掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

第14回竹鶴呑み切り会

2010-09-30 16:42:59 | 出来事
いよいよ、評価表を持っていざメインの「きき酒」へ・・・・・・
基本的に、どの順番からきき始めてもよいのですが、順番を間違えてもいけないので評価表に記載されてある通りにききました。きき酒のしょっぱなは、いきなり「生もと純米」 醸造年度:21BY 原料米:八反錦 精米歩合:70% 酵母:無添加 粕歩合:17% 日本酒度:+18.0 酸度:2.6 アミノ酸度:2.1 黒ラベルの加水生もと純米になる原酒からでした。
まだ当然若く、味の膨らみのような部分はまだ感じにくかったのですが、何とも言えない和風出汁のような旨みは感じ、力強い骨格の有るお酒でした。
こんな具合に、自分なりの寸評・熟度・評点を書きながら次々ときき酒しました。28点目の本醸造きき酒後、29点目からはいよいよこの今年度初めて醸された小笹屋竹鶴・木桶使用の生もと純米達が並んでいました。小笹屋竹鶴・生もと純米大吟醸(木桶仕込み)
原料米:八反

小笹屋竹鶴・生もと純米吟醸(木桶仕込み)
原料米:八反 仕込み24号/25号

小笹屋竹鶴・生もと純米(木桶仕込み)
原料米:雄町 仕込み9号/10号/11号

木桶で仕込まれたこれら(タンク違いを含め6点)の「生もと」シリーズですが、総じて木桶で醸したにも拘らず木のニュアンスは余り感じません。味わいに若さは感じますが、骨格がしっかりとしていて力強さを感じられ、高精白のものは上品ななめらかな味わいも感じました。
酸もほぼ3.0以上(低いもので2.9・高いもので3.4)日本酒度も低いもので+15.0高いもので+18.0 アルコールもよく付いて、低いもので19.2高いもので20.0 粕歩合も低いもので16.3%高いもので14.8%辺りで、よく溶けよく切れておりました。
今後、熟成とともに木桶仕込由来の特性が出るのかどうか・・・どういったお酒になるのか、大変楽しみです。
また今回印象に残った一つに「小笹屋竹鶴 大和雄町」21BYがあります。骨格を感じ、切れのある酸と旨味がすでに感じられ、バランスの良さを感じます。これからの熟成が楽しみなお酒です。小笹屋竹鶴 純米大和雄町
まただまだ、10月初旬に出荷される「小笹屋竹鶴 生もと純米」21BYシリーズ 11月に発売される予定の「小笹屋竹鶴 番外編」(混雄町 精米70%使用)などなど、紹介したいものは沢山ありますが、追々にブログにてアップして行きたいと思います。



竹鶴 第14回呑み切り会

2010-09-28 21:50:18 | 出来事
先日の9月26日・27日湯坂温泉郷「賀茂川荘」で、竹鶴酒造の「第十四回・呑み切り会」が開催されました。
この呑み切り会は飲食店・酒販店対象で、今回私の地元東広島市西条からも、当店とお取引のあるお店「鮓や大東」の大東さんご夫妻、会席「松風」のご主人松仁さんもご参加になっておられました。他にも、毎年お見かけするお顔が・・・・・また今年は新たに、京都の飲食店さんで何度かご来店頂いた事のある「魚とお酒 ごとし」の玉井さんご夫妻もお出でになっておられました。
参加者名簿を見ると、二日間で何と約100名。我々の参加した26日(日曜日)より27日(月曜日)の参加メンバーの方がキャラクター的に濃い方が多いように思いましたが、これって良かったのか悪かったのか・・・・

呑み切り会は午後1時30分恒例の竹鶴社長のご挨拶から始まりました。

その後竹鶴俊夫専務の方から、仕込みには不可欠な水についての興味深い話をお聞きいたしました。
続いて、石川杜氏から今年の酒造りの概要の話があり、その後、なんと醸造用アルコールの話をされました。アルコール添加酒の造り方(一般的な造り方と竹鶴の造り方の違い)など・・・話は進み「竹鶴では、純米酒の比率が高いが、私は決して純米酒至上主義者ではない・・・」そこから始まり、とても納得させられる日本酒業界過去・未来の深い、いい話に向かうのですが、話していたら長くなるのでまたの機会にご紹介出来ればと思います。

石川杜氏のお話が終わると、いよいよきき酒の始まりです。今年も新酒・貯蔵酒含め蔵にあるほぼすべてのお酒62点のお酒をきき酒します。きき酒したお酒は例年通り、すべて評点・熟度・寸評を用意された評価表に書き込み、それを提出します。(コピーした評価表は蔵元さんが回収され、評価表は返して頂けます)今年は、いよいよ木桶で醸された21BY「生もと」も加わり、より興味深いきき酒になりました。
本日はこの辺りで。つづく・・・・・



ひやおろし

2010-09-28 14:10:17 | 日本酒
前回ブログの続き「ひやおろし」商品の紹介です
次にご紹介するのは、兵庫県朝来市の「竹泉ちくせん(田治米)二夏越しひやおろしです。竹泉さんの通常ひやおろしはその年に醸したお酒を一夏越しで出荷しますが、この商品はは二夏越しという歳月を経て出荷されます。
当店と致しましても、若く硬い味わいの開いていない所の「ひやおろし」を販売するより、こうして旨みが出て来た生詰(一回火当て)二夏越しのお酒をご紹介する方が、よほど本来の日本酒の味わいが伝わると考えます。

「竹泉 二夏越し純米辛口ひやおろし20BY」1800ml原料米:山田錦/五百万石 精米歩合:70% 日本酒度:+8.0 使用酵母:協会7号 アルコール度:15度以上16未満  
1800ml=\2,625
旨みも適度に開き堅さも取れ、いよいよ持ち味を発揮し始めた・・・という感じでしょうか。生詰らしいトロリとした印象も残しつつ、いい意味軽やかで切れのあるバランスの良さを感じます。

「竹泉 二夏越し純米吟醸 阿波山田錦ひやおろし20BY」1800ml原料米:阿波山田錦 精米歩合:60% 酸度:1.5 日本酒度:+3.0 使用酵母:協会7号 アルコール度:15度以上16度未満  
1800ml=\3,360
膨らみのある重厚な味わいも感じられ、深みや熟成も感じられます。適度な酸味が全体の味わいを引き締めてくれていて、切れ味のよいフィニッシュに導きます。お燗にすることでさらにバランスはよくなる印象です。

次にご紹介する商品は、京都府京丹後市の「玉川」(木下酒造)ひやおろしのご紹介です。
ひやおろしを出荷される蔵の中には生詰と言う事もあり、かなり低めの温度で保存されている所が多々ありますが、ここ木下酒造のフィリップ・ハーパー杜氏は、熟成を念頭に置き、「蔵内の常温」しかも一番涼しいところではなく、適度に温度がある場所で保存し、程よく味を乗せた状態での出荷をされています。これも、しっかりとした骨格の有るお酒であるからこそ出来る技・・・
「玉川 山廃純米ひやおろし21BY」1800ml
原料米:北錦 精米歩合:68% 酸度: 日本酒度: 使用酵母:山廃(酵母無添加) アルコール度:17以上18度未満 
1800ml=\2,500/720ml=\1250
玉川の主力商品「自然仕込・山廃純米」の加水生詰(一つ火)の商品です。とはいえアルコール度数は17度以上ございます(笑)。若さはまだ端々に感じますが、膨らみのある旨味は出ていて楽しめるレベルに成っています。これから徐々に深み厚みは増して行き、さらに期待出来る事と思います。

この後さらに近日中、奈良の蔵元:久保本家「睡龍すいりゅうの商品が入荷致します。
「睡龍 純米生詰(速醸)19BY」1800ml
生詰(一つ火)の3年越ひやおろしといったところでしょうか・・・・限定12本の少量入荷と成ります。
ようやく秋の風が、吹くようになった今日この頃・・・・・。秋の味覚と、こういったお酒を達をお燗で楽しんでみられてはいかがでしょうか



久々のブログ更新

2010-09-25 18:28:11 | 出来事
久しぶりの更新です。私の周でもパソコンが壊れ更新が出来ず・・・・・などとおっしゃられる方が最近多く大変だな~と、人事のように思っておりましたが、私のパソコンも少ずつトラブルが出て、症状もひどくなりとうとう故障してしまいました。修理しても結構いいお値段のようで、地デジ対応テレビを購入した時のエコポイントも有った事もあり、今回思い切って購入を致しました。
最近の機種なので、OSは当然Windows7。今まで慣れ親しんだWindowsXP Professionalから比べると、え~すごいと思うほど素晴らしく進化してはおりますが、操作も微妙に違っていて中々自在に使いこなせる様になるには時間が掛かりそうです。まぁ~ぼちぼち頑張ります。

中々更新出来なかった分、商品の紹介も何からしようかといった所ですが・・・(苦笑)
先ずご紹介するのは、日本酒の部は「ひやおろし」。の商品です。
「ひやおろし」とは、そもそも今年醸造したお酒を火入れ(熱殺菌)しタンク貯蔵します。そのお酒を瓶詰めする際、通常もう一度火入れをされますが、「ひやおろし」はその火入れをせず、一回だけの火入れで瓶詰めされ出荷されます。
本来「ひやおろし」は、今年醸造されたお酒が、ひと夏越し蔵内温度と外気がが同じくらいになる時期、荒さが取れて程よく熟成したお酒を、秋の夜長楽しむ・・・と言った意味合いもあるのですが、近頃では秋の季節主力商品という意味合いから、商業的目的からか多くの蔵元が競っても早くから出荷するようになり、本来の意味合いから少し離れてしまっているのが、いかがなものかと思いますが・・・・以前は10月初旬に出荷されていたものが、早いところは8月末には出荷されます。ゆえに酒質もまだ硬いものが多く(蔵での保存温度にもよりますが)、もう少し時間を要すものも多々あります。しかしながら、こういった手法で出荷される商品は通常ではあまりないので、その意味からすると、とても興味深いお酒といえますが蔵によっては、二年越しひやおろしな~んていうものも出荷されている蔵元もいらっしゃいます。当店でも、昨年出荷された「ひやおろし」を囲っているものもあります。
パソコンのトラブルにより、本来に近い時期にひやおろし商品をご紹介出来るのは、ある意味良かったのかも・・(またしても苦笑)。
とわ言え、カチカチに硬い(若い)酒をご紹介してもしょうがないので、現在ある程度の熟成が感じられるものでないと…と言う事で、数点のお酒をご紹介いたします。
先ずご紹介するのは、県内のお酒から。おなじみ竹原の蔵元「宝寿/龍勢」の藤井酒造さんのお酒です。
龍勢ひやおろし 山廃純米「備前雄町」
原料米:備前雄町 精米歩合:65% 日本酒度:+5.0 酸度:2.2 使用酵母:山廃(協会7号酵母添加) アルコール度:18度 
昨年までは、速醸で造られた「雄町」のひやおろしですが、今年から山廃で造られていました。
現段階では、勿論若干の若さも目立ちますが、今時期にしては味の厚みや力強さを感じる事が出来、酸味や切れが有りとてもバランスの良さも感じます。
他にも昨年同様、速醸で造られているひやおろし「山田錦」720ml=\1600・「八反錦」1800ml=\3360・720ml=\1680も販売しておりますが、現時点では双方ともまだ若さが目立ちます。しかしなが切れのよい確りとした酸味を感じ骨格の有る酒質なので双方とも、これから大変楽しみなお酒です。
龍勢ひやおろし 純米「山田錦」
原料米:山田錦 精米歩合:65% 日本酒度:+2.0 酸度:1.8 使用酵母:協会9号 アルコール度:17度

龍勢ひやおろし 純米「八反錦」
原料米:八反錦 精米歩合:65% 日本酒度:+5.0 酸度:1.8 使用酵母:協会7号酵母 アルコール度:18度他社の

ひやおろしも次回(近日中)お知らせいたします。



オクトーバーフェスト用ビール入荷

2010-09-06 19:00:48 | ビール
9月になっても暑さは未だ和らがず、そればかりか毎日のように35度前後と人間の体温のような日が続いております。はたして秋は来るのかと思ってしまいます。
しかし時は着々と進んみ、9月終盤から10月にかけてドイツで行われる世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」用に限定出荷出荷されるビールが当店にも入荷致しました。
これから数種類のフェストビールが続々入荷予定ですが、今回入荷したフェストビール第一号は、シュナイダーエーデルワイス」というビールです。今年からラベルもリニューワル
ミューヘンで行われるオクトーバーフェスタのオフィシャルメーカー(ホーフブロイハウス・シュパーテンなどなど)はほぼ、下面発酵の大麦麦芽を主原料にしたメルツェンタイプですが、本商品は上面発行の小麦を主原料とした酵母入りのヴァイスビールです。
味わいは、色調からも解るように深みのあるコクと、生き生きとした生命力を感じる味わいで、今年もとても美味しいビールになっています。
500ml瓶入り ¥650
是非この機会に、一年に一度の季節限定出荷フェストビールをお試しください。