掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

亀齢19BY

2007-12-17 20:54:11 | 日本酒
先週、相次いで亀齢酒造より「純米うすにごり」・「辛口純米八拾」が発売に成り、当店にも入荷致しました。特に「辛口純米八拾」は、中身の完成度も然る事ながら、コストパホーマンスもよく(1,800ml=税込価格¥1,785)人気商品なのです。それに加え、今年雑誌「danchyu」に掲載された事も有り、早くに完売に成ってしまい発売が待たれておりました。
この時期は、生酒として出荷され年明け3・4月頃火当てで出荷されます。
昨年の生酒は火当てと比べ、結構香りが香り立つタイプでしたが、今年は少し大人しめで、酒質の方は、昨年と比べて味わいが重厚に成った印象です。色は、薄く緑がかっっており、いかにも新酒らしい。苦・渋も思ったほど強すぎず、早速燗にしてみました。切れ味が増し、ボリュームの有る味わいが、若干いい意味軽快に成ってなかなかでした。更に温度を上げて見る(実は、燗付けをしていて気が付いた時にはすでに70℃に・・・。当然の様に泡が出る・・・・しかし全く壊れてない。焼燗酒のアフターも、苦・渋も割りと穏やか・・・。
飲み残したものをそのまま常温放置しておけば、早い段階でもっと違った顔を覗かしてくれそうな雰囲気。楽しみです
データーは次の通りです。アルコール度:17度以上18度未満 日本酒度:+5.0 酸度:1.8 原料米:中生新千本 精米歩合:80%です。
また「純米うすにごり」は、火当てという事も有りカチカチ山(まだ、お酒が硬く味わいが出ていない状態)で、こちらは、今の段階でのコメントは難しく、飲み頃になるまではもう少し時間が必要です。お楽しみにお待ち下さい。
おりの量は、うすにごりにしては多目・にごり酒にしては少なめという量で、現在、一合位飲んで常温で放置をしております。また味が出てきたら、ご報告を致したいと思っております。
データーは次の通りです。アルコール度:15度以上16度未満 原料米:(麹米:八反錦・掛米:中生新千本) 精米歩合:60% 日本酒度±0 酸度? 
税込価格¥2,100



雉の会・その2

2007-12-05 13:15:21 | 出来事
沢山のお料理に、皆さんどれから手を付けてよいのか、悩みながらもとても楽しく満足そうに雉料理を満喫しておられました。
私の席の対面といえば、何と主催者=居酒屋「いぶしぎん」の小○さん奥方が座っておられ、有り難くも・勿体無くも鍋奉行をして頂いた上、つぎ分けて頂く始末・・・・・大変恐縮してしまいましたが、お陰さまで美味しく頂く事が出来ました。
(ムム・・・その側らで気配を消して、ふ~ふ~しながら奥方に装って頂いた雉鍋をぱくついているのは・・・・どこのどいつだ~い
しかしながら何ともコクの在るスープ。雉の旨味がたっぷり出た鍋には、確りとした味わいの有るお燗が実に好く合いました。
今回の「雉の会」では、にごり酒のエントリーが非常に多く、これもまたお鍋にはgoodでした。又酸味の有るあまずっぱい系のうすにごりには、何と雉の刺身(生姜を薬味にお醤油を付けて)がとてもよく合いこれまたビックリ致しました。
いずれも単体では味わう事の出来ない味わいが、食事とお酒で口の中が幸せに満ちた味に変わっていくのを実感しました。
柿の白和えもお燗に凄く合い、上品な甘味を口の中に湛えてくれ、お酒がするする入って行く様でした。
初めて食べた、何とも贅沢な雉の唐揚げも最高何とも弾力の有る歯ごたえと、旨味の詰まった味わい・・・・。これまた燗酒が進む・・・・(何食っても酒進んどるじゃないか~
お腹も満足、お酒もしっかり頂いたところで、これも雉の会では恒例の「鯨韻亭馬笑九」師匠こと鈴○さんの落語が始まり、場を盛り上げて下さいました。盛り沢山の一日は、皆様からもお酒に対する貴重なお話も拝聴出来、大変有意義な日と成りました。
松尾雉園のご亭主様(下写真のお方)には大変お気使いを頂き、又美味しいお料理を作って頂いた奥様も大変感謝をしております。又来年誘って頂ければ飛んで参ります。



雉の会・その1

2007-12-04 20:45:19 | 出来事
昨日(12月3日・日曜日)居酒屋「いぶしぎん」小○教官の企画で毎年恒例に成りつつ有る、松尾雉園さんで雉料理を食べる会が有り、今回も参加をさせて頂きました。
今年でどうやら6年目の開催らしいのですが、私は今年で3回目の参加と成りました。
これまでは、松尾雉園さんの在る豊平町までは普通の乗り合いバスで終点まで(広島のバスセンターから約1時間40分位)行き、そこから徒歩で約20分位歩くのですが、今年は、参加者のRCCラジオの井○様のご配慮で、貸切のマイクロバスが出動。RCC近くの合同庁舎と裁判所の間にAM10:00までに集合。快適に短時間で到着する事が出来ました。
参加人数は18名。料飲店さん・酒販店・濃い日本酒愛好家の皆様方と、何ともコメントのしようがない相変わらずの強力なメンバー。
到着後、雉園で飼育されている雉さんを皆で見学。その後いよいよ楽しい「雉の会」
システムは松尾雉園さんの美味しい雉のフルコース&参加メンバーがお酒を持ち寄りという、何時もといえば何時ものシステムです。今回も気の毒で、駄目なお酒のオンパレーでした。最近の皆様ご持参酒の傾向は、開栓後のお酒(一度開栓し適度に飲んだ物をしばらく常温で放置して故意に、自分流熟成を掛けたもの)を持ってこられる方が増えたような気がしております。と言う事で私も、その流れに沿って某お酒(訳有ってブログで公開できない)純米吟醸生原酒うすにごり1.8Lの半分位残し常温放置酒と、中島屋熟成純米720ml(未開栓)を持参致しました。
先ずは皆さんが持参した、そんなどうしようもない酒を供出し、みせしめにした後、口に入るのですが・・・・・。
その前に何といっても、美味しい美味しい雉のご紹介です。
雉鍋は勿論、雉の刺身・雉のから揚げ・雉の焼き鳥・会席風弁当仕立て膳・焼豚風の猪・柿の白和え・蛸と里芋の煮物・・・。いつもながら、どれも非情に美味しくまた食べきれない位の量・・・。この様に雉を食べる機会も中々有りませし、一年に一度こんなに色々な種類の雉料理が食べられるのは、とても楽しみでも有り、貴重で贅沢な一時です。

~その2~につづく



今年も後1ヶ月・・

2007-12-01 10:53:23 | 日本酒
先月は、お店のシステムの変更も有り、システム以外のパソコン使用に時間がとれずブログ更新が思うようにいかなくて、少し残念な一ヶ月でした。毎日の様にブログをチェックして下さる皆さんには、本当に申し訳なく思っております。(そんなたいそうなもんか
ふと気が付けば、もう12月に突入今年も残すところ後一ヶ月。私の、ちっぽけなお店でも一様(例年通りならば・・・・)「忘年会シーズン・歳末ギフト(お歳暮)」等で今月からは、バタバタ忙しく成ります。(本当に忙しく成ればいいのだけど・・・
地元西条の蔵元や勿論他地域の蔵元さんでも、19年度の酒造りも本格的に成り、今年度産のしぼりたて(新酒)なども出荷に成ってまいりました。
しかしながら私と致しましては、この寒い時期(特に燗酒が恋しくなる季節)はやはり、ある程度味の乗ったお酒を適正温度でじっくりと頂きたいというのが本音でしょうか・・・。








先日も、晩酌の時に二種類のお酒の変化に改めて感心致しました。
1本は、龍勢「山廃純米」火入れ18BYですが、発売に成った10月後半口にした時は、柔らかな味わいで、なんとなくもう少しメリハリがほしいな~という感じでした。しかし以前このお酒の生のものを頂いた時、開栓後、短期間で凄く化けて(良い方に)くれたので、心配はしていなかったのですが、昨日720mlの半分位飲んだものを、半月位常温放置していたものを頂くと、きりっとしたシャープなキレと辛味と深みが出ていて、このお酒の本質の部分が顔を覗かせてくれました。
普通硬いお酒が熟成により角が取れたり、丸みが出たりという事は有りますが、「ふわっ」とした酒質が、適度な熟成によりキリッとする事も多々有ります。これも熟成段階の一面に過ぎないのでしょうが・・。これから先また色々な変化をしてくれる事と思いますが・・・・それは神のみぞ知る・・・
もう一本は、開春「西田」生もと純米18BYです。今秋出荷後直ぐに開栓して飲んだ時は、まだかなり硬く苦・渋もまだ残っており、飲み頃はまだま当分先だなという印象でした。
これもやはり龍勢と同じく開栓後、4合を半分位飲んだ物を、こちらは1ヶ月とちょっと室内常温放置。これを先日飲んでみると、好い意味軽快ナチュラル。
最近きっちり造られた生もとは、この何とも言えないナチュラルな自然な味わいを個人的に感じており、軽快と言っても一時前によく言われた淡麗のそれとは全く違う、存在感は有るけど妙にするりと極々自然に喉を越す味わい(表現が下手で伝わり難いと思うのですが)が非情に出て来ており、幾分か来た来た・・・という感じでした。
何と日本酒酒は面白い、時間と環境によって色々な顔を見せてくれる・・・・・。
一般に日本酒は「開栓後早くのんでしまわなければ・・・」というふうに思っていらっしゃる方が多いのですが(あまりお勧めできないものの中には、開栓後は早くのんだ方が良いのも有りますがこういった楽しみ方も是非試して頂きたいと思います。我々はこの可能性の有る飲み物の何処までを見て何処まで感じているのか・・・。それに一手間掛けお燗にしてやることで又、更に違う顔を見せる・・・。何と面白く興味深い飲みものか・・・・。
そんな酒に出会う度、改めて楽しませて頂いています。これからも、こんなお酒を皆様にも楽しんで頂く為に伝えていくお手伝いが出来ればと思っています。