掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

龍勢 山廃純米18BY

2012-06-29 19:00:30 | 商品紹介
今回する商品は、広島県竹原市の蔵元:藤井酒造さんの銘柄龍勢の熟成のお酒です。
現在龍勢は、純米吟醸生もと純米(雄町)というお酒が出荷中ですが、その商品が出る前は山廃純米吟醸(雄町)という商品が19BYまで出荷されていました。
その、山廃純米純米吟醸18BYのご紹介です。このてのお酒が大好きな熟成酒ファンには悦んで頂けるかも(笑)
なぜ今さらそんな商品を・・・・・とお思いの方もいらっしゃる事でしょうが、まあまあそんな固い事は言わない言わない。
経緯についてはノーコメントと言う事で・・・・・・ご想像にお任せいたします(笑)。
確かこのお酒は、出荷当初1800mlが300本(50ケース)・720mlが360本(30ケース)の少量出荷だった為、一回の注文で売り切れてしまい、追加注文が出来なかいという形で出荷された商品と記憶しております。
しかし残念ながら1800mlの商品は在庫が無く、現在720mlが十数本しかございません。ご興味のある方・熟成酒ファンの方、ご入用の方は早めにご連絡下さい。出荷時点のデーターは次の通りです。原料米:備前雄町 精米歩合:60% アルコール度:17.8 酸度:2.5 日本酒度:+6.0 使用酵母:協会7号税込価格¥1,850
現在5年の熟成と言う事に成りますが、出荷から2年位経過してから特に穀物系香りやニュワンスが目立ってき始め、とても複雑味の有る個性的な味わいが楽しめるお酒に成っていました。現在もそういった複雑さも感じますが、さらに円みを増し熟成感も出ています。
お燗も、勿論バッチリ・・・・・。独特な穀物系の香りと複雑さも感じますが、優しいバランスよい旨味でまとまった印象です。中盤からの心地よい酸味も感じられます。
再度申し上げますが、数量が少ないのでご興味の有るお方は、お早めにご連絡下さい。



美吉野酒造に行って参りましたⅢ

2012-06-28 07:00:35 | 出来事
蔵見学が終わり、最初に通された部屋に返ってまいりました。
先にお聞きしていた通り、これからきき酒の時間と成りました。花巴 山廃純米(酵母無添加) 山田錦火入れ21BY
花巴 山廃純米吟醸(酵母無添加) 備前雄町火入れ22BY
花巴 山廃純米(酵母無添加)無濾過生原酒 山田錦21BY
花巴 速醸純米(速醸なのに酵母無添加)無濾過生原酒 山田錦23BY
花巴 山廃純米吟醸(酵母無添加)無濾過生原酒うすにごり 五百万石23BY
花巴 水もと純米(酵母無添加)無濾過生原酒 山田錦23BY
花巴弓弦葉(ゆずりは) 速醸純米無濾過生原酒(協会7号) 山田錦23BY
花巴弓弦葉 速醸純米無濾過生原酒(協会9号) 山田錦22BY
花巴弓弦葉 速醸純米大吟醸(協会9号) 山田錦22BY
花巴南遷(なんせん)山廃純米(酵母無添加)四段仕込み火入れ22BY
花巴 速醸純米常温熟成(協会9号) 山田錦12BY
花巴 本醸造長期熟成古酒1988
花巴 純米長期熟成古酒2003
花巴 山廃純米無濾過生原酒うすにごり(酵母無添加) 備前雄町23BY
花巴 純米吟醸生原酒23BY(夏以降の出荷でまだ商品名は決まっていない)

お願いした訳ではないのですが、きき酒にも拘らずこんな事までして頂きました(笑)
水もとのお酒など個性的なお酒も多かったのですが、なかなか面白く日本酒の可能性をまたしても強く感じました。
無添加山廃の火入れも、熟成と共にどんどん良く成って来そうな酒質でしたし、熟成酒・古酒も燗上がりし、グレードの割には金額もとてもリーズナブルでとても有意義なきき酒と成りました。

杜氏の橋本専務は現在34歳(若っ)東京農大で日本酒を勉強した後、剣菱に3年修行され4年前に美吉野酒造の杜氏に就任されました。
バイタリティーある青年で、色々な造りに挑戦されています。酵母育成に対して並々ならぬ拘りも有り、とても興味深い蔵元さんです。
経験を積まれれば、まだまだこれからぐんぐん伸びる蔵元さんだと思います。とても楽しい蔵見学でした。

橋本専務には日曜日の午後から、長時間に渡りお相手して頂き本当に感謝しております。今後とも宜しくお願いしたいと思います。



美吉野酒造に行って参りました Ⅱ

2012-06-27 07:00:46 | 出来事
美吉野酒造さんの蔵の中をいよいよ見学です
勿論、現在は酒造期ではないので、麹が有ったり・もとや醪が有ったりと言う事は有りませんが、やはりわくわくします。(今の季節、菩提元なんてあるとそれはそれでめちゃめちゃ面白いんですがね~・・・・笑)
先ずは釜場甑に。いきなり大失敗・・・甑の写真を撮るのを忘れてしまいました酒米はボイラーで蒸上げられます。甑は未納税の時代もあってか、結構大きい甑でした。
ご覧の機械で洗米されたお米は、たぶんコンベアーで運ばれ甑へ運ばれます。

仕込は通常総米1,500kgの仕込です。仕込みタンクも大きく仕込み量の割に、ほぼジャケットを巻く事も無いようです。
上写真は、吉野杉で造られた仕込桶です。22BYは木桶仕込みは山廃本醸造だけでしたが、今年の造りでは山廃純米を仕込まれたそうです。確か総米400kg位の仕込だったと思います。
この木桶を造るきっかけに成ったのは、地域的な要請もあり吉野杉を使ってお酒を仕込んで頂けないかというのが切っ掛けだったようです。しかしこれは後々楽しい事に成るのでは・・・・・・へへっへって感じですかね~(笑)。

ちょっとここで珍品紹介ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、私は初めて見た道具です。これは自動麹菌噴霧器とでも申しましょうか・・・・・放冷機に装着すると、冷された蒸米に自動で万遍無く均等に麹菌を噴霧する事が出来る機会だそうです。通常、種付け作業は手作業で杜氏が麹菌を振って行きます。
しかし話によるとこの機械も結構優れものの様で、蒸米にちゃんと麹がはぜ込んでくれ、空振り
(米に麹がはぜ込まない状態)もほとんど無いくらいだそうです。
蔵人が余りいない小さなお蔵だと、こういった便利な道具もうまく使うのも一つの方法だと思います。

その後我々は、二階のもと場へ・・・・・。
壷台も横に成っていて来期の仕込を待っています。

暖気樽も整頓されて置いてあります。造りの時にもお邪魔してみたいな・・・。

また面白いモノ発見さ~てこれはなんでしょう
重ねてあるので大きなものに見えますが、40cm四方で深さが30cm位でしょうか。これは大吟醸などの仕込に使うを高精米のお米を手洗いする道具だそうです。
通常米の手洗いは、ビニール網のような入れ物に米を入れ、半切り(タライの親分のの様なもの)に水を張りジャブジャブ洗いますが、橋本杜氏曰く、そうすると洗った後表面張力で再度糠が付いてしまうそうです
そこでこの網の付いた木の容器の登場です。底と側面二面が網状に成っています。この容器に米を入れ、半切りに水を張りそこでその容器に米を入れ手洗いして、水を切ると糠が付きにくいそうです。これも初めて見ました。パンフレットに載っていた写真をスキャニイングして少し拡大致しましたので、画像はよくありませんが、この写真がこの道具を使った洗米(手洗い)作業風景です。

続いて、拝見させて頂いたのは麹室です。
写真で見ると余り大きく見えないですが、実際はそこそこ大きな室でした。やはり未納税が有った時に日仕舞いの仕事が有ったので、それに対応するように造られていたのでしょう。
その後、いよいよきき酒と言う事に成りますが、それはまた次回・・・・・・



美吉野酒造に行って参りました

2012-06-26 07:00:44 | 出来事
6月24日(日曜日)奈良県吉野郡吉野町六田に在る蔵元:美吉野酒造(みよしの)銘柄『花巴』(はなともえ)さんに行って参りました。
こちらは、大阪の天王寺(阿部野橋)から近鉄線特急で約1時間15分位の六田(むだ)という駅から、徒歩10分位の所に位置します。
近くには桜の名所としては、日本でも有数のスポットして余りにも有名な吉野山のすぐ近くに在る、自然豊かな場所です。
周りには杉の山が点在し、これまたとても有名な吉野杉の一大産地です。その為林業に携わっておられる方も多く、木材工場や木材店が町の中でも目立ちます。
また、この集落の中心には山を縫うように吉野川という大きな川が流れており、その川の側に美吉野酒造さんの蔵がございます。
蔵にお邪魔すると、先ず二階のお部屋に通されました。そこの部屋の壁には花巴さんのレトロなポスター張られていました。どうもモデルは、若い時の京まちこの様です。何とも雰囲気のあるポスターですっ。お酒の瓶も展示してあります。そもそもなぜ花巴さんにお邪魔したかと申しますと、仲良くして頂いているある飲食店さんが、このお酒にご興味を持たれ、先日オーナー杜氏でもある橋本専務さんもいらっしゃり、お店で花巴のお酒の会を開催されました。その際「掛井さんも参加されませんかとお誘いを頂いたのですが、先約が有り残念ながら参加できませんでした。会は好評の内に終了し、そのお酒の会の翌日そのお店のオーナーと店員の方が橋本杜氏(専務)とご一緒にご来店されました。
オーナーに話を聞くと「広島には花巴の扱いが無く、いまは県外の酒販店に発送して頂いている」との事。そこで「もしこのお酒を気に入って頂けるのであれば、扱って頂けないか・・・・」と言う事でした。
橋本杜氏さんも「今私が力を入れてやっているお酒は酵母無添加(速醸・山廃)のお酒や水もと
菩提もととも呼ばれる(クリックして下さい)や熟成のお酒などなので、ちゃんとその辺りを踏まえてお付き合いをして頂ける酒販店さんでないと、普通に何の説明も無く売りっぱなしにされると、消費者に誤解を与えかねないので、その辺をご納得され売って頂けるお店はないですかね・・・・とオーナーさんにきいたら、こちらのお店をご紹介されたんです。」と付け加えられました。
その日は、話も盛り上がりそう言った蔵の方針などをお聞きし、サンプルのお酒を数本頂きました。早速その夜サンプルのお酒を頂きましたがとてもどれも興味深いもので好印象した。しかしもう少し詳しくこの蔵元さんお酒をききたくなり、後日「花巴お酒の会」をされたお店を数名で訪ね、7~8種類のお酒を飲みながら検証会を行いました。そういう背景が有り、今回蔵の方にお邪魔した次第です。【昔の花巴のラベルも飾られていました】美吉野酒蔵さんでは、以前大手の酒造メーカーに俗に未納税と言われる桶売りをされていて、生産石数もそこそこあリ、それプラス自社製品の造りを含め1000石位の造りをされていたようです。
しかし現在は自社ブランドのみ造りの為、仕込数量は120石位のようです。それからしばらく杜氏(専務)とお話をした後、仕込蔵の方に参りました。



漬物用酒粕 入荷

2012-06-25 13:53:20 | 商品紹介
先日、地元西条の蔵元:亀齢酒造の漬物用の留粕(熟成酒粕)が入荷致しました。
この留粕は、酒造期に発売される板粕と基本的には同じものですが、見た目はずいぶん違います。
酒造期に出荷される板粕はチーズで言うとハード系・今回発売された留粕はウエット系とでも言いましょうか・・・・・平たく言えば、少々硬めの新酒を熟成させ、少しねっとりとした状態のものが留粕と言う事に成ります。
【一袋4kg入り ¥1,300新酒粕などは、粕汁・甘酒や焼いたりして食されるのに対して、今回入荷の粕はお漬物などの漬込み様に使われる粕です。
留粕で一番多く使われるのは、やはり野菜を使ったお漬物(奈良漬など)でしょうか・・・・【以前のブログに乗せた二年物の奈良漬付け替え風景】他にお勧めな漬物素材は、肉は豚・鳥などや魚なら鮭・銀鱈・鰆などが相性がいいように思います。
肉や魚は一度塩をして、余分な水気・臭みを取り水分を拭き取ってから、粕に漬けるのがコツです。
今年も、我が家では相変わらず瓜の奈良漬を作ります。
最近では、家庭で奈良漬を作られる所も減りましたが、我が家作ったお漬物もいいものですぜひ挑戦してみて下さい。