掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

リクエストに応え番外編

2011-02-23 21:35:36 | 出来事
実はこの事は処々の事情を鑑み、自分の胸に留め決して口外すまい・・・・と思ったのですが、ブログコメントを頂いた方から是非公開しろとの脅しリクエストがあり、心ならずも涙を呑んでブログで紹介する事と致しました

それは、京丹後市の某蔵元さんにお伺いする為に男性3名で泊まったお宿での出来事でご座いました。 
お庭はこんな感じ・・・えらい雪が積もっております。奥の海は久美浜湾です。

そこは、料理旅館「古谷屋」というお宿で、こちらは在るお方にご紹介頂き、温泉ではないのですがお風呂もよくお料理の美味しいお宿とご紹介を受けており楽しみにしておりました。
私以外のメンバーです。奥の怖い髪形のリーゼントの方が、伊集院さんなのか・・・・・・

チェックイン後、ほどなく3人はお風呂に入りました。なるほどお風呂は温泉ではないもののとても雰囲気の良く、何故かお湯も柔らかで気持ちのいいお風呂でした。
その後お食事処にてお待ちかねの夕食に成りました。お料理はこのお宿をご紹介頂いた方かにお任せしておりましたが、時期が時期なので蟹三昧コースでご座いました。
【先付け】
先付けの奥に見えるのは、食べやすく丁寧に解されたズワイガニより少し小ぶりな
【セコ蟹】

こんな状態の蟹足が5個くらいと、アワビと鮃と烏賊のお刺身がセットに成っておりました。【蟹刺身】~お刺身はこんな感じ~
【焼き蟹】この炭焼きの蟹の焼き具合がとても絶妙で勿論セルフではなく若女将にいい感じに焼いて頂きました。これが大体1人前。すなわち×3
【蟹甲羅の茶碗蒸し】
【蟹の天ぷら】
【蒸蟹】
【陶板焼き】
この後、蟹しゃぶ⇒雑炊⇒デザートと続くのですが、そこまで辿り着けなかった我々は、女将のお計らいで翌日の朝食に出して頂く様にお気使い頂きました。
豪華絢爛蟹三昧ですが、料理の割にとても良心的なお値段に感動
是非お勧めです。



中島屋にごり

2011-02-22 22:23:40 | 日本酒
ブログ更新が遅くなってしまいましたが、今年もあの濃厚な白い野郎が入荷しました。その白い野郎とは山口県周南市の「中島屋純米にごり」です。
クリーミーやとろとろなどと言うなまやさしい表現では語りつくせないにごり酒なのです。なぜなら下の写真の様に肩ラベルの辺りまで醪が・・・・・
にごり酒の多くは、醪を一度網のようなもので裏ごしして粒子を小さくし、その滓の部分と上澄みのお酒の部分を別けた後、各蔵独自の比率で滓の量を調整し瓶詰めされますが、このにごり酒は醪をそのまま汲んだように、粒々がまだ確り残っています。
他社さんのにごり酒と比べて滓と酒の量が逆転したかのようなこの滓の比率
原料米:麹米=山田錦・掛米=日本晴 精米歩合:60% アルコール度:16以上17未満 
税込価格1,800ml=\2,520 720ml=\1,260
濃厚で甘味のあるにごり酒ではありますが、甘味はひっつこくなく後口にももたつき感が無く見た目の印象とは違い盃が進みます。今年は例年と比べシャープな味わいも感じられ、勿論お燗もGOODです。
当店のレジ近くにもボリュームを付けた店陳しておりますので、直ぐに目につくと思います。

実は先日、「居酒屋いぶしぎん」小牧様とお店の常連のお客様と共に、蔵元様にもお邪魔させて頂きました。昨日留仕込みをした醪を参加メンバー数名が櫂入れ致しました。まだ米が溶けていなく抵抗もあり重く、櫂入れ作業はなかなか大変です

こちらの醪は留仕込みから数日たっていて米も大分溶けており櫂入れは楽でした。

その後、麹室え・・・・お酒の仕込用の麹はもう室には無く、ここにある麹は味噌用の麹のようです。
その後も、蔵をゆっくりと見せて頂き最終的には・・・・・・


こんなことやあんなこと・・・(小鰯の麹浸け・ふろふき大根 社長奥様の手作り)

お庭で取れたフキノトウの天ぷらこちらも奥様の手作り

皆様も一品持ち寄ってのお食事&飲み会

遊んでばかりではないのですが、こんなゆるい蔵見学でよいのでしょうか・・・・・・。
いつも、蔵元様にはお心使い頂き恐縮しております。
しかし相変わらず、純米にごり燗は旨いです。是非お試しください。



「玉川」木下酒造へ・・・Ⅲ

2011-02-20 08:30:14 | 出来事
仕込み蔵の中には、こんなものも・・・・・【コウノトリラベル生もと純米の酒母(もと)】
【極甘生もと純米 time machineの酒母(もと)】
酵母添加速醸の酒母は「もと室」で育成されていましたが、酵母添加しない(蔵付酵母)生もと・山廃の酒母は仕込蔵で育成されていました。
その後、居間に帰って社長とお話ししながら聞き酒をさせて頂きました。中でも印象に残ったのは、山廃純米白ラベル(完全発酵番)と同じ酒母(二個モトの片方)で醸された仕込22号と、今年初めて雄町で醸された山廃純米が印象的でした。近日ブログにて詳しくご説明いたします。
そうこうしていると、営業の橋本さんが先ほど吊っていた大吟醸袋吊りの荒走りを持って来て下さいました。立ち香もおとなしく、思ったほど渋・苦味が強くなく滓由来の甘味も有りますが、とても奇麗なキレのいい味わいでした。
こういった具合であっという間の時間は過ぎてしまいました。楽しい時間は何でこんなに早く経つのでしょう・・・・・。
木下酒造の皆様には、お忙しい中本当には大変お世話に成りました。

仕込が終わったら、またゆっくりお酒でも酌み交わしながらお話し出来ればと思っております。
また5月頃には「玉川の会」も行いたいと思っています。



「玉川」木下酒造へ・・・Ⅱ

2011-02-19 12:40:02 | 出来事
前回ご紹介したように、下写真の甑で極甘純米タイムマシーン用の麹米「北錦 精米歩合88と%」と純米大吟醸用の掛米「山田錦 精米歩合50%」を同時に蒸上げています。
先ずは甑の上段で蒸し上がった「タイムマシーン」麹米を堀出し、放冷機に乗せられて行きます。
掘り出され放冷機に乗せられたばかりの蒸米です。
そのまま放冷機で冷やされながら、ベルトコンベアー状態でゆっくりと斜め上方向にゆっくりと運ばれます。
そこにモヤシ(種麹)を持ったハーパー杜氏が待ち構えていて、上から万遍無くモヤシを降って行きます。
放冷が終わり、種麹が降られた蒸米は放冷機の出口から下に敷かれた布の上に次々と落ちて行きます。
麹米が一定量に成ったら布を括って、二階の麹室にリフトで運ばれます。
今回はとても忙しい日に当たり、残念ながら二階の麹室を拝見する事が出来ませんでした。
下写真は昨年の物です。左の緑色の機械がが蒸米を運ぶリフトです。



「玉川」木下酒造へ・・・

2011-02-16 20:39:23 | 出来事
2月10日(木)~11日(金)まで太田酒造で蔵仕事体験をさせて頂いた我々は、昨年と同様次の目的地京丹後市久美浜町の「銘柄=玉川」の木下酒造に行って参りました。
今月号の雑誌「dancyu」にて大きく取り上げられ、当ブログでも2月8日ご紹介をしたあの蔵元さんです。
太田酒造を午後2時に後にした我々は、午後5時前に木下酒造に到着致しました。蔵見学は、後日12日(土)の朝と言う事でお願いしておりましたので、この日は木下社長様始めハーパー杜氏にご挨拶だけ済ませ、明日午前9時頃にお邪魔するお約束をして、本日の宿に向かいました。(宿の話はまたいつか・・・・
蔵を出る前に、ハーパー杜氏が「明日は大吟醸の袋吊りを昼前に行いますので、お昼前頃には試飲して頂けますから・・・」と仰り、その時の彼の不敵な笑顔が印象定的でした。

明けて12日(土)いよいよ蔵見、我々午前9時15分頃蔵に参りました。その後、居間に通され今日の作業工程を社長とハーパー杜氏にお伺いした後、早速蔵の方に通されました。
直売の店舗の通り抜けると、直ぐ蔵と直結しており中に入ると向かって右に会所場・左に洗い場と向かい合っています。
そこを通り抜けると蒸米を冷やす放冷機、その隣にもと場(酒母室)続いてお酒を絞る機械ヤブタがその奥に仕込み蔵が在ります。

ハーパー杜氏は、すでにこちらの仕込み蔵で大吟醸袋吊りの用意に余念が有りませんでした。

その後、間髪入れず今度は蒸米です。二段で蒸せる甑の中には一段目にタイムマシーン(生もと;極甘純米)に成る北錦・精米88%麹米に成る蒸米。二段目は純米大吟醸に成る山田錦・精米50%の蒸米です。

これから先は、また次回・・・・と言う事で