掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

玉川・山廃純米生酒21BY

2009-12-26 21:15:19 | 日本酒
2009年も残す所後僅かになりました。
今年も色々な蔵元さんと出会いが有り、また蔵見学や各種イベント等で、沢山の蔵元さんとお話する機会が有り大変勉強に成りました。そんな経験を通して、少しでも蔵元さんのメッセージがお客様に届くよう頑張って行きたいと思います。

この時期、各蔵今年の仕込み(21BY)の新酒が続々と出荷に成っています。
その中で、今回は今年10月末お付き合いが始まったばかりの京都府京丹後市「玉川」の蔵元:木下酒造さん、イギリス人ハーパー杜氏の醸す素
敵な新酒の紹介です。

こちらの蔵では、仕込タンクごと(単独ブレンドなし)に、全種類とは行きませんが30種類弱の生原酒を予約限定発売をされます。
またその商品が発売になる前には必ずFAXで出荷予定表・詳細・締め切り日などの情報を知らせて下さいます。更にその上、出荷前には1号(180ml)瓶にてサンプルをこまめに送って来て下さいます。有り難や・・・(下写真:サンプル)
最初の入荷(21BY)「福袋」という純米吟醸無濾過生原酒(酒米:五百万石使用・当店では720mlだけの入荷)でした。
それに続き、仕込7号「山廃純米無濾過生原酒」(1800ml・720ml)が入荷しました。
アルコール度:19~19.9 原料米:北錦 精米歩合:66% 酸度:2.1 アミノ酸:2.1 日本酒度:+4.0 酵母:無添加
色目は薄いゴールドに淡いグリーン掛かった色調です。アタックは米の甘味と、きっちりとした旨味を感じますが、その後すぐにしっかりとした苦・渋を感じます。しかしながらこの苦・渋は、本来熟成に向くであろうこの山廃純米の酒質としては、これから大変楽しみな味わいの一つだと思います。
と~ぜん生燗酒にしてみる・・・・45~50℃位のお燗はいかにも中途半端でそれぞれの味わいがばらばらで、バランスはいまいちの印象。60℃以上辺りまでの御燗すると苦味渋味はかなり強く感じますが、温度が下がるにつれ苦味渋味は少し穏やかになりバランスがよく成っていく印象です。
価格は比較的リーズナブルな値段
1800ml=税込価格2500円
720ml=税込価格1250円


また昨日は、同じスペック「山廃純米無濾過生原酒」仕込違いの仕込11号のサンプルが、木下酒造さんから届きました。
早速開栓してみる・・・・まだかなり炭酸ガスを感じるピチピチした生命感。アタックは予想以上に甘味とふくよかな膨らみをすでに感じ、味わいの余韻も永く切れ味の有る酸が引き締めてくれる印象です。
その為なのか苦・渋は先の仕込7号より大人しく感じますが、それは舌で感じないだけで旨味の中にしっかりとした渋・苦が隠れていて、そういった味わいがユニークなバランスを取っている印象です。
無論この仕込11号もお燗に・・・・まさに新酒評会。こちらも60℃以上のお燗にすると、隠れていた苦味渋味は表に出てきますが、これもまた温度が下がるにつれ甘味凝縮感も出て来て、今すぐにでも楽しめますし熟成しても楽しめる1本だと思います。
勿論、この仕込11号のお酒も発注予定です。仕込11号は来年早々には店頭に並ぶことと思います。
値段は仕込7号と同じ価格です。どうぞ一度お試し下さい。




Ban Ban Bazar 西条ライブ

2009-12-25 21:50:34 | 出来事
先日、12月16日水曜日「BanBan Bazarバン・バン・バザール」のコンサートが地元西条で行われました。
バンバンバザールの西条での単独ライブは昨年12月以来ですが、先の10月行われた「酒まつり」にゲスト出演されたので、西条には2ヶ月ぶりの登場に成ります。
今回BanBanのメンバーは前日の15日夜に西条入りされました。その際、ご近所でコンサート主催者の「franc's フランクス(雑貨&CDショップ)のオーナー大東から、もし良かったらメンバーと一緒に食事しませんかとお誘いを受けたので悦んで参加させて頂きました。話をしていると音楽は勿論ですが、人間的に3人もとても素敵な方々でとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。
当日のライブは、過去2回の会場「教善寺」ではなく、なんと「賀茂泉酒造」の酒蔵(勿論酒造りの最中なので、稼動蔵ではなく、昔使用していた蔵)という西条らしいロケーションで行われました。
このフロアーは、聞く所によると以前は麹室が在った様ですが、音響がよく音に厳しいバンドメンバーもとても気に入っておられました。
ライブは、そんな事も有り、エキサイティングで乗り乗りのいい感じのテンションで進んで行きました。ゲコのボーカルの福島さん(写真ン向かって右端)はコンサートの最中、事有るごとに自分の事を「無類の酒好き」と何度も連呼し、爆笑を誘っていました。
いつも家で聴いているCDのおなじみの曲も多く、大変楽しいライブでした。音響のよさも有り、アンコールではなんと楽器などの電源を切りアコーステックで、しかも客席の中に入ってご素敵な2曲演奏して下さいました。(下写真:いつも渋い演奏を聴かせてくれるギターの富永さん)これには皆さん大興奮メンバーもご機嫌で、とてもいい時間でした。

またうれしい事に、来年も西条に来て下さるとの事・・・・次回のライブも今から楽しみです

付録:会場を後にする前にボーカル福島さんとの3ショット
上写真・向かって右端の素敵な笑顔の女性は確かmazeキャプテンの奥方様

この後バンバンの余韻に浸りながら、軽く一杯行ったのは言うまでもございません。



蕎麦と酒の会2

2009-12-05 21:45:27 | 出来事
お蕎麦の出来上がるのを拝見させて頂いた後、いよいよ会の始まり始まり・・・・
この会に使用する藤井酒造さんのお酒は「いぶしぎん」オーナー小牧さんの方から当方にご注文頂き、ご相談させて頂いた上、ご用意させて頂きました。



上写真向かって右から順番にご紹介いたします。
龍勢・純米原酒 低温囲い生熟成 18BY
龍勢・純米和みの辛口 20BY
龍勢・純米吟醸原酒特詰(裏龍勢ラベル) 19BY
宝寿・純米にごり 20BY
龍勢・冷やおろし備前雄町 20BY
龍勢・冷やおろし八反錦 20BY
龍勢・生モト純米原酒 20BY
龍勢・山廃純米原酒 18BY
龍勢・超軟水仕込 高酒精度純米原酒 17BY
龍勢・雄町純米7号仕込純米 18BY(720ml×2)

小牧さんの挨拶の後、蔵元・藤井善人さんの乾杯で会は始まりました。

お酒は上に書き出した順番で出て参りました。 先ず少量常温で頂き、その後はうす笑みを浮かべるSUISUI様によって、いつもながらの絶妙なお燗出て参りました。
素敵なお燗の出来上がり。【低温囲い純米生原酒】
参加者は21名。皆さん楽しそうにお料理とお酒に大満足なご様子。

お蕎麦は、とっても美味しくがっついて食べてしまい肝心な蕎麦の写真を撮り忘れてしまいました。
お蕎麦やその他の素晴らしいお料理の画像は、この会にご参加しておられたダンディーでしぶ~いお方S様のブログ「yami酒倶楽部」にて詳しく紹介されていますのでご覧下さい。人の褌で相撲を取るわたし・・

今回も素晴らしい企画を計画して頂いた小牧さんや、いつも素晴らしいお蕎麦やお料理を作って頂く佐川ご夫妻様や、今シーズンも酒造期に入りお忙しい中駆けつけて頂きた藤井様、皆様のお陰でとても素晴らしい一日を過ごす事が出来ました。本当に有難うございました。
来年も楽しみにしております。



蕎麦と酒の会

2009-12-04 17:36:43 | 出来事
先日11月29日(日曜日)広島市中区三川町「居酒屋いぶしぎん」で、豊平在住で出張蕎麦打ちをしておられる佐川さんのお蕎麦と、竹原市の藤井酒造さん(龍勢・宝寿)のお酒を楽しむ会が、行われ出席致しました。
佐川さんのお蕎麦はこれまで何度か頂く機会が有り、勿論ここ「いぶしぎん」さんでも何度か頂いたことがあります。先に申し上げた通り、佐川さんは店舗を持たずご夫婦で出張営業をされており、家庭から各種イベントまで、幅広く対応されています。
会の開始時刻は午後2時からでしたが、同店のマスター小牧さんの方から「蕎麦打ちがご覧に成りたかったら1時30分くらいからやってますから・・・・」と聞いておりましたので、少し早めに行き蕎麦打ちを見せて頂きました。蕎麦粉にお水を入れて混ぜて行きます。

だんだんと、丸く捏ね上がってきます。

菊練をして出来上がりに近い状態です。いよいよこれを伸ばし切って行きます。

出来上がった蕎麦玉を上からつぶし、その後打ち粉を振り麺棒で薄く伸ばして行きます。 

その後、薄く延ばした蕎麦を折りたたみ切って行きます。

するとこの通り、美味しそうなお蕎麦の出来上がりです。

他にもこんなご馳走も・・・・。つづく






新入荷ビール

2009-12-03 13:26:50 | ビール
今年も早、師走2009年も残すとこ後僅か・・・。ついこの間、明けましておめでとうございます。なんて言った気がしますが年々1年経つのが早く成ってくるようで、こんな事いうように成っては、年を取った証拠なのか・・・
そんな中、本日は冬にお勧めのドイツビールのご案内です。
「何言ってんのビールは夏でしょ~」と思われがちですが、冬には冬にじっくり味わって頂きたいビールが有るのです。

一つは、ヴェルテンブルガー社(10月の酒まつりの際、当店で4種類の樽生ビールお出ししたメーカー)から冬ビールぐりぐりのど真ん中ストライクその名も「ウインタートラウム冬の夢」と言うなんともロマンティックな名前のビールです。ラベルはいかにも冬を意識した、特にクリスマスには映えそうなとても可愛いラベルに成っています。

冬季限定ビールの特徴として、スムースで爽快というより、農醇でしっかりとした味わいと、少し高めのアルコールでボリューム感の有るタイプが、こういったビールの特徴です。

このウインタートラウムは、赤褐色の鮮やかな色調のビールで、アルコール度は5%と通常のビールとさほど変わりませんが、下面発酵酵母で造られモルトの甘味や濃醇な旨味を楽しめる、メルツンタイプビールに成っています。
このメルツェンタイプのビールは現地ドイツでも秋から冬にかけて楽しまれるビールです。
そのコクの有る味わいを更に高めるのは、温度態です。決して冷やしすぎず10度~12度辺りで楽しむ事で、モルト甘味や深み香・ボリューム感を楽しむ事が出来ます。

もう一つは、超レアモノです。
当店でも現在扱いの有る「シュレンケルラー」ラオホ(燻製ビール)のボックタイプ(アルコール高めのビール)その名も「シュレンケルラー・ウルボック」です。
毎年10月から12月にかけてのアルコール度の高いビールの需要が高まるシーズンには、シュレンケラーを造っているここバイエルン地方バンベルクのへラー醸造所でも、こういったボックビールを醸造します。
このビールは10月から1月初旬にかけて期間限定で、醸造所横の直営レストランで提供されるビールです。ボトル詰めされたビールは、少量のみ限られたショップで販売され、後は何件かのレストランとシュレンケルラーのWEB(ネット)で販売されています。後は、USAとフィンランドに輸出されています。
今回、当店でシュレンケルラーの商品を仕入れているインポーターさんが、この稀少な冬季限定のビールを初めて少量輸入をされ、当店にもご紹介頂き数ケース仕入れました。
勿論このビールも、通常のシュレンケルラーのビールと同じく、色調も濃い茶褐色でモルトを燻して造られる燻製香の強い特徴は変わりません。
このタイプは、ハマル人は思い切りハマリますが、燻製の香が苦手な人は、駄目な人もいらっしゃいますので、万人受けのタイプでは無く個性派ビールです。(個人的には大好きです

向かって右が通常の「シュレンケルラーメルツェン」向かって左が今回限定出荷の「シュレンケルラーウルボック」でラベルは微妙に違っています。ウルボックは肩ラベルの丸いマークが赤く、メインのラベルの枠の色調がゴールドで、向かって左下にURBOCK(ウルボック)と記してあります。

大きく違うのはアルコール度が6.5度と通常のシュレンケルラーより高めで、その影響で甘味とボリューム感が出て、通常のものより更に厚みと奥行きを感じます。くどいようですが冷やしすぎると、ボリューム感も甘味も感じにくく成ります。
こういったタイプのビールは、クリスマスでもよく使われるベーコン・スモークソーセージ・スモークチキン・魚貝類・・などを使ったスモーク料理は勿論、ビーフシチューなどの煮込み料理・チーズなどにも相性がよく、とてもお勧めです。


これから年末年始、ご家族・ご友人などでワイワイ飲む機会が増えることと思いますが、そんな時是非お試し頂きたいビールです。

ヴェルテンブルガー・ウインタートラウム
500ml瓶入り=税込価格¥630


シュレンケルラー・ウルボック
500ml瓶入り=税込価格¥650