掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

木下酒造・蔵見学2

2009-10-31 18:42:01 | 出来事
京丹後市久美浜町の「木下酒造」さんには、26日月曜日午後1時20分頃に到着致しました。
余裕を持って京都市内を出発したつもりでしたが、道中思ったより時間が掛かり、初めて蔵にお邪魔するにもかかわらず、約束の時間より少し遅れてしまいました・・・・(反省
蔵の前の駐車場に車を止め、正面玄関を入ると素敵な広い直売場が在りそこから声を掛けさせて頂くと、程なく木下社長と杜氏のフィリップ・ハーパー氏(下写真)がお出でに成りました。フィリップ・ハーパー杜氏のプロフィールはこちらをクリックして下さい程なく客間にお邪魔させて頂き、蔵元様の取り組みや方針・商品の説明などなどお話をお聞きしました。
その後、以下のお酒をきき酒をさせて頂きました。

山廃純米大吟醸20BY
純米吟醸(祝米使用)20BY
特別純米 19BY
本醸造久美浜 19BY
山廃純米無濾過純米20BY
山廃純米19BY
コウノトリラベル生もと純米20BY
コウノトリラベル純米吟醸20BY

中でも特別純米(原料米:五百万石・使用酵母:7号)19BYですが、やもすると若い年度のものは、硬めで鋭角的な印象の有る五百万石ですが、厚みの有るしっかり味わいが出ており、とても好印象でした色はかなり濃い目玄米茶・・・・(笑)写真を撮るのを忘れて少々残念
生もと純米も切れ酸伴に心地好く、小味が利いていて、これから熟成し旨味が乗ってくるとてくると、楽しいお酒に成る事受け合いです。
また本醸造もきかせて頂きましたが、これがまた面白い・・・うちのスタンスですと地元のお酒以外の地方地酒に関しましては、基本的に純米酒しか取扱いをしませんが、この本醸造に関しては一瞬純米酒ときき間違うくらいで、口に含み一ワンクッション置くと、ようやく醸造用アルコール由来の独特な後味やっと少~し現れてる感じです。お酒も山廃で醸されたお酒もブレンドされており、程よく熟成も掛かって滑らかながらしっかりとしたお酒に仕上がっていました。
山廃純米大吟醸も弱冠若さは気に成りますが、香は大人しくエレガントなタッチながらしっかり目の味わいで、とてもお料理に合いそうな旨味を感じました。
その他もどれも個性豊かで、大変参考に成りました。
その後、ハーパーさんのご案内で、いよいよ蔵の方に・・・・。木下酒造さんでは、すでに仕込が始まっており
先ず最初に案内されたのは、洗米の作業をされているところでした。
木下酒造さんでは、どこの蔵でも最近よく見かける下の写真の様な洗米機で、15Kgづつに分け洗米されます。
その後、青い網袋に洗米した米を入れ浸漬(米に水分を吸わす)の作業が行われます。
私がお伺いした時は、蔵人の方が浸漬作業後しっかり水切った米の重さを計り、吸水具合を細かく脇の黒板に書き込んでおられました。



「玉川」木下酒造 蔵見学1

2009-10-30 17:47:33 | 出来事
先日(10月25日)先のブログでご紹介致しました滋賀県大津市で行われた「滋賀地酒の祭典」を終へ、後日(10月26日)京都府京丹後市久美浜町に在る蔵元「木下酒造」さん(銘柄は玉川)に行って参りました。
久美浜町は京都府とはいへ、ほとんど兵庫県の県境の日本海側に位置し(城崎温泉の近く)、京都中心部から電車で行っても2時間ちょっと、車で行けば3時間くらい掛かります。
こちらの蔵元のお酒は、以前何度か京都の飲食店「馳走いなせや」さんや「魚の匠あさきぬ」さんで、山廃純米や、速醸も戴いた事がありました。その時、(特に山廃の印象)は凝縮したしっかりとした味わいと、旨味が出たがっちりしたお酒というイメージで好印象したが、正直申し上げてもう少しシャープな切れ味が感じられると、個人的には尚好いのに・・・と思っておりました。
そんな今年春、京都にお邪魔させていた際、夕食を友人の阪本さんが勤めていらっしゃる飲食店「馳走いなせや」さんで戴いた際、阪本さんが「掛井さん・・・京都にお出でに成るんだったらご連絡頂ければよかったのに・・・・」と仰ったので「何か有ったんですか・・・・」言うと「さっきまで、玉川(木下酒造)の会があって杜氏もいらっしゃってたんですよ・・・・」との事でした。残念に思いましたが「しょうがないな・・・」と思っていたところ、「その時の会の残酒が有りますから、飲んでみますか」とお勧め戴いたので、お言葉に甘えて3~4種類(雄町米使用の純米無濾過生原酒・酵母違いの2種類と、多分祝米使用純米無濾過生原酒と記憶していますが)を頂きました。















すると、当然お酒はまだ若く硬さは有るもの、この時点で今後を暗示しそうな旨味が出ており、後に楽しみな酒質を予感するようなしっかりした苦味渋味・を感じ、自身今まで「あったらいいのに・・・・」と思っていたエッジの利いたというか・・・切れ上がる酸味も感じられ、いい意味自分の中で印象が変わりました。
そういった訳で、興味を持ち木下酒造さんHPや関連サイトなどを見ていたところ、沢山の木下酒造さんの商品を扱っておられるある関西の酒販店のHPにたどり着きました。
そこに出ている、酒質データを見た時とても興味深い数字が並んでおり、私が「馳走いなせや」さんで戴いたお酒の印象は、満更気のせいではなさそうだ・・・と思うと同時に、以前飲んだことの有る「山廃 無濾過純米原酒」は、ひょっとしてホニャララな味に・・・・な~んて期待を持ち、その「山廃」と、これまた期待をかきたてる「生もと」を、その関西酒販店さんから1本ずつ購入を致しました。
そして、以前ブログでも紹介のですが「玉川・生もと山廃」の検証会を10人くらいで行いました。
その会の最中、同席頂いたT鶴石○杜氏が玉川酒造の杜氏に連絡をとって下さり、そんな訳で今回の蔵見学が実現した訳です。
これから、いよいよ蔵見学というところですが、永くなりましたのでまた次回のブログにて・・・・。



(付録)滋賀地酒の会が終わって・・・

2009-10-29 21:00:50 | 出来事
PM20:30大津プリンスホテルで開催された『滋賀地酒の会』も終わり、本日宿泊の京都四条のホテルへ・・・・と真直ぐ帰るわけもなく、滋賀地酒の会で社長も参加されていた三条柳馬場上ルの「馳走いなせや」(京都の友人で、元夢庵のオーナー阪本さんが働いておられるお店)に、これまた会で一緒だったダメの匠魚の匠あさきぬ佐藤さんと、寄り道致しました。
阪本さんには、私が京都に行く事は言っていなかったので、店に入るとビックリされされておりました。【下写真:阪本さん】この店は、当ブログでも何度か紹介致しましたが、店へのアプローチ・店内とても雰囲気の良いお店で、勿論食事の方も美味しく、京都にお伺いした際は時々利用させていただいています。
本当は、美味しい料理をガッツリ食べたいのですが、この度はお酒の会で有る程度食べていたので、酒の肴を軽く頂いた程度で燗酒を頂きました。にも拘らず村田店長始めみなさん嫌な顔せず、笑顔で対応して頂き感謝感謝です。オマケにこんな写真まで撮って頂きました。(向かって右:「あさきぬ」佐藤さん・中央の阪本さん。もおどけています。)阪本さんとは、なかなか外でゆっくり飲む機会がないので、今度ゆっくりと飲みたいものです。

その後、徒歩10分位のやはり「滋賀地酒の会」でお会いした、木屋町御池下ル一筋目「日本酒バーあさくら」さんに参りました。

【「日本酒バーあさくら」のオーナー朝倉さん】遅い時間にもかかわらず、オーナー朝倉さんには我々酔子のお相手をして下さり有難うございました。後に朝倉さんも付き合って頂きましたので少々酔子かな・・・・。また寄らせて頂きま~す。
その後、酔い覚ましに徒歩で四条室町のホテルまで歩いて帰り就寝致しました。
後日は、京丹後市久美浜の蔵元さんに参りましたが、その報告は後日・・・・・・。



関西出張

2009-10-28 16:05:34 | 出来事
先日の日~月曜日で関西(滋賀&京都)に行ってまいりました。
滋賀では「第3回・滋賀地酒の祭典」が大津プリンスホテルで行われ、そのイベントに参加し、京都では(京都といっても京都市内ではなく、日本海側で兵庫県・県境城崎温泉の近くの、京丹後市久美浜)予てからご連絡をとっていた蔵元さんに訪問する事になっており、お邪魔して参りました。
今回のブログでは、まず「滋賀地酒の祭典」のご紹介を致します。

そもそもこのイベントに参加することに成ったのは、昨年、蔵元有志で創られている「末広会」さんが主観の「純米酒燗」イベントが同会場「大津プリンスホテル」行われ、末広会に属している蔵元さんと、地元滋賀の蔵元さんがお集まりに成り盛大に行われ、そのイベントに参加した際、このようなイベントが有る事をお伺いしました。興味は有りましたが日程的にその年は参加が出きなかったのですが、先日地元西条で行われた「酒祭り」に昨年の純米燗酒の会がきっかけで、取り引きを始めた滋賀の「美冨久酒造」蔵元の藤居さんがお見えに成り、今年行われる『滋賀地酒の祭典』のパンフレットと伴にお誘いを頂き、先に申しました京丹後市久美浜の蔵元様にもその辺りでの訪問を予定していましたので、いい機会だと思い出席する事に致しました。
大津は、ご存知の通りJR京都駅から電車で山科の次がもう大津で、僅か2駅十数分で大津です。そこからホテル専用の送迎バスで十分弱で会場の「大津プリンスホテル」に到着します。
到着すると、先日「竹鶴酒造」の呑み切り会後、当店にもお出で下さった京都の飲食店「日本酒バーあさくら」さんとお会いいたしました。私は夜の部参加でしたが、あさくらさんはお昼からの会の参加で丁度入れ替わりの時に、たまたまお会いを致しました。
会は二部構成に成っており、お昼の部(13:00~17:00)は参加蔵元44蔵(300種類以上)のお酒を、自由にきき酒出来る企画に成っています。夜の部(18:00~20:30)は全席指定で食事を楽しみながら、44蔵のお酒が楽しめる企画に成っていました。私は、せっかくなので夜の部に出席を致しました。
するとあろう事か、その日に成ってやはり京都の飲食店で当店とお取り引きして頂いている(先日の地元の酒祭りに家族とお店のお客様をお連れになりお出で頂いた)ダメの匠魚の匠あさきぬ」の佐藤さんがご参加されることが発覚し、ご一緒する事に成りました
参加人数も定かではありませんが、250名以上はいらっしゃっていたのではないでしょうか・・・まず、滋賀県酒造組合理事長の挨拶後あり、その後事前に酒モニターの中から選ばれた人気ナンバーワンの滋賀県酒「笑四季・大吟醸」乾杯で会は始まりました。













お料理もご覧の通りです。「大津プリンスホテル」料理長自らご説明を頂きながら楽しみました。
肝心のお酒の方も、なかなか個性豊かでした。
お付き合いの有る「美富久」の藤居さん「七本鑓」冨田様「不老泉」上原様「北島酒造」様「波の音酒造」様などなどともお話が出来、滋賀の蔵元さんも徐々にお知り合いの方も増えて来て、突っ込んだ話もお互い出来るようになり、これからも良い付き合いが出来そうで楽しみに成って来ました。
沢山の興味深いお酒とも出会え、会も終盤に成って来た時・・・今回の会も ありましたありました超ダメダメな超素敵なお酒を発見いたしました。 
純米酒ばかり数十種類並んでいる台の上に、他社のお酒はちゃんとしたラベルの付いたお酒を並べてあったにも拘らず、そのお酒は白い紙にマジックの手書きのラベルで、銘柄名に続き「純米古酒 15年 貯蔵」と書いて有りました。(ゆえあって銘柄は故意に私が写真をコーティングして消しています・・・・銘柄が知りたい方はこっそり教えます
勿論、引き寄せられるようにそのお酒を戴きました。悪い予感は的中本日間違えなく自分の中で、一番の掘り出し物色は気の毒な濃い山吹色(透明グラスなどで薄く見えますが結構いい色)古酒とは言え熟香は大人しく、柑橘系を思わせるような切れ味のよい酸。何か柑橘系と言うより、ランビック系の酸っぱいベルギービールのような味わいと、その酸の中でも感じる旨みに、間違えなくお燗は旨いと踏んだ私は超熱燗・・・煮酒に思わず噴出しそうになるほど楽しい味わいです。酸味は際立つと言うより旨味の有るホットレモンのようであり、穀物系のニュアンスも感じとてもインパクトの有る印象深い味わいでした。
ダメの匠「あさきぬ」佐藤さんにも飲んでもらったところ、残念な事にとても気に入ってらっしゃいました(合掌)【悦びの笑顔が戻らないダメ魚の匠】
このほにゃらら酒造のお酒も詳しい事が解り次第ブログでもお知らせしようと思います。
そんな訳で、とても有意義で楽しい会でした。滋賀酒造組合の方々またスタッフの皆様お疲れ様でした。来年も時間が取れれば、お伺いしたいと思いますので宜しくお願い致します。



開春20BY・入荷

2009-10-23 17:40:33 | 日本酒
今月の4日日曜日に、島根県浜田市で鳥取酒造組合の主催で、島根の地酒を楽しむ会が有り参加してまいりました。
島根県のお酒は、当店でも少々扱いをさせて頂いておりますが、十旭日(旭日酒蔵)さん・開春(若林酒造)さん・扶桑鶴(桑原酒場)などお取り引きが有る蔵元様や、何度か蔵にお邪魔させて頂いた玉櫻(桜尾さん)も勿論ご参加されておりました。【向かって右から十旭日のエリさん弟様】
【蔵の紹介をされる「開春」若林社長】
【玉櫻 蔵元桜尾さん】
本題に入りますが、今回入荷のお酒についてです。
この会の時に島根県太田市温泉津町の蔵元・「開春」の若林酒造さんは、「開春竜馬」改め「開春山口」(生もと純米)・開春辛口純米(速醸純米)・開春西田(地元西田地区産山田錦をヨズクハデという独特なハデ掛をし、そのお米を生もと造りで醸した純米酒)を持って来ておられました。
この次期、若林酒造さんのお酒も20BYの火入商品が揃ってまいりますが、例年この時期のお酒はまだかなり硬さが目立っており、味わいもまだ開いていない印象でした。
当店でも、「開春竜馬改」め「開春山口」と「開春西田」は扱っているので、20BYの火当ての状態を見るべく試飲させて頂きました。
「開春山口」の方は、先ほど述べたようにまだ、酒質は硬めで鋭角的な部分は有りますが、味の開きはまだ今ひとつでしたが、(勿論時間が経てば満開になるのですが・・・現在19BY は、いい状態に成っていますよ~それに対して「開春西田」は、まだ全般的には硬さは有るものの、思ったより早めにも旨味が出ており少々ビックリ致しました。これからもっと厚みも出てきて、旨味もうんと増して来るでしょうし、その旨味を受け止める力強さや酸も感じますので、これからの経過も大変楽しみです。『開春西田 純米生もと仕込 20BY』原料米:山田錦(温泉津西田地区産) 精米歩合:60% 酸度:2.0 日本酒度:+6.0 アミノ酸度:1.7 酵母:無添加
1,800ml=価格¥2,940 720ml=¥1,470
夜も冷えてくるようになり、お燗がより美味しく感じるように成ったこの時期、是非お試し下さい。
併せて、当店では若林酒造の商品は「開春竜馬19BY」「開春山口20BY」1,800ml=¥2,625 「イ宛おん(精米歩合90%木桶仕込・生もと造り)1,800ml=¥2,700も販売中です。