掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

忘れてました・・・

2012-03-26 22:35:33 | 出来事
先日(3/22)「再び竹鶴に・・・ きき酒編」とういブログを書きましたが、その際ご報告するのを忘れていた事がありましたので、今さら・・・・・という感じではありますがご報告させて頂きます。
わざわざご紹介するからと言って、過度の期待してもらっても如何なものかと思いますが(笑)。

ぶっちゃけ、今年も木桶 生もと純米大吟袋吊り斗瓶取りしてましたよ~と言う事です。これは、ご覧の通り斗瓶の下に白濁した滓が沈殿しているのが見える事と思います。これは袋吊りの最初に滴り落ちる(荒走り状態)一番目の斗瓶です。

二番目以降は滓がなく、透明です。ムム・・・写真で見ると少~し滓が有るような気も。斗瓶はこれ以外にも数本ございました。別に鑑評会の出品酒ではございません。昨年に続き今年も斗瓶取りがあると言う事は、数年後には2年続けて斗瓶取りのお酒が楽しめると言う事ですね・・・・・・。
ただ、そこそこいいお値段もするのかな~。でもすごい楽しみです・・・個人的にも以上



美和櫻23BY入荷

2012-03-24 19:27:58 | 商品紹介
先般まで欠品をしていた、三次市三和町の蔵元「美和櫻酒造」の山廃純米23BY(今年度醸造)の商品が入荷致しました。
昨年までの山廃商品のラインナップは山廃純米原酒(火入れ)・山廃純米生原酒・山廃超辛口純米(火入れ)の3アイテムでしたが、今年は商品を一本化するという話を聞いておりましたので、ラベルも統一され火入れ商品と生酒商品という形での出荷されるのだろう・・・・・と、勝手に思っておりました。
本日入荷した商品を見てみてみると、ムム・・・・・(川平慈英風に)。
山廃超辛口純米と山廃純米原酒と昨年使われていた二つのラベルが・・・・どういう事。よく見ると山廃超辛口純米の方は火入れ商品で、山廃純米原酒の方は生酒に成っていました。【美和櫻 山廃超辛口純米】
【美和櫻 山廃純米原生酒】そこで美和櫻酒造さんに確認したところ、やはり今年から火入れは山廃辛口ラベル生酒には山廃純米原酒ラベルという形で分けているとの事でした。ですから、ラベルは違えど両方とも同じ仕込のもので、火入れであるか生酒であるの違いだけという事に成ります。
原料米:八反錦(地元産100%) 精米歩合:70% アルコール度:18度以上19度未満 酸度:2.7 日本酒度:+19.0 酵母:蔵付
山廃純米超辛口1,800ml 税込価格¥2,740
山廃純米生原酒1,800ml 税込価格¥2,625

今回の山廃も切れのある酸とシャープな酒質と、しっかりとした骨格を感じます。まだ若さを感じますが小味の効いた味わいは、これからの熟成が楽しみなに成るお酒です。



開春 西田・イ宛うすにごり酒

2012-03-23 06:50:27 | 商品紹介
この時期に成ると、日本酒の蔵元さんは甑倒し・皆造といった声が聞こえて参ります。
まだ皆造を迎えていない蔵元も、数本の醪を残すのみで、それを上槽すれば今年度の造りもすべておしまいに成ります。
そんな中、島根県太田市温泉津の蔵元:若林酒造(銘柄:開春)さんから、先日上槽されたばかりの数量限定「開春 西田 生もと純米うすにごり原酒」が入荷致しました。
通常は、火入れ(熱殺菌)され熟成期間をへて秋に出荷に成る商品ですが、予約分のみ生酒・うすにごり生酒を詰めて下さいます。と、いう訳で当然そんな良いお話には、毎年ぱくりと食いついております。
開春 西田 生もと純米うすにごり原酒原料米:山田錦(地元産) 精米歩合:60% アルコール度:17.5 酸度:2.0 アミノ酸度:1.4 日本酒度:+9.0 酵母:無添加
税込価格 ¥2,940
このお酒に使用される酒米は、地元の西田地区の契約栽培農家さんが、丹精込めて造られた酒米を、市の有形民俗文化財にも指定されているヨズクハデこちらの太字をクリックするとヨズクハデの映像が有ります)と、呼ばれる、手の掛かるハデ干されものを使っています。
その貴重な天日で乾燥させたハデ干しの山田錦を、酵母無添加の生もと造りで醸したお酒です。
このお酒は、熟成期間を置くと、何とも言えない膨らみと旨味・骨格を感じる事の出来るすばらしいお酒です。今回ご紹介するうすごりは、米由来のほのかな滓の旨味と、後口に爽やかで青っぽい渋・苦を多少感じます。これからの季節タラの芽・ウド・フキノトウなどの春の山菜の天婦羅などにも面白いのではないかと思います。
是非、もの機会に春を感じるフレッシュなおりがらみをお試し下さい。

また、先月入荷した低精白で木桶仕込み・生モト造りの個性的な味わいの「イ宛おん」も、同じく予約分のみの数量限定うすにごりが入荷しております。
開春 イ宛 生もと純米うすにごり原酒
原料米:山田錦 精米歩合:90% アルコール度:17.5 酸度:3.1 アミノ酸度:3.0 日本酒度:+5.0 酵母無添加
税込価格 ¥2,700
こちらものお酒は、低精米と言う事で色調も濃く黄み掛かっており、熟成と共に複雑な味わいはどんどん増して行きます。今すぐ味わうのもよし、放置して複雑さを楽しむのもよし。

いずれも本数に限りがありますので、ご興味のある方はお早めにご連絡下さい。
また後日、開春山口 生もと純米うすにごり原酒も入荷予定です。



再び竹鶴に・・・・きき酒編

2012-03-22 07:30:40 | 出来事
松岡様の心にしみわたる美しいソプラノボイスを、蔵二階のモト場で聞かせて頂いた後、モト場から出ると同じに二階フロアーには、麹を造るための道具(ふた)が役目を終え奇麗に洗われ、大量に干されておりました。こんな風景を見ると、もう竹鶴さんも造りが終わるんだな・・・としみじみと思います。
その後我々は、モト場の真下にある貯蔵庫を拝見しました。かなり前に造られた貯蔵庫と聞きましたが(現社長の祖父の時代と聞いております)当時にしてはとても立派な(現代でもとても立派)貯蔵庫です。

それから我々は、仕込蔵二階のテイスティングルームに参りました。
残念ながら、先ほど素敵な歌声を披露して下さった松岡様は、車の運転があるとの事でテイスティングを前にして、恩師の先生とお帰りに成りました。
でもお話をお聞きしていると、どこかでお会い出来そうな感じなのでまた違うシチュエーションでお会い出来るのを楽しみにしております。

と言う事でいよいよきき酒を・・・・・。
前回お邪魔した時にも、その時点で上槽された(仕込1号~12号)お酒をテースティングさせて頂きましたが、今回はその続き仕込12号~22号までをテースティングさせて頂きました。
前回は小笹屋シリーズの大和雄町(仕込3号~5号)の味の理の速さと、加水用清酒竹鶴生モト(仕込6・7号)黒ラベルの原酒の旨味の広がりの印象が強かったのですが、今回はいかに・・・・・・と言う事で、きき酒させて頂きました。
今回は、上槽され余り時間が経ってなかった、小笹屋シリーズの宿根雄町と合鴨農法米の門藤夢様の味わいも素晴らしく楽しみでしたし、やはり相変わらず加水用生モト(仕込6・7号)は、相変わらず素晴らしかったです。
また、前回お伺いした時にまだ醪だった小笹屋生モト純米吟醸(仕込14号)・小笹屋生モト純米大吟醸(仕込15号)が上槽されておりました。
原料米:八反 精米歩合:50% アルコール度:19.4 日本酒度:-2.0 酸度:2.5 アミノ酸度:2.7 粕歩合:27.2% 生成量:1,146Lと、いうふうにに読みます。
優しい米本来の旨味・甘味を感じ、心地よい酸が味わいの輪郭を造っていて、何とも滑らかな味わいです。醪の段階で、石川杜氏がたぶん酒度はマイナスに成るでしょう。と仰ってたのでどのようなお酒に成っているのだろうかと思っていたのですが、イメージに近いお酒で大満足でした。ご一緒した大阪の飲食店「燗の美穂」店主の中村美穂さんも、非常に気に入られているようでございました。火当てをすると少し締まった感じにはなると思いますが、生であれば現段階でも十分楽しめます。何やらビギナーからベテラン竹鶴ファンまで総ざらいの様なお酒です

次に控えていたのは、同じく小笹屋シリーズの最高峰生モト純米大吟醸。
原料米:八反 精米歩合:40% アルコール度:19.4 日本酒度:-4.0 酸度:2.6 アミノ酸度:2.3 粕歩合23.5% 生成量1,129Lです。日本酒度は、こちらもマイナス。しかし先ほどの生モト純米吟醸より日本酒度は低めなのに、甘味はこちらの方が余り表に出ていない印象です。上品な味わいながら切れもよく優美な伸びる味わいはさすがです

他にも、清酒竹鶴シリーズ普通純米に成る麹米:八反錦/掛米:中生新千本を使ったものもパンチが有りとても楽しみなものでした。上写真の仕込16号は、一部にごり酒(現在発売中)も取った様です。ゆえに粕歩合も若干低めに。
今年も、楽しみいっぱいの23BY竹鶴です。皆さんご期待下さい



再び竹鶴に・・・・

2012-03-21 18:34:15 | 出来事
先月19日に竹鶴の蔵見学に参りましたが、昨日今期2度目の見学にお邪魔致しました。この時期蔵は、当然甑倒し(こしきだおし)(蒸米を造る作業が終わる)に成っていて、来週には23BY(23年度の酒蔵期)すべての蔵仕事が終わる皆造(かいぞう)を迎えます。
ですから、蔵にお邪魔しても、酒造りの作業はほとんど見る事は出来ません。道具の片付けや掃除の作業なら見る事は出来ますが(笑)
そんな時期に何故に蔵へ・・・・何で何で何で・・・と、お思いの方もいらっしゃるでしょう。実は、この時期にお邪魔すると、石川杜氏も少し時間が取れるようになり、今年のお酒の傾向であったり、こぼれ話などなど・・・・お話して頂けるのです。それが結構勉強に成ったりする事が多いのです
それともう一つ・・・この時期は、今期醸されたお酒ほとんどが上槽されており、それらをきき酒出来るという魅力も有ります
この日はの蔵見学のメンバーは、三篠のM様ご夫婦・A先生・大阪在住のH様と大阪博労町の飲食店その名も「燗の美穂の中村美穂さんと私達夫婦の7名でしたが、急遽、広島市横川在住のソプラノ歌手松岡美奈子様と、その方の幼少時代のピアノの恩師の先生を含め、9名での蔵見学と成りました。

仕込蔵に入ると、かろうじて残っている醪は木桶仕込生モト純米(雄町 精米歩合70%)3本(下写真)総米630kgの仕込です。それも近く上槽される予定です。仕込順にご紹介致しますと、上写真向かって右より2/25に仕込まれた24号 真中は2/29に仕込まれた25号 向かって左は3/4に仕込まれた26号です。
醪の面は下写真の通りです。

【2/25仕込の24号】
【2/29仕込の25号】
【3/4仕込の26号】順番から行くと、仕込が最も早い仕込24号が最初に上槽されるはずなのですが、一番遅く仕込まれた仕込26号がものすごい切れ(発酵)方をしたため、上槽の順番が変わる様でございます。仕込26号はとんだやんちゃものですな~(笑)
その後、もと場に・・・。とは言へ、先ほど申した通りもう数日で皆造。モト(酒母)がいる訳でもなく、閑散とした風景です。
その時サプライズが・・・。ソプラノ歌手の松岡様に、石川杜氏が「モト場は結構音響もよいので、出来れば何か一曲お願いできませんか」と仰ると。「それでは・・・・」と言う事で松岡様は快くOKされました。曲は「カラタチの花」で、松岡様の素敵なソプラノボイスがモト場に響き、とても心地よいひと時でした。こんなサプライズも、この時期だからこそです。
この後、きき酒となる訳ですが、それはまた次回。