酒蔵横丁 ひでの巻

前回のブログでご紹介した屋台村「酒蔵横丁」のお店のご紹介です。
一軒目のお店は「きまぐれ居酒屋ひで」さんです。
こちらは、今年オープンされたご夫婦で経営されているお店で、料理担当のご主人の名前を取って「ひで」という名前にされたようです。奥様は、お客様のオーダーを取ったりお客さんとのと楽しい会話したりと、とても愛想のよい女性です。
この奥様、以前は日本酒に対して余り好いイメージが無かったそうですが、ある純米酒を飲んで日本酒のイメージが変わり、一度に日本酒ファンになった経歴を持つお方です（笑）。
このお店は、ある知り合いを通してご紹介頂き、「ひで」さんの奥様も何度か当店にもお酒を買いに来られるようになりました。
先月、その知り合いと一緒に「ひで」さんを訪問致しました。
その時点では、当店から購入頂いたお酒は、清酒竹鶴純米・亀齢純米八拾くらいだったのですが、お酒に対しての興味がどんどん湧いてこられた様で、現在ではそれに加えて清酒竹鶴純米にごり・竹鶴秘傳純米・龍勢純米和みの辛口・亀齢純米八九・西条鶴純米蔵楽・美和櫻山廃純米超辛・・・と一気に燗酒に向くお酒のラインナップが、増えました。
現時点では、地元西条のお酒と県内酒に特化した形で品揃えされております。

お料理も、地元西条や広島市内の飲食店などで経験されたご主人が、小さなスペースながら手の込んだお料理も作られされ、美味しいお料理を提供して下さいます。
お料理の一部をご紹介致しますと【赤海老と蛸の刺身】
【子持ち鮎の塩焼き】
【鯨刺身】
【やみつきキャベツ】
【秋刀魚のなめろう】

【サヨリのフライ】
実は今月25日（日曜日）午後6時から「煮酒の会」なる燗酒の会を開きました。普段は置いてない種類のお酒ばかりですが（美和櫻は常時在庫でした・・・・）、燗に向くお酒を6種類並べ皆さんとお燗談義をしながら、賑やかに呑みました。私が、お燗番をさせて頂きました。
お料理は、鯖の麹漬け・鯛お造り・豚チゲ鍋・豚のチーズチリソース・牡蠣のケチャップとマヨネーズソース・鶏とキノコのおこげご飯あんかけ・デザート（柿）でした。お燗番をしながら写真を撮ったので、写真に取れてないお料理もございます。【鯖の麹浸け】
【豚チゲ鍋（火を入れる前です）】

【なんだっけ・・・・】
これくらいしかお料理の画像がございません。
この煮酒の会の模様は、ひでさんのブログにも掲載中ですもしよかったらここをクリックして下さい。
好評につき、来年1月30日に「第二回煮酒の会」が決定してしまいました・・・・・

お燗ファンの方、ひでさんに是非一度行ってみて下さい。これからも楽しいお料理とお酒を発信して行かれる事でしょう。次回はもう一軒のお店をご紹介致します。

西条の屋台村

JR西条駅のすぐ近く（徒歩一分）に酒蔵横丁という数件のお店が集まった屋台村が在ります。外観は、いかにも酒処西条にふさわしく西条税務署管内の日本酒（賀茂鶴・賀茂泉・西条鶴・白牡丹・福美人・亀齢・山陽鶴・賀茂輝・桜吹雪）のダミー瓶や豆樽がディスプレーされており、日本酒を堪能させてくれそうなイメージの門構えです。

開店当初、何度かお伺いする機会がありました。しかしながら外のディスプレイのイメージと違い、時節柄というか焼酎やカクテルなどが結構多く、西条酒が置いて有ってもレギュラー上撰酒（旧一級酒・醸造用アルコール添加酒）がちらほら有るくらいで、純米酒などの特定名称酒も少なく、日本酒のボリュームが感じられなく、ちょっと残念に思っておりました。そんな状況下を憂慮し、2年くらい前、ここの屋台村のアドバイザー的な役割もされていらっしゃる、西条酒造協会の理事長・前垣寿男様（現・賀茂泉酒造社長）の方から、「もっと日本酒に興味を持ってお客様に勧めて頂けるように、屋台村の各経営者の方に集まってもらうから、日本酒についての講義をしてもらえんか」と打診がありました。

一度は「私のようなものがお話しするより、蔵元の経営者でもある理事長がお話された方がいいんじゃないですか・・・・」とお話をしたのですが、理事長が「わしが話をしたら、自社の宣伝をしとる・・・といわれかねんから、君だったら公平な立場で話をしてくれるだろうから、話をしてくれないか」と再度説得され、そんな訳なら・・・とお受けをした次第です。

しかしながら私の事、「純米のお燗や、熟成の楽しみの様な毛色の変わった話になるかもしれませんよ・・・」（笑）と話すと、「それでいいから・・・」と言われ1時間ちょっとお話をさせて頂きました。
その講義の後、数店の方に名刺交換を求められましたが・・・・、しかしその後なんの連絡もなくしばらくの時が流れました。

そんな中、先日ある知り合いから、その屋台村で面白いお店が在るので今度行ってみようという誘いを受けました。
知り合いが申すには、「まだ詳しくはないのでけれど、日本酒に興味を持っておられたので、いろんな話をしていく中で先ずはコストパホーマンスの好い地元亀齢酒造の辛口純米八拾や、竹鶴純米など紹介しておきましたから、お店に買い物にお出でになるかもしれませんよ・・・・」との事。

それからほどなくして、そのお店の方がいらっしゃり、それらのお酒を買ってお帰りに成りました。
それから数日後、またお買いもに来られ「お客様にも大変好評だったので、これから面白いお酒が在ったら是非ご紹介して下さい」とおっしゃいました。

お店としては今の所、西条酒を含む広島県内のお酒に特化した形でやって行きたいとの事でした。
現在では、先ほどご紹介したお酒の他に竹鶴純米にごり・西条鶴蔵楽純米原酒・も加え、お燗で十分楽しめるお酒が徐々に増えつつあります。

更に屋台村にもう一軒こちらは西条の特定名称酒のお酒と、他地域（県外のお酒を含む）純米酒を取り揃えていらっしゃるお店も出来ています。こちらも美味しいお料理と共にお燗を提供してくれます。
次回、はその二件のお店をご紹介したいと思います。

かき小町

先日12月25日（日曜日）母の用事で、呉市安浦町のグリンピアせとうちに送迎に（女房と）行きました。
正午に現地に送り届け、その後自宅に帰り、再度午後4時に迎えに行く予定にしておりましたが、時間も時間なので、近くのレストランで食事を取りました。
その後、まっすぐ自宅に返る予定でしたが、せっかくこちらに来たので、季節がら牡蠣打ち場で直売をしているお店で打ちたての牡蠣を買って帰ろうか・・・・という事に成り、三津口湾の少し安芸津に寄った辺り、浜沿いの牡蠣小屋が数件並んでいるエリアに行きました。

お店は十件くらい在ったのですが、下調べもしていなかったので、どの店に入っていいのか分らなかったので、運を天に任せ飛び込みで「盛水産（さかりすいさん）」さん呉市安浦町三津口6丁目1-6　TEL（0823）84-4037という牡蠣小屋に参りました。牡蠣打ち小屋の中に入ると、奥（海側）で数人の方が牡蠣を打っておられました。ほどなくご主人さんが対応にいらっしゃいました。
購入しようとすると、「ご主人が普通の牡蠣もあるんだけど、それより少し料金は高いけど、かき小町という大粒の牡蠣も有ります。この牡蠣を食べたら皆さん病み付きに成りますよ・・・・」と言われたので、せっかくなのでその「かき小町」のむき身生食用と殻付を購入する事に致しました。

今年の牡蠣の状況をご主人は、『秋に雨が少なく山の養分を含んだ水が、あまり川から海に流れ込んで込んでいない為、牡蠣の粒が例年より小さいんです・・・』と言われておりました。
しかしながら、小さいとは言えそこは「かき小町」。普通の牡蠣だと2月くらいにならないと、ここまで大きい粒にはお目に掛かれないというくらいのサイズ・・・いやいやもっとそれよりも確実にデカイサイズ。これが年を越すと50センチくらいに位に成るのかな・・・・そんなわきゃないか
てな訳で、むき身（500ｇ=1,400円　購入したのは1ｋｇ）はカキフライと酢牡蠣で、殻付（価格は後程ご紹介致します）は焼き牡蠣で戴きました。
先ずは酢牡蠣を・・・・。余りに美味しそうで写真を撮る前に痛恨のフライングすぐに食べてしまったので、女房がせっかく奇麗に盛り付けてくれていたのに・・・・。嫁さんのご機嫌を損ねてしまいました。
で、こんな薬味が混ざった状態の撮影に・・・・
カキフライはこんな感じに・・・・。荒めの生パン粉をつけて。
京都の『山中油店』のなたね油で揚げて、こんな感じで～す。やはり大変ボリューム感が有り食べごたえありです。身もぷりぷり海の香りと旨味もじゅんじゅわぁ～（笑）・・・案外歯ごたえもあり、特に貝柱が・・・・牡蠣を食べるとき、貝柱を意識する事はあまりないのですが粒の大きい分、貝柱も大きくとても美味しく頂きました。

殻付は後日戴ききました。
殻付のサイズはL（150円）・2L（200円）・3L（250円）が在りましたが、牡蠣小屋のご主人のお勧めの2L（一個200円）をゲット
で・・・・写真は、またしても痛恨の取り忘れ。
日にちを変えた事も有り、ブログの事をすっかり忘れており、美味しく戴いた後で写真の撮り忘れに気付いた次第です。
しかしながら、味は確りと舌と脳が覚えております。クリーミーで海の香りと牡蠣のお出汁がすごく旨いこちらも当然ボリューム感バッチリ。

かき小町は、通常の牡蠣の大きさに比べ3倍体といわれ、卵を持たない牡蠣です。その為栄養などを玉子に取られる事がなく、旨味成分（グリコーゲン）の含有量が多く。他にもタウリン・ミネラルも豊富に含み、冬場だけではなく、一年中美味しく頂ける牡蠣の様です。
西条から車で30分位なので、白鴻（盛川酒造）さん行く事が在ったり、ドライブがてら、また買い出しにいってみたいと思います。

玉川 山廃純米原酒白ラベル火入れ

朝晩も冷え込むようになり、日本酒の蔵元さんもいよいよ酒造りも本格的に始まりました。
今年度も、関係者の皆様が無事酒造期を過ごされ、素晴らしいお酒が出来るのを心より祈って居る次第です。
そんな訳で、お酒を醸される方はこれから来年3月くらいまでは、体力・神経をすり減らしながら酒造りに専念される事と思います。
一方、お酒好きのお方にとっては、これからの季節より一層日本酒が美味しく感じられるシーズンに成って参ります。

今回ご紹介するお酒は、京都府京丹後市久美浜町の蔵元：木下酒蔵（銘柄：玉川）さんの、前年度（H23年秋～24年春）に醸されたお酒（23BY）の山廃純米原酒のご紹介です。
玉川 山廃純米原酒（白ラベル）
火入れ仕込24号 23BY
原料米：北錦　精米歩合：66%　アルコール度：21.2%　日本酒度：＋14.0　酸度：2.5　アミノ酸度：2.8　使用酵母：無添加小売価格￥2,700白ラベルといわれるこのお酒は、通常の赤ラベルの玉川とどこが違うのか・・・・・・
基本的には、使用する酒米（北錦）精米歩合（60%）も同じ、双方とも山廃で醸されます。しかしながらこのお酒に関しては、お酒が完全に醗酵し切るまで引っ張って醸された、いわば完全発酵バージョンのお酒に成ります。

通常の玉川の山廃純米も原酒段階で、20度くらい強烈に醗酵していますが、この白ラベルはさらに21度以上までアルコール醗酵し続けます。
これだけを聞くと、かなりアルコールのボリューム感が強く、辛いお酒を想像される方も多いと思います。
ところが、アルコールの強さは若干感じるものの、旨味も確りと感じる事が出来、アルコール感や辛さが突出した感じは余り感じ無く、骨格の確りとしたお酒に仕上がっています。

しかも木下酒蔵さんからは、この白ベルは無濾過生原酒でしか発売に成っておりません・・・・・。
では何故こんな商品が・・・と思われる方がいらっしゃるかと思います。
実は、数年前に初めてこのお酒を頂いた時に感じたのは、無濾過生原酒でも美味しく頂けますが、火入れ熟成であれば、もっとこのお酒のキャラクターが出てお燗には、もってこいのお酒になりそうだな～と思い、蔵元様にご無理をお願いして数ケース火入れバージョンを造って頂いた次第です。
この度、程よく熟成期間を経て味わいが整ってまいりましたので、発売を開始致しました。白ラベル無濾過生原酒は、生酒独特の柔らかな口当たりの後、濃醇な旨味と酸・力強さを感じるお酒です。
一方火入れのものは、芳醇な旨味に、きりりと引き締まったシャープさと辛みを伴い、酸のキレと骨格の有る仕上で、旨味の余韻を長く感じます。
現時点でも美味しく頂けますが、開栓放置も含め（笑）熟成により、さらに旨味は増しバランスの良いお酒に成って来ることと思います。

白ラベル火入れバージョン23BYは、数量に限りがありますので、購入希望の方は是非早めにご連絡下さい。
尚、白ラベル無濾過生原酒23BYも多少在庫がございますので、こちらの方も合わせてご案内いたします。

辨天娘生もと 第二弾

先月末、当ブログ（クリック）にて鳥取県八頭郡若桜町の蔵元：太田酒造場「辨天娘」さんから、今年度始めて醸された「生もと純米　玉栄（たまさかえ）」の商品紹介を致しました。
その際に、11月中旬に第二弾の強力米（ごうりきまい）を使用した生もと純米が11月中旬に発売される事を告知させて頂きましたが、そのお酒が入荷致しましたのでご紹介致します。
辨天娘 生もと純米
強力 15番娘　1800ml原料米：強力（若桜町赤松産・自家栽培）100%　精米歩合：70%　日本酒度：+5.0　アルコール度数：15度以上16度未満　酸度：2.4　アミノ酸度：1.8　使用酵母：無添加

税込価格1800ml=￥3,570　720ml=￥1,785
色調は、山吹色に薄い緑色合を混ぜたような色合いです。常温の雰囲気は、大人しい滑り出しの後、心地よい酸味を感じフィニッシュに軽い苦味も残します。
味の深み幅はまだまだこれからでしょうが、乗って来るとさらに楽しみな味わいに成る事と思います。
お燗は、常温の時よりも酸味は落着き、多少甘味も出て来る印象です。派手なパンチのある味わいというよりは、盃お重ねるごとに、徐々に旨味を湛えて来る様な味わいです。

この商品も前回の「玉栄 純米生もと」と同様、出荷数量規制になっています。十分といえるだけの数量が入荷していませんので、ご興味のある方はお早めにご連絡下さい。