、全盛期には普通酒だけで5000石有ったと言う事でした。
また、こちらの蔵はお酒も然る事ながら、つい最近まで醤油も造られていたそうです。ここから少し北へ上がった所に、皿そばで有名な「出石いずし」が在りますが、そこで出汁に使われる醤油も、田冶米さんが永きに渡って造られていたとの事。
その後、社長の案内で早速蔵を見せて頂きました。やはり以前沢山のお酒を仕込んでおられた蔵だけあって、もと室・仕込み場・貯蔵庫どれも広くビックリしました。中でも「もと室」は、どの蔵もそんなに広い部屋ではないのに、こちらは体育館の様でした。（※上:写真もと室）
仕込み蔵も作業がしやすい十分なスペースが設けられており、また洗い場も屋内に造られていて、冬寒いの仕込みの時期、蔵人にとっては嬉しい設備だろうな～と思いました。貯蔵庫も冷蔵設備を着けなくても、20℃位にしか成らない優れもので、多くのお酒がタンクの中で眠りに付いておりました。秋には又違う顔を見せてくれる事でしょう。冷蔵庫にも沢山のお酒が出番を待っておりました。
その後、事務所近くに帰ると奥様により、手早くきき酒のセッテングがされておりました。出てきたお酒は30種余り・・・・順番通り書かれたプリントも頂き、それに添ってきき酒を行うと言う、結構本格的なものでした。
中でも、これからこの蔵の主流に成るであろう7号系の酵母を使用したもは、味わい深さの中に切れのよさを感じ、とても楽しみです。五百万石のものは、9号系ですが燗酒にするとふんわり感が影を潜め、キリット切れ味の好い旨味有るお酒に変わり面白い味わいでした。これも秋の冷やおろしの時期には、7号で仕込まれた「五百万石」が登場するやに聞いておりますのでこれまた楽しみです。又地元飯米（どんとこい米　7号酵母）を使用して造られた純米酒（精米歩合65%）も非情に複雑さと厚みがあり、これも燗酒向きの1本で食が進む事受け合いです。また瓶燗急冷純米にごりは、滓のふくよかさと切れのいい心地好い酸のバランスが絶妙で、燗向きのポイントの高いにごりでした。
こちらの蔵元さんは、食事と酒の関係を最重要に考えておられ、その意味からも当店のコンセプトにも合い、とても心強い蔵元さんです。まだ今の所お取り引きは無いのですが、近い将来（今年中には）お取り引きに成る可能性は大です。又こちらの蔵では、社長曰く将来的に（5年以内）全量純米の蔵にするという事で、新たな挑戦を前向きに行っておられる姿に、感心を致しました。
貴重な日曜日にお時間を取って頂いた、田冶米社長始め奥様にも大変お世話に成りました。（滞在時間3時間余り）、お互いもう少し話足りない部分も在り、今度はもっとゆっくりお話が出来る様に参りたいと思います。
次回、秋に又伺いますとお約束をして、蔵を後に致しました。これから帰宅と思いきや、国道9号を西へ・・・・さて最初に弾丸ツアーと言った訳が次回ブログで明らかに・・・・