掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

玉川・常温熟成生酒入荷

2010-10-23 20:35:05 | 日本酒
前回のブログでご紹介致しましたとても気の毒な魅力的なお酒『玉川(京丹後市久美浜町 木下酒造)』の山廃(自然仕込)常温熟成無濾過生原酒が本日入荷致しました。

先日木下酒造さんから、この酒の出荷案内とサンプルを頂いた時、あまりのダメっぷりに先日ブログにアップしましたが、その後予想に反して多くの気の毒な方お酒愛好家の皆様から、お問い合わせやご注文をを頂き、私自身もびっくり致しております。

赤ラベル・レギュラーバージョン 21BY
『玉川 山廃(自然仕込)無濾過純米生原酒 夏越し常温熟成』
原料米:北錦 精米歩合:66% アルコール度:19度以上20度未満 酸度2.4 日本酒度:+1.0 使用酵母:無添加(山廃)
税込価格1,800ml 2,500円

白ラベル・完全発酵バージョン 21BY
『玉川 山廃(自然仕込)無濾過純米生原酒 夏越し常温熟成』

原料米:北錦 精米歩合:66% アルコール度:21.5 酸度:2.1 日本酒度:+15.0 使用酵母:無添加(山廃)
税込価格1,800ml 2,700円

香りは赤・白共に、ナッツの香りを感じます。熟度は赤ラベルの方が進んでおり、濃厚な中にも円やかでバランスの良さを感じ、搾って間もない時と比べ捌けの良さも出て来ています

一方白ラベルは、一定の熟度は感じるものの、まだ鋭角的な味わいや、多少の苦・渋も残しています。しかしこれも、今少しの時が解決してくれる事でしょう。と言うか寧ろこちらのお酒の方が、もう少し転がしておいて熟度あが進み味わいがが開き出すとメリハリが利いたムフフ・・・・な酒に成りそうな予感も致します

今回この商品は限定出荷で「ダメなお酒」にも拘らず、何故か多くの方に予約注文も頂いいる為、店頭販売の数量も少なくご迷惑をお掛けする事もあろうかと思いますが、ご興味のある方は早めにご連絡下さい。



ダメなく蔵・・・・

2010-10-17 11:05:41 | 日本酒
私の店には、広島県北部に位置する三次に在る蔵元「美和桜酒造」の金尾杜氏手作りの木製看板が有る。以前にもブログでご紹介した事が有るのですが、その看板には「ダメな酒専門商 掛井酒店」と掘り込まれています。誤解のないように言っておきますと、ここで言われるダメな酒とは本当にどうしようもないお酒ではなく、とっても素敵なお酒を指し、なおかつ概念にとらわれない飲み方、乱暴に言えばどうやって飲んでも、とてもおいしく頂け、一例をあげれば生酒常温放置してみたり(勿論そんなお酒はお客様に現状を報告し納得して頂かないと販売はしませんが・・・)して美味さが増す・・・など、そういったこよなく素晴らしいお酒の事を我々の仲間内ではダメな酒と呼んでいます。(ちなみに当店の「ダメな酒専門商」の命名は竹鶴酒造の石川杜氏です

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する商品はある意味愛すべく「ダメな酒」「ダメな蔵」のご紹介です。先日、その蔵から商品出荷案内と、商品サンプルが届きました。その商品案内の内容が、余りにも面白かったのでそのままご紹介致します。
あっそうそう肝心な事を・・・・・その蔵とは、京丹後市の木下酒造 銘柄=「玉川」です。

酒は生き物です。しぼりたての「無濾過生原酒」として生まれ、時を重ねて昔ながらの「ひやおろし」や琥珀色の古酒に姿を変えて行きます。熟成による味、香り、そして色の変化は日本酒最大の魅力のひとつと言えるでしょう。このような日本酒の奥深さを探求するため、19BYにスタートした「新生 玉川」では初年度からの酒を熟成させ、酒質に応じて氷点・低温・常温で管理しています。
玉川には、個人的に生の酒を常温で熟成させて楽しんでいるスタッフがいます。そこからヒントを得て生まれたのが、完全無濾過の生原酒を土壁の蔵で常温熟成させるという初の試み。今年の記録的な猛暑にも全く負けなかったのは、養殖ではなく、天然の「自然派自然仕込」で育てられた酵母だからこそ、と考えています。
今回お届けするのは2色の「自然仕込 純米(山廃)」。レギュラーの「赤」と、アルコール21.5%の完全発酵「白ラベル」バージョンです。常温熟成で旨味が増しています。
お得意様には「何を遊んでいるのだ」「無茶だ」と言われるかもしれない冗談みたいな「出荷案内」ですが、酒は大真面目に本気です。好みの分かれる酒だと思いますが、強烈な旨味は十分な説得力を持っています。
 【この写真は、商品サンプルです】
と言った内容です。
正しくダメな蔵です・・・・・・・。勿論「ダメな酒専門商」ではこちらのお酒は、残念ながら注文予定でございます
入荷は、10月22日頃になると思います。
レギュラー(赤)は1800ml=2500円
完全発酵版(白)は1800ml=2700円


余談ですが、このお話を、常連のお客様Mキャプテンにお話しすると「蔵元にこんなことやられては・・・・・素人の楽しみを取らんでほしいな~」だって・・・・・この方もええかげんに「ダメな人」です。
やはりダメワールドは楽しいな~



辨天娘 強力

2010-10-15 17:52:10 | 日本酒
いつの間にか10月も半ばに成り、気が付けば早い蔵元ではそろそろ蔵入り・・・などという季節に成って参りました。
夜も、燗酒がよりしっくりくる季節が到来です。

そんな中、自社製品のどのお酒の裏張りにも「50・60度のお燗でどうぞ・・・・」と、楽しい表示が書いてある蔵元鳥取県八頭郡若桜町の太田酒造・銘柄「辨天娘」のお酒の紹介です。
このちらの蔵元さんは、お取引になって以来毎年酒造期にはたった一日だけですが、泊まり込みで主に「留め仕込み」の体験蔵仕事(洗米や・蒸米の放冷などなど・・・・)をさせて頂いています。


太田酒造さんでは、今年度21BYの仕込から新たな取り組みとして、鳥取県で開発された酒造好適米「強力ごうりきと近年同じく鳥取県で開発された酒造好適米「鳥姫とりひめで仕込みをされました。
先日、その内「強力米」で醸されたお酒の出荷開始のご案内を頂き、先日当店にも入荷致しました。
この商品に使われた「強力米」は、何と太田酒造の中島杜氏がお作りになったお米だそうで、私の記憶が確かならば等級も確か一等米だった様にお聞きしております

「辨天娘 純米強力」 H21BY原料米:強力(地元:若桜町赤松産) 精米歩合70% 日本酒度:+11.0 使用酵母:協会601号 アルコール度:15度以上16度未満
720ml=\1350/1800ml=\2700

辨天娘の味わいの特徴としては、重厚なしっかりとした味わいというより、繊細な味わいとの中に小味の効いた印象が有り、後口に癖になる苦・渋がいいアクセントになっている・・・というイメージが有ります。本商品も基本的にその味わいは感じますが、更にまったりとした米由来の旨味が常温でも感じる事が出来ます。お燗すると旨みは更に感じ、味に幅が出る印象です。それにも増して少し温度が下がると、心地よい甘味も出て来て思わずにんわりしてしまいます。
(下写真:「酒は純米燗ならなお良し」の酒杯中身のお燗酒は本商品です。色調は少し緑色掛かった黄金色)先ほども触れたとおり、ガツーンという酒質ではありませんが、しみじみうまい……思う癒し系とでも申しましょうか、何か秋を感じる味わいです。 
やはり、このお酒のポテンシャルを十分引き出すには、是非お燗で飲んで頂くのをお勧め致します。秋の味覚と、とても相性の良いお酒如何ですか・・・・。



2010酒まつり・御礼

2010-10-13 21:12:11 | 出来事
今年も10月9・10日で開催された「2010・酒まつり」も無事終了致しました。
初日の9日はあいにくの小雨模様のお天気でしたが、お昼辺りから一時的に止み、その頃からからお客様も増えてきたように思いました。2日目は快晴沢山の方にお出でを頂き、終わってみたら2日間で何と24万の人出と成りました。
足元がお悪い中、またご遠方からお越しになったお客様本当に有難うございました。また早くから祭りの運営に携わってこられた、関係者の方・出店者の皆様本当にご苦労さまで御座いました。
当店も、沢山の方にご来店頂きました。一般のお客様に交じって、県外の蔵元さん・飲食店・酒販店さんもいらっしゃり、日本酒に関しての有意義なお話を聞かせて頂き名刺交換などももさせて頂きました。県外の飲食店さんには、ご注文なども頂き、とても感謝しております。
また、当店横・倉庫前にて行った恒例のドイツ樽生ビール・ドイツ産白ソーセージ・熊野産丹波枝豆販売も、お蔭様で多くの皆様にお出で頂きました。毎年、楽しみに来られる常連の方を始め、こんなイベントをやっているのを聞きつけ初めていらっしゃったビール好きの方。通り縋りに興味を持って立ち寄って頂いた方。本当に有難うございました。
今年は、ビール販売所前にちょっとした屋根のある場所を借りる事が出来、念願の立ち飲みスペースを確保する事が出来ました。(右奥が屋根ありスペース・手前はパラソル下立ち飲みスペース)
初日の9日(土曜日)は、雨と言う事で半ばあきらめておりましたが、始めてからぼつぼつお客様が集まり始め、昼前には大忙し・・・・その後もいいペースでビール・フードが出て、終わってみた昨年同様もしくはそれ以上の量が出ていました。
2日目の10日(日曜日)は、始めから怒涛の忙しさ・・・・。そんな訳で、この日お客様にお待ち頂いている間、ビールがいつ切れるかハラハラしながらの販売でした。
実はこの日、強力な助っ人広島市中区のビールバー「ゴールデンガーデン」オーナーの福本さんと従業員のスグルさんがお手伝い下さり、文字通り本当に助かりました。
始めは内人数で始めたのですが、今では色々な方に支えられ、このイベントが出来るのだ・・・・と改めて有難いやら感謝するやら・・・・。
美味しいおつまみ「丹波黒枝豆」も、当ブログでもおなじみのSUISUI様が、早朝地元「熊野」で調達して下さったもなので、本当に感謝感謝です。
当初我々が考えていたより、遥かに早く樽生ビールやフードが完売してしまい、せっかくお出で頂いたお客様にご迷惑をお掛けし事も、とても心苦しく思っております。来年の反省材料です。
と言う事で、空樽もこんな状況です。
来年もまた、企画を練直しより皆様により悦んで頂けるイベントにして行きたいと思います。皆様本当に有難うございました。



酒まつり 当店イベント

2010-10-07 21:40:48 | 出来事
今年も、地元西条で最大のイベント「2010・酒まつり」が10月9~10日の両日JR西条駅付近の酒蔵・街中を巻き込み開催されます。このイベントは、2日間で20数万人のお客様がいらっしゃいます。
当店では通常営業に加え、店頭で毎年恒例のドイツ樽詰め生ビールを売致します。
最初は恐る恐る始めた企画でしたが、皆様のお蔭を持ちまして今では沢山の方が楽しみにして来て下さるイベントに成りました。
先日、ついに樽詰ドイツビールが入荷致しました。毎年、酒まつりが近づくとお客様の方から「今年は、どんなビールを出されるんですか」とお問い合わせを頂きます。という訳で、今年も6種類の樽詰め生ビールご用意致しましたので、ご紹介しておきます。

1.ヴェルテンブルガー・バロックヘル
下面発酵で造られるビールで、色調は単色系いわゆる明るい黄金色です。ピルスナービールのようにホップを利かせたビールではなく、むしろホップを少し抑え麦芽モルトのテイストを前面に出したビールです。とてもスムースで麦芽モルトの甘味を感じさせ、シンプルですが飲み飽きしない味わいが癖になるビールです。

2.ヴェルテンブルガーヴァイスビール
原料の50%は小麦麦芽を使用し上面発行で造られるビールです。色調は単色ですが瓶内二次発酵で出来たビールのため酵母がビールの中に浮遊しており、霞がかかったような状態です。軽やかですが、心地よい酸パンのようなテイストも感じとても爽快なビールです。昨年も人気のビールでした。

3.ヴェルテンガー・アッサムボック
下面発酵で造られるビールで、色調は黒に近い濃い茶褐色です。ローストされて麦芽を使用しビターな味わいとカラメルのような甘さを併せ持った、とても魅力的なビールです。若干アルコール度も高く、つまみがなくても、このビールだけで飲んでいられるような、深い味わいとバランスの良さが魅力のビールです。

4.ヴェルテンブルガー・アノ1050
下面発酵で造られるビールです。色調は通常のビールよりやや褐色のメルツェンタイプのビールです。通常のビールより麦芽比率が高く、ドイツ最大のビール祭り「オクトーバー・フェスト」などで使用されるタイプの深い味わいとコクを感じさせてくれるビールです。

5.クローンバッハー・デュンケルラガー
下面発酵で造られるビールで、色調は茶褐色です。ビターなニュワンス深みのある味わいは感じますが、案外喉越しや後口は軽快な印象です。「確りしてはいるが重くない」とても不思議な味わいです。

6アインベッカー・マイ・ウル・ボック
下面発酵のビールで、色調は通常より若干濃いオレンジ色。このビールは5月に限定出荷されたビールを、この日のために当店の冷蔵庫で保管していたものです。。この醸造所はアルコール度の高いボックタイプビール造る元祖の醸造所でもあります。このビールもアルコールが若干高め(6.5%)で甘味、苦みのバランスに加えて切れのある味わいも心地よいビールです。

おつまみは、ドイツ産ヴァイスブルスト(白ソーセージ)のボイル(1本=250円)&熊野産丹波枝豆(1カップ=250円)

勿論「日本酒」を中心にしたイベントですが、是非こういったビール達も楽しみに来て下さい。
初日午前中、お天気に若干心配は有りますが、当初の予報より良くなって来ているので、何とかなりそうでは有りますが・・・・・・
皆様お待ちしております。