掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

カエルの子はカエル

2007-08-31 16:05:05 | 出来事
昨日、我が家と同じ町内に住んでいらっしゃる「T鶴酒造」石○杜氏の奥様が大きな封筒を手にいらっしゃいました。

実は先日、石○杜氏のご子息さん(小学校3年生)と奥様がいらっしゃり、「息子の夏休みの宿題で社会科研究の製作をしているので、掛井さんお話を聞かせて下さい・・・」と言われました。
「え・・・何でしょう」とお伺いすると、社会科研究の課題で酒米(大和町・契約栽培農家 松田さん生産の雄町)の流通について研究をされておられ、農家の方が造ったお米が、色んな所を経て蔵元で酒に成り、最終的に製品に成ったお酒を、我々の様な小売店がお客様にお売りする。そんな中で契約栽培農家・ライスセンター・精米業者・酒造・小売店それぞれにインタビューをしているので「小売店の立場でインタビューに答えて頂けませんか」と言うものでした。何か責任重大だな~と思いつつ、お答えを致しました。

インタビュー内容は
①大和雄町を飲んでどう思いましたか
=げっ・・・
②他の米で造ったお酒とどう思いますか
またしても・・・げっ・・・
③お客さんは雄町純米の事を何と言っていましたか
=げっげっ・・色んなお客さんの顔がぐるぐる・・・・
④雄町純米はどの位売れていますか
=げっ~思わず、い・・・・いっぱい 
⑤掛井さんは日本酒は好きですか
=やっと楽勝YES
⑥掛井さんはどんな気持で日本酒を売っていますか
う~んいい質問
てな具合で・・・・・。こっちがドギマギしそうな鋭い質問ばかり。さすが石○杜氏のご子息様・・・

と言う事で長い振りに成りましたが、その「社会科研究」が完成されたと言う事で、わざわざそれをコピーされて大きな封筒に入れ、お礼のお手紙(奥様とご子息様)と一緒に、奥様がご持参されたと言う訳です。

内容を見てビックリと言うより感心しきり・・・。
とても小学校3年生レベルの「社会科研究」ではない・・・・
先ずは1.として研究の目的①食べる米と酒米はどこが違うのか。②どんな人がどこでどのように栽培しているのか。③田んぼから酒蔵まで米はどのようなルートを通るか。
2.として①品種は雄町にする。②調べる栽培地は三原市大和町 松田さんの田んぼにする。③酒米は松田さんの田んぼから→農協→精米所→竹鶴酒造までを調べてまとめる。
目次として①酒米の下調べ②栽培農家松田さん③大和町ライスセンター④精米・西条のパールライスセンター工場⑤竹原市・竹鶴酒造⑥西条・掛井酒店さん⑦まとめ感想。という構成になっていて、普通にふむふむと読んでしまいそうな位素晴らしい出来栄え33ページから成る力作・・・。父上のまとめられた冊子に迫る勢い・・・。
     (上写真:当店取材ページの中の一枚)

全ての場所に趣き、熱心に体当たり体験記(写真)なども有り、はたまた酒造好適米の種類のや栽培地の表や地図も製作されており、お見せできないのが残念です。
今度「ジュニア石○の酒米の話」として冊子を製作して頂きたい位でした。拝見希望方には見せてあげてもいいですよね~、おやっつぁん・・・・



天寶一・備前雄町

2007-08-29 22:40:21 | 日本酒
早いもので、8月も今週末でお終り。今週土曜日からもう9月
1ヵ月半後にはそろそろ蔵入りと言う季節に成ります。この間「造りが終った~」という開放感に満ちた蔵人の声を聞いたような気がしたのに、時が経つのは早いものです。
と言う訳で、各蔵元さんも「ひやおろし」などの商品が出荷される季節にも成ってまいります。
その前に、8月から出荷に成ったばかりの、季節限定商品をご紹介します。
商品は「天寶一・備前雄町」(純米吟醸・瓶火当て)です。この商品は、今年3月・居酒屋いぶしぎん○牧氏と、蔵にお邪魔させて頂いた際に、何種類かのお酒と共にきき酒をさせて頂き、村上社長が「今年初めて備前雄町で造ったお酒です」とご紹介頂いた商品です。
その時は、確りとした酒質と非情にシャープな印象は有りましたが、何分まだ味わいは硬く熟成後が気に成っておりましたが、半年の時を経てこの度入荷しました。
データーは次の通りです。アルコール度:15.8 酸度2.0 日本酒度:+8.0 原料米:備前雄町 精米歩合:60% 使用酵母:協会9号系
早速、本日呑んでみましたが、常温で少し頂くと旨味を感じた次の瞬間、鋭角的な切れと酸を感じ後味に辛味の余韻が残ります。
その後お酒の方が「燗にしてくれ燗にしてくれ」と言う囁きが聞こえ、直ぐにお燗に・・・。直感ぬる燗は合わない・・・60℃う~んもう一声65℃う~んこの辺の温度か・・・。想像したより最初のアタックは柔らか目。しかしアフターはやはり辛味が残る・・・。骨太と言う感じではないが、なかなかのバランス・燗冷ましもまずまず。こっそりもっと加熱した燗冷ましも試してみた・・・。辛さがかなり強調され、とんがった感じで柔らかさに欠ける。日にちを空けて、また実験いたします。

しかしながら「このラベル見たこと有るぞ~」と思ったあなた・・・正解
このラベルは春先にf槽口直詰生(原酒)・雄町純米吟醸(広島雄町)」と同じもので、違うのは瓶の上の部分の襷に「備前雄町」と書いて有るのと、瓶の色が「広島雄町槽口直詰生」が緑で「備前雄町」が茶瓶といった所くらいでしょうか。価格は
1,800ml税込価格¥2,730

720ml税込価格¥1,365です。是非お試し下さい。



酒蔵まつり

2007-08-27 18:30:16 | 告知
ご覧のポスターの様に、来る9月23日(日曜日)広島市中区本通り「広島アンデルセン」4Fスカンジナビアホールにて「第10回広島酒蔵まつり」が、行われます。
このイベントは、我々が属している組織「広島県酒販青年連合会」の主催で行われる事業で、皆様方のお陰を持ちまして、毎年大変賑わう恒例のイベントに育てて頂きました。
今年も皆様に喜んで頂けるべく、昨日会議が有り参加してまいりました。活発な意見も出て新企画なども有り、当日お楽しみにと言った所でしょうか・・・。

参加して頂ける蔵元さんは次の通りです。
蓬莱鶴・一代・白鴻・菱正宗・老亀・宝寿・旭鳳・賀茂鶴・賀茂泉・峰仙人・向井桜・亀齢・瑞冠・華鳩・美和桜・西条鶴・神雷・八幡川・千代乃春・千福・宝剣・白牡丹・福美人・酔心・本州一・誠鏡・喜美福です。

お酒は勿論、食の方もアンデルセンさんの美味しいオードブル+佐川さんの手打ち蕎麦実演販売(別途料金に成ります)も有り楽しんで頂ける事と思います。
又今年は、バーテンダーの方に日本酒を使ったカクテルを作って頂くアトラクションも計画中ですので是非試してみて下さい。
前売り券=1,500円 当日券=2,000円と成っています。勿論当店でも販売しておりますので、お近くの方は是非ご利用下さい。
当日は、炎の燗酒のコーナーのお手伝いをしておりますので、気軽に声を掛けて下さい。



本州一・限定酒

2007-08-19 20:58:25 | 告知
今年の4月、広島の居酒屋某所で「本州一を呑む会」が有りました。
会には「本州一・大吟醸」「本州一・気鋭の雫(純米)」「未発表・純米吟醸原酒」が出されていました。本州一のお酒をご存知の方は、ご理解されておられる事とは思いますが、ほとんどのお酒に広島吟醸酵母が使われていて、いわゆる香り系で雑味の少ないタイプのお酒が多い蔵元です。「大吟醸や気鋭の雫」は正にそう言ったタイプで、サービス温度も冷やして・もしくは常温といったものですが、「未発表・純米吟醸原酒」には、せとうち21号酵母が使用されていて、香りも穏やかで燗上がりをするタイプのものでした。その時はまだお酒も硬く開いてなかったのですが、お燗にすると弱冠膨らみも出て「時間が経つと面白くなってきそうだな~」という印象でした。
その時「未発表・純米吟醸」について社長にお伺いした所、「現時点で1.8L瓶で、300本瓶取りしていて、まだどういうふうに出荷するのか決めてないんです」との事でした。
その後、「PB(プライベート)商品として商品化出来ませんか」とお願いをした所、承諾して頂き水面下で出荷に向けて動いておりましたが、何店舗かの酒販店にも声をかけさせて頂き、出荷の運びに成りました。

お酒の商品名は、特別純米原酒「壺中天地こちゅうのてんちと名付けました。壺中の天地とは、「俗世界とはかけ離れた別天地・酒を呑んで俗世間の事を忘れる楽しみ。」という意味も有り、このお酒を呑んで頂いて、夢心地になって頂きたいという意味も込めて命名させて頂きました。
現在の酒質は、味わいも出て来て膨らみが有り、程よい酸味に心地好い余韻も感じ、本州一らしい柔らかな味わいも覗いていて、好い食中酒に成っています。これから更に熟成が進むに連れて味わいの幅・厚みが出てきそうです。
余談ですが、このラベルに描かれている人物、何処かで見たような後姿・・・見る人が見りゃ~解るか・・・・。ね~おやっつぁん・・・・・「どう言う事~」

データーは原料米:八反錦 使用酵母:せとうち21号 日本酒度:+5 酸度:1.8 アミノ酸度:1.2 アルコール度:17.8
価格は1,800ml¥2,850 300本限定
8月22日(水曜日)からの発売です。



龍勢

2007-08-18 20:18:34 | 告知
先日ブログにて「藤井酒造のお酒を呑む会」模様をご紹介いたしましたが、後日「藤井酒造」さんの方から今回も8月中期商品情報(毎月3度定期的に出荷可能な商品の案内)が届きました。
その中に、昨年極少量出荷された「龍勢・超軟水仕込・高酒精度辛口純米原酒」が有り、1年置いた17BY(昨年醸造年度)のものがスポット再発売としてとして紹介されて居りました。

前回は、タイミングが合わず入荷していませんでしたが、今回は早速発注をし本日入荷致しました。

原料米は麹米:八反錦(精米歩合60%)掛米:山田錦(精米歩合70%) 日本酒度:+10 酸度:2.5 アルコール度:19.7 使用酵母:協会6号 仕込水は呉市蒲刈島・桂の滝(瀬戸内海)ドイツ高度1と言う何とも藤井酒造のキャラクターとは思えない目を疑う様なデーター・・・(同じ竹原町並保存地区のT酒蔵の凶暴酵母が飛んで行ったと思うような・・・・)
この酒は、完全発酵でボリューム感と確りとした酸味の、何とも興味深い酒です。
無論、寝かしも大丈夫。今から、熟成酒に成った時も楽しみな一本です。(私もこっそり・・・・・)
煮え燗は勿論、割り水燗・燗ロック色々な呑み方が出来そうです。
1,800ml¥2,940 720ml¥1,470

また、前回「藤井酒造のお酒を呑む会」のブログで、お勧めのお酒として紹介しました「龍勢・蔵生原酒仕込三号無濾過生原酒」(味わい深い複雑さと切れを感じる、今後益々楽しみなお酒)も、少量在庫が有り、そちらも合わせて入荷致しました。

原料米:八反錦 精米歩合:60% 日本酒度:+8 酸度2.0 アルコール度:17.4 使用酵母:協会7号です。
やはり、これもお燗はGOOD貯蔵も期待大大化けの予感有り・・・・・。
1,800ml¥2,940