掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

亀齢「宝亀」19BY発売

2008-02-28 19:18:22 | 日本酒
大変長らくお待たせを致しましたが、地元:東広島市西条「亀齢酒蔵」より、完全オーダー限定商品「宝亀ほうき」無濾過・特別純米生原酒が発売に成りました。本商品は、5年ほど前から亀齢酒造さん(仕込総米:1,000kg)で特別に造って頂いています。
発売当初から好評を頂き、今ではすっかり人気商品に成りました。時より、買って頂いたお客様のブログ等で見掛ける事も有り、大変有り難く思っております。
西垣杜氏も、「地元酒販店が専売してくれる」という事で、大変思い入れを持って醸して頂けていると聞き、いつもながら感謝しております。
さて今年のお酒(19BY)ですが、まだ搾って一ヶ月余りと言う事も有り、味の乗りにもう少し時間が掛かりそうで、現段階では多少渋・苦が目立つ状態ですが、これも時間が解決してくれる事で、基本的な味自体は力強さも有り、熟成に期待を持たせてくれるお酒です。
例年だと4月半ば辺りには、じわじいわ味に幅と旨味が出てきてます。
丁寧な、手造りならではの仕込みで、大筋で味の方向性は変わらないものの、毎年その時の気候・米の状態諸々の事情で、多少の酒質の変化は有ります。ここがまた小込みで、丁寧に醸されるお酒の楽しみなところです。データーは上の写真の通りです。原料米:千本錦 精米歩合:60% 酸度:1.7 アミノ酸度:1.3 日本酒度:+5.0 使用酵母:自家培養
720ml=税込価格¥1,890 
300ml=税込価格¥557



ししゃも&酒の会

2008-02-26 21:25:27 | 出来事
先日の日曜日、午後3時より「いぶしぎん」でイベントが在り参加致しました。
最近は毎週蔵見学等で、ご主人の小○教官とは会っている様な・・・。
その日は丁度、我々酒屋の組合(県酒販青年連合会)の会合が広島市内で行われましたが、そちらは午後1時からの開始で、2時間参加して途中で同じ地区の組合員に託し、中座しイベントの方にお邪魔しました。(皆さんゴメンナサイ・・・)勿論会議を中座する事は、事前に了承頂いて参加を致しました。

今回は、小○教官のお知り合いの方に「ししゃも」をお世話頂き、それとプラスアルファー煮酒を楽しむ会というふうにお伺いしておりました。
「ししゃもか・・・・珍しくもないわ~・・・」と言わないで下さい。ご存知の方は多いかと思いますがスーパーなどで売っているのは、実は、キュウリ魚と呼ばれるもので、ししゃもモドキなのです。
本ししゃもは、スーパーのししゃもの様に紺色っぽい背中ではなく、ワカサギの様な薄い金色と黄土色の中間色です。
私も以前ある方から「掛井ちゃん、あんた“ししゃも”食ったことあるかいの~」と言われ、スーパーに売っているあれだろ~と思い「ししゃもくらい食ったことありますよ~」と答えると、「そこらで売ってるやつじゃ~ないやつで~」と言われ、詳しく伺ってみると北海道の釧路や鵡川などで期間限定でしか漁が出来ない、大変貴重なものだとお聞きしました。
そして、そのししゃもを食べさせて頂きましたが、その時の旨かった事・・・・・。今まで食べていたししゃもとは全然う、比べるのも失礼なくらいの味でした。以来その方が時季に成ると、時々差し入れてくれていたのですが、その方もいらっしゃらなくなり、それからは食べないと寂しくなり、一年に一度、我が家でも年末に直接北海道の鵡川(大野商店)からお取り寄せをするように成りました。
最初は、卵を持っているので雌ばかり買っておりましたが、雄も何か気に成り、ある時雄雌セットで買うと、雄の身の美味しい事・・・。雌は卵を持っているので、プチプチして美味しいのですが、卵を持っているため身が痩せているのです(それでも旨い)。それに対して雄は身が痩せていないので、非常に身が旨いのです。
そのししゃもが、この会で食べられるとは「嬉~」とばかり参加致したと言う訳です。
当然、雄も雌も有り幸せな気分で頂きました。(結構いいお値段がするんです・・・・)
他にも「針子はりこ」と呼ばれる秋刀魚の幼魚(体長8cm前後)の生干しが在りこれがめちゃめちゃ旨い。生意気にワタの苦味となんともいえない食感、適度な塩気が、燗酒に凄く合う。思わず「こりゃ~いかん・飲みすぎてしまう・・・」という位の代物でした・・・私的に本日のつまみの中では一・二だと思いました。
ししゃもの会と伺っておりましたが、他にも出るは出るは・・・。
次は金目鯛(35cm位)の干し物。これまた脂が乗っていて、たたた・・たまらん酒と交互に食べていると、終わらないような気さへします。
更にメヒカリ(皿奥の少し小ぶりの黒っぽい魚)とメキス(皿手前の大きめの白っぽい魚)この干し物のもイイ・・・メヒカリは見た目には想像できない位、身が上品で味わい深く、メキスは淡白ですが旨味がしっかり有り、酒もいいのですが、御飯が恋しくなるようなお味なのです。どれもこれも・・・・。
余りにも沢山有りすぎて、持ち寄りの料理にもなかなか手が出せなかったくらいの量で、しっかり堪能させて頂きましたでした。
特にこういう料理は、燗酒がぴったりで、冷たい酒とのコラボレーションはとても考え難い組み合わせだと思いました・・・(っていつも燗酒じゃろうが・・・と言う声も有りますが・・・)
また、しっかり目の熱燗を付け、そこにししゃもの雄の干物の小っちゃいのを炙って入れた「ししゃも酒」も絶品ふぐひれ酒なんか問題じゃない位
教官、いつも本当にステキな会を企画して頂き有難うございました。今回もまたしびれました。



瑞冠○秘商品

2008-02-23 12:35:04 | 日本酒
先日、居酒屋「いぶしぎん」主催で山岡酒造さんへお邪魔したのは、前回のブログでご紹介致しましたが、その時きき酒をした中の何本かが、昨日入荷致しました。
実は、利き酒をしている時に、先日封書で頂いていた「19BY(今年度)製品案内」の中に紹介されていない酒が多く有り、「エ~こんなのあったけ~」などと飲んでおりましたら、結構これがどれも非情に好く「いいな~」と思っていました。
すると社長婦人が「このお酒は、商品化していないものなんですよ・・・・」と言う残念なお言葉が返って来ました。「そうだよな~生もと・純米吟醸生原酒・壱番斗瓶取り・にごり なんて・・・冷静に考えて、こんなお酒手間も掛かるし本数も無いだろうし通常商品で出る訳ないよな~。」と納得。
他にも製品案内に載っていない商品に、山廃・純米吟醸生原酒・斗瓶取(参番)うすにごりと、新千本・精米歩合70%の生もと純米生原酒の3点が在りました。そういって残念がっていた所に、丁度杜氏の畑中氏が現れ、挨拶をして一言二言話した後、すぐ隣にいた「いぶしぎん」小○教官と話し込まれ始めました。きき酒をしながらちょこちょこ話に参加しておりましたが、その時にふと“だめもと”で、さっきの気になっていたお酒を、出荷してもらえないか聞いてみようかと思い、畑中杜氏に「これって詰めて頂く事出来ますかね~」と伺ってみると、すんなり「いいですよ」と非情に嬉しいお言葉・・・。速攻でその場で、3種類を注文いたしました。交渉成立と喜んでいる私の側らで、一部始終を見ていたと思われるツアー参加者○澤さまが「掛井さん・・・生もと斗瓶出荷して頂けるようだったら1本キープ」とぼそぼそと言って何処かに消えて行きました。その後知った事ですが、私の挙動不審の行動をつぶさに、同じツアー参加者○河○さんという方にもチェックされておりまして、すでにおおよそ何を発注したかもばれておりました。
「新千本70・生もと純米生原酒」は、酸も確りあり、切れがよく嫌な雑味も無く、味わいもこれから乗ってきそうで、ボリュームが出てくると(かなりの確立で出てくると思われます)楽しみなお酒でした。杜氏も「掛井さんこの“生もと”どうですか・・・」と、にゃっと意味ありげな微笑み・・・。杜氏としても興味深い酒のようでした。
1,800ml 税込価格¥2,450

「亀の尾・山廃純米吟醸生原酒・参番斗瓶うすにごり」は渋苦もかなり感じますが、おりの弱冠の甘味と酸味が全体的に非情に心地好く、お酒も引きしまった印象です。放置して燗酒にするのも勿論好いでしょう。旨みと酸味がとても楽しめること請け合いです・・・。
1,800ml 税込価格¥3,360

又どん尻に控えし「山田錦・生もと純米吟醸生原酒・壱番斗瓶にごり」ですが、おりがあるせいか、壱番斗瓶にも拘らず、複雑さも有り、それでい自然にするりと入る旨みも感じ(まだまだこんなもんじゃ~無い位ビンビンに来そうですが・・・・・フォフォフォ)後味の切れも好く、味も期待も膨らみそうな大変ステキなお酒でした。
1,800ml 税込価格¥2,470

本当に、いいタイミングで蔵元さんに行けてよかったです。教官良い日に企画していただき有難うございました。
又、山岡社長始め、奥様、畑中杜氏には、大変ご無理をお願い致しまして申し訳ございませんでした。
今年の「瑞冠」楽しみに成って参りました。



瑞冠&わらべ

2008-02-21 18:12:55 | 出来事
この間の日曜日三次市甲奴町(旧甲奴郡甲奴町)の「瑞冠(山岡酒造)」さんの蔵見学と「わらべ(蕎麦屋)」さんを同時に楽しもう~という、何とも欲張りなツアーを、居酒屋いぶしぎん小○教官が企画され参加をさせて頂きました。

もともと発端は、昨年新そばの時期に我々夫婦が「わらべ」さんに伺ったときに、とても美味しい新蕎麦会席成るものを頂き、ブログネタにしたところ、例によってコメントを膨らましたら日本で3本の指にバンドエードを巻く位の・・・(意味不明)の最強一般人S氏が、瑞冠&わらべツアー決定したかのようなコメントを・・・そこにまたまた、コメント常連のキャプテンや、し○し○さんなどが被さって来て、だんだん現実味を帯びて来て、その話を小○教官にしたところ、今回の運びに成った訳です。
何か教官に振った様で申し訳なく思いましたが・・・・。

という事で、大掛りなツアーに成り、広島市内からバスを仕立て20数名の参加者が集まっておられました。我々も夫婦で参加しましたが、通り道という事で、無理に山陽自動車道・西条ICで降りて頂き、そちらから合流させて頂きました。
途中、運転手さんが道に迷うというハプニングもありましたが、何とか山岡酒造さんへ到着。道に迷ったお陰で、かなり時間が押してしまいましたが、山岡社長ご夫妻も嫌な顔一つせず向かえて頂きました。
社長のご挨拶の後早速蔵見学開始。参加人数も多いということで、先に半分(女性中心グループ)が蔵見学班・残りの半分が先に、利き酒班に。私は当然利き酒班・・・。先ずは「八反錦」の純米吟醸「新鮮組」・山廃本醸造・「亀の尾」山廃純米吟醸と、そのうすにごり・「山田錦」70%生もと純米・「山田錦」純米吟醸生もと斗瓶取りを利かせて頂きました。
特に最後の生もと斗瓶取りは、酸の切れもよく後から出てくるであろう味わいを期待をもたせる雰囲気がプンプン・・・この中の3点は、通常商品の企画が無いのですが、蔵元様のご許可を頂き出荷して頂ける事に成ったので、後日詳しくご説明い致します。
その後蔵内を社長自らご案内をして頂きました。作業としては丁度米洗いの最中で畑中杜氏も、忙しく作業されておりました。その後、わらべに行くのですがなんとバスが故障のため動かなくなり、またしても蔵元様に迷惑をお掛けする羽目に・・・「わらべ」までタクシーと自家用車で送って頂きました。重ね重ね申し訳ございませんでした。
わらべでは、名物の女将が我々を迎えて頂きました。お料理もとても美味しく、中でも地元ではとても珍重される、珍しいワニ「鱶ふか」のお刺身や香茸や三菜の天婦羅や猪汁などお腹が一杯に成る素晴らしいお料理を食べさせて頂きました。勿論お蕎麦も、とても美味しく頂き大満足でした。欲を言うと、個人的にはもっと蕎麦をメインで食べたかったです。
お酒も当然「瑞冠」美味い酒に・美味い料理と来たらやはり後は・・・・・。とてもよい一日を過ごさせて頂きました。帰り際には名物女将とラブラブツーショット。ハプニングが続き、駆け足の訪問になったのがちょっと残念でしたが、又次回ゆっくり行きたいものです。
山岡酒造の皆様・わらべさん・教官本当にお世話に成り、有難うございました。
実は、広島に返ってからも、ディープな2次会があり、又その後楽しい一時が・・・。



恐るべし・・もろもろみ

2008-02-20 11:00:34 | 日本酒
先週、11日に訪れた開春(若林酒蔵)さんより、最も凶暴悪魔のようなお酒「もろもろみ」(純米)という大変だめっぷりのよいお酒が入荷致しました。肩張りには「第壱溌目」(だいいっぱつめ)と不気味なもじが・・・・。当店では初の取扱いです。
社長曰くノークレームで・・・お願い致しますとの事
このお酒は、前回のブログクリックで前のブログへで若林酒造さんを取り上げた時に、紹介したお酒です。商品に成って遂にやってきましたが、最初の仕込みは少量だった為1ケースしか入荷しませんでしたが、次の仕込みのものが出来次第また入荷の予定です。
店の冷陳にスペースを作り並べるのですが、それまで倉庫のプレハブ冷蔵庫に入れておりました。本日店の冷陳デビューその為プライスカードに金額・説明・酒質などのデーターを書く為、冷蔵庫から商品を出し裏張りを見ながら事務所で作業していました。
事務所はストーブが入っていましたが、お酒はかなり離れた所にあり、そんなに暖かくなく「この温度態なら別に問題ないな~」と思っていたその時、悲劇が起こりました。
ガス抜きの空気穴が開いているキャップの部分から、白いものがぽつっと見えたかと思った後、いきなり水鉄砲のように「ピュー・・・」と真上に噴出しました。「げ~すぐに台所に走り女房にボールを出してもらい、瓶を逆さにして「チュー・・・・」と出し半分位移したころで、ようやく吹き出しが止まり一安心やれやれと思い、しばらくしてキャップをゆっくり開栓しようとしその瞬間2度目の悲劇が・・・まだ落ち着いていなかったのか又勢いよく噴射幸いな事に先ほどの事態でボールがすぐ近くに有ったので、そちらに再びお世話に成り結局全量ボールに出してしまいました(床が吸わなくてよかった・・・・)。その後ボールに移したお酒を、じょうごで瓶に戻し上から被せるだけのキャップをし冷蔵庫に入れています。(キャップを押し込むと又発酵の炭酸ガスが溜まり3度目の悲劇が起こるので・・・
考えてみると、運送屋さんも冷蔵車じゃなかったし、車で適度に揺れも有るしよくぞ無事に当店に来たものだと、不思議に思いました。ほとんど仕込中の醪タンク状態・・・
こんなお馬鹿で危険な野郎ですが、チャレンジ精神の有る勇気有る方・・・・部屋を汚して、奥さんにこっぴどく怒られたいドMな方・・・・・普通の酒では満足できない駄目な人・・・・お待ちしております。
それ以外の皆様には残念ながらお売りできません。ノークレーム・ノーリターンでお願い致します。(ネットオークションか・・・・)上写真のデーターは瓶詰時のデーターです。まだ活発に発酵中ですので日本酒度もアルコール度数もまだまだ上がって行きます。ちなみ現段階で、日本酒度ほど甘味は感じません・・・。
価格は1.8L瓶入り 2,800円です。また、ご購入の方先着5名様に(希望者に限り)「もろもろみ」の粕を差し上げます。酒も駄目なら粕も駄目・・・水分が多く、じゅぶじゅぶ。おまけに発酵し炭酸ガスで、ビニールが風船のように膨れています。いやはや・・・・