掛井酒店

純米酒(日本酒)の話題を中心に、ドイツビールやワインなどの入荷情報、日々の出来事を発信します。

地ビールフェスタinひろしま2012・告知

2012-07-31 16:38:00 | 告知
毎日暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか・・・・って熱いに決まってるじゃないという声が聞こえて来そうですが(笑)
先日、広島市中区新天地のビールバー「ゴールデンガーデン」さんを訪れた際、オーナーの福本様より、今年で第5回を迎えるJAPANビール職人祭り「地ビールフェスタinひろしま2012」の前売りチケット(当店販売分)を預かって参りました。

開催日は2012年9月2日(日曜日)
開場は12:00~17:00
開催場所はNTTクレドホール(パセーラ11F)

このビールフェスタは、全国から地ビールのブルワリーが会場(NTTクレドホール)に集結し、そのビールを心行くまで楽しめるといったとても魅力的なイベントなのです。そんな訳で年を追う事に盛り上がりを見せ、今では沢山の方が集まる一大人気イベントに成長しました。

フードも近隣の飲食店や近県の業者さんが中心と成り、ビールによく合う美味しい料理を提供して下さいます(別途料金)。
出店予定の地ビールブリュワリーは次の通りです。
【岡山】 吉備土手下麦酒 作州津山ビール 独歩ビール 真備竹林麦酒
【島根】 松江地ビールビアへるん
【鳥取】 大山Gビール
【広島】 呉ビール
【山口】 チョンマゲビール
【茨城】 牛久ブリュワリー
【神奈川】 サンクトガーレン 湘南ビール 
【長野】 志賀高原ビール
【山梨】 富士桜高原麦酒
【静岡】 ベアードブルーインング
【富山】 城端麦酒
【愛知】 盛田金しゃちビール
【三重】 伊勢角屋麦酒
【愛媛】 梅錦ビール
【大阪】 道頓堀ビール 箕面ビール
【兵庫】 小西醸造
【福岡】 オークラブラッスリー ブルーマスター 門司港レトロビール
【宮崎】 ひでじビール
【鹿児島】 城山ブルワリー

入場料だけで、何杯でも試飲OKここでしか飲めないビールもやって来る入場者全員に試飲用オリジナルグラスプレゼントという特典も有ります。
※尚、今年は当日券の販売は無く、限定1800名様限定という事で前売りチケットのみの販売と成りますのでご注意下さり、併せて早めのチケット購入をお勧めいたします。
勿論私も客として参加致します当日は、皆さんと一緒に盛り上がりたいと思っております。会場でお会い致しましょう。



亀齢八九(はちく)入荷

2012-07-24 20:49:58 | 商品紹介
先日、地元西条の蔵元:亀齢酒蔵から、個性的な味わいのお酒亀齢 純米無濾過八九(はちく)が入荷致しました。
原料米:中生新千本100% 精米歩合:70% アルコール度17以上18度未満 日本酒度:-7.0 酸度:3.0 アミノ酸度:2.6 酵母:非公開(自家培養)
1,800ml 税込価格¥2,500
以前のブログにて、八九の酒質・製法について詳しく書きていますが、とりあえず簡単に触れておきます。
日本酒(純米酒)は、ご存知の通り、原材料は米・米麹・水です。このお酒の八九というの名前は、仕込総米を100とした場合、使用米麹の割合(麹歩合)89パーセントに由来します。
通常の場合麹歩合は20数パーセントなので、いかに麹の比率が高いのかお分かりの事と思います。
酒造りにおいて、どの作業も大切な作業ではありますが、昔からよく一麹(一に麹)二もと(二に酒母)三造り(三に醪)と言われます。寝ずの番をしながら二昼夜48時間丁寧に作業される麹造りが、酒造りを左右する最も重要な作業と位置付けられています。
特に亀齢酒造の西垣杜氏は、麹の話をすると止まらなくなるくらい、麹には最高に心血を注がれる杜氏さんです。
そんな、手間の掛かる拘りの麹をふんだんに使用して造られるお酒は、とても贅沢なお酒といえます。
それでは麹の89%以外の米(蒸米米)はどこで使われるのでしょうか・・・・。実は本仕込み(醪)の時は一切使わず、麹と水のみで仕込みます。
米(蒸米)は酒母造りの時(米・米麹・水)にのみに使用されます。他の蔵元では、酒母造りも本仕込みにも麹のみで造られる「麹歩合100%」の全麹造りという製法のものも有ります。
麹の役目は、蒸米を麹菌により糖化させる事です。その糖を酵母が食べアルコールと炭酸ガスを発生させお酒が出来る仕組みです。
麹歩合が多いと言う事はとても糖度が多く、その為沢山の糖を食切りアルコールに変えて行くだけの酵母の強さも求められます。
もし酵母が弱いと、濃糖圧迫(酵母のエサが多く食いきれない状態)で酵母が弱り、未熟な醗酵しか出来ず低いアルコール度数のままで発酵は止まってしまい、余り良い酒質とは言えないお酒が出来上がってしまいます。
また濃糖圧迫対策として、仕込の段数も増やしています。通常は添えの仕込⇒仲の仕込⇒留の仕込の三段仕込みですが、このお酒は酒母の負担を減らし食切ってくれるために仕込みの段数を二回増やし、少量ずつ五段仕込みにしています。 
これだけ糖のある中17度以上のアルコール発酵もしており、その上で上品な甘みを残した個性的なお酒に仕上がっています。
今年の八九は少し緑掛かった薄い山吹色の色調です。現代段階でまだ少し若く苦味渋味を残していています。加えて今までの八九と比べても日本酒度も一番低く(昨年は-13.0今年は-7.0)いつもは常温で結構甘味を感じるのですが、今年はそれらの要因も有り今まで程の強い甘味は感じず、ほのかな甘みを感じる程度です。
更にお燗にすると甘はもっと大人しくなり、寧ろ若さと酸の切れがある分、辛味も出て来きます。
このお酒はこういった形で若い内にも楽しめますが、熟成期間を経るとさらに角が取れ円やかで優しい甘味が強調され、味の幅厚みも出て更に楽しめます。

本商品は麹歩合も高く無濾過のお酒という性質上、熟成期間中普通のお酒と比べ澱が生じやすく成っていますが、品質上全く問題は有りません・・・・・というか、澱が出始めたぐらいからが飲みごろという感じでしょうか本商品は少量生産、しかも人気商品の為お問い合わせも多く、売り切れの際はご容赦ください。とはいえ、現段階ではまだ、在庫も確りございますのでご入用の方は、早めのご連絡頂ければ幸いに存じます。



チーズ料理と純米燗を楽しむ会

2012-07-20 12:58:05 | 出来事
7月16日(月)海の日の祝日お馴染み三川町の居酒屋いぶしぎんで「チーズを使った料理と純米燗酒を楽しむ会」が行われ参加致しました。
この会は昨年に続き、今回で2回目です。前回もとても面白い経験をさせて頂いたので、今回もすごく期待しておりました。
この会は、広島の京橋町で素敵なチーズのお店「フロマジュリーピノ」を営んでおられる木村さんと、いぶしぎんのマスター小牧さんがチーズの選択や料理法を考えて作られた、まさに至高の料理と、純米燗酒を合わせ楽しむ会です。純米燗・・・さてお酒は感のよい方はすでにお解りの事と思いますが、残念ながら竹鶴です(笑)勿論石川杜氏も参戦ピノの木村さんからのチーズの説明に続き、石川杜氏の「乾杯」の発声ならぬ「ハイチーズ」の発声から会は始まりました。

最初に出されたのはロックフォールと呼ばれる青カビ系の塩気の多い少し癖のあるチーズを使った料理でした。【ポテトサラダ】ポテトサラダの中にロックフォールが練り込んで有ります。チーズのクリーミーさとロックフォールの塩気がとてもポテトと相性がよかったです。
最初に出されたお酒は「小笹屋竹鶴 大和雄町 生原酒23BY」

次のお料理はハード系のチーズ・エメンタールとラクレットを使ったユニークで斬新な料理でした。【チーズ入り焼き油揚げ】油揚げにエメンタールとクラレットを乗せオーブンで焼き醤油を付けて頂くだけの料理ですが、これが妙に美味しいのです
お酒は、ロングセラーのお馴染み「竹鶴秘伝」

次は、コンテチーズ8ヵ月熟成を使った料理です。【ピータンチーズ】いわゆるピータンピリ辛中華料理にコンテチーズがサイコロ型にカットしたものを混ぜ込んでいます。少しチーズがカラスミやウニの様な玉子系の味わいを連想させる感じにもなっています。センスの光る一品でした。
お酒は酸味が特徴的なお酒「酸味一体にごり20BY」

お次のお料理は、三原市久井町の梶谷農園さんのハーブとイベリコチーズ&生ハムを使ったサラダ仕立てのお料理です。何も付けなくても味わい深い梶谷さんのお野菜とモッツェレラチーズに似た感じもあるイベリコチーズの風味とイベリコ豚の生ハムの香ばしさと旨味がとても相性の良いお料理でした。
お酒は、先ほどの酸味一体にごりの上澄み「清酒竹鶴 雄町純米」です。

今回のお料理は、瓢箪型のチーズ、カチョカヴァロを使ったお料理です。【冷製ラタトューユ仕立てグラタン】ラタトゥーユをグラタンに・・・・という発想が私にはなく、とっても新鮮でした。これがまた技有とっても美味しく頂きました。
お酒は、継続で雄町純米をちびちび・・・・・やっていましたが、改めてなんてチーズと燗酒は相性が良いのか・・・・と実感します。

次のお料理は、ゴーダークミンを使って作られたユニークで可愛らしいお料理です。【ライスコロッケ】丸いおにぎりの中にゴーダークミンチーズを入れ油で揚げたライスコロッケです。クミンのスパイシーな味わいととろけるチーズがご飯にもぴったり。勿論燗酒にはバッチリ
お酒は、今まで来たものを飲んでおります・・・・・

お次は、コッツォルドチーズを使用した煮込み料理です。【モツ(トリッパ)のトマト煮込み】通常の煮込みよりもコクが出た旨味を楽しめますが、だからと言ってくどい感じはなく、とっても美味しい煮込みでした。
お酒はとっても旨味の溢れる「小笹屋竹鶴 生酛純米20BY」

次のお料理は、マンチェゴチーズを使ったものです。先ほどの煮込みと一緒に食べるととっても美味しい一品です。【焼きリゾット】なるほど煮込みとリゾットの愛称は相性がよく、生もとのお酒もよく進みました。

最後は、マスカルポーネを使ったデザイート「あんこチーズ」が出されました。が・・・・・私好き嫌いはきわめて少ない方だと思いますが、唯一苦手なものが「あんこ」・・・ゆえに、食べる事が出来ませんでした。周りの方には大変好評でございました。そんな訳で迂闊にも写真を撮るのも忘れてしまいました。(故意に撮らなかったのではございません)

今回も、本当にチーズ料理とお燗を堪能させて頂きました。チーズの相性とといえば、ワインなどを思い浮かべる方が多いと思いますが、一見ミスマッチの様に思われる純米酒燗ですが、確りした純米酒燗には驚くべき相性の良さを見せます。
まだこういった経験をした事がない方、是非やってみて下さい。超~お勧めです。



竹鶴ナイトin京都

2012-07-12 19:46:08 | 出来事
先日の7月8日(日曜日)京都烏丸御池の交差点から徒歩1分の所に一軒の小料理屋さんがご座います。
ここのお店の名は「魚の匠 あさきぬ」というお店です。季節の魚とお野菜を中心としたとても美味しいお料理を提供して下さるお店です。
先日の広島で行われた日本酒の飲み歩きイベント「地ぐ酒ぐ」や、私の地元西条で行われる「酒まつり」や竹鶴さんを始め広島の数件の蔵元さんの見学にもこられ、結構広島にはお出でに成っておられます。
日本酒は冷たく飲めるお酒は極僅かございますが、奇妙な(笑)温めないといけないお酒が大半です。その為か店の名を取って、ご主人の佐藤さんは自らを「ダメの匠」と名乗っておられます。勿論当店とお取引きも頂いております。

近年、そんなダメな匠の誕生日に近い日曜日に、彼は自分のお店で竹鶴ナイト」というイベントを開かれるように成られました。
この会の内容は・・・・皆さんの予想通り(笑)竹鶴のお酒をただひたすら飲むのみです
開催時刻は午後3時から終了まで(午前12時もしくは1時位まで)この間、ず~っと飲み続ける訳ではなく、この時間の間に自由に来て自由に帰って行くというシステムに成っています。
私は、余り早く言っても・・・・と思い、午後6時ちょっと過ぎにお店の方にはお伺いいたしました。
入店すると、匠の奥様が愛想よくお出迎え頂き、会費を支払すると奇麗に盛られた「酒肴弁当」を渡して頂けます。それを頂きカウンターに向かいますが、お店は広くないのでこの日ばかりは立ち飲み屋状態です。黒豆枝豆と生湯葉のかにみそ風味
北海道産 時しらず
北海道産 毛蟹
愛媛県産 天然勘八
ぐじ唐揚げ
マスカルポーネと白味噌のスモークサーモン巻
合鴨ゴルゴンゾーラ
竹鶴酒粕入りポテトサラダ
賀茂なすの栗あんかけ
さらしくじら
流石「あさきぬ」さんのお料理、どれをとってもちょ~旨い
カウンターに付くと、もうすでに20人くらいの方がいらっしゃいました。勿論スペシャルゲストの石川杜氏もいらっしゃいました。
不幸なお酒のラインナップは次の通りです・・・・・(笑)。
清酒竹鶴 純米20BY
清酒竹鶴 合鴨農法米「門藤夢様」20BY
清酒竹鶴 生もと純米19BY
清酒竹鶴 純米吟醸生酒初しぼり(常温放置)23BY
清酒竹鶴 雄町純米18BY
酸味一体 にごり酒20BY
竹鶴 秘傳純米
小笹屋竹鶴 大和雄町21BY
小笹屋竹鶴 宿根雄町22BY
小笹屋竹鶴 宿根雄町20BY
小笹屋竹鶴 生もと純米17BY
小笹屋竹鶴 生もと純米18BY
小笹屋竹鶴 生もと純米19BY
小笹屋竹鶴 生もと純米20BY
小笹屋竹鶴 生もと純米吟醸20BY
小笹屋竹鶴 生もと純米大吟醸20BY
小笹屋竹鶴 番外編18BY
清酒竹鶴 純米吟醸12BY
小笹屋竹鶴 純米大吟醸 袋吊り11BY
これだけあると、お燗番も大変写真中央カウンターの中のご主人佐藤さんも、お燗の行き渡り状況もチェックしておられました。
京都の皆様と、いろんなお話を一杯させて頂き楽しい夜は更けて行きました。ちょいと飲みすぎました



花巴 入荷

2012-07-06 07:00:45 | 商品紹介
先日、蔵見学にお邪魔させて頂いた奈良県吉野郡の美吉野酒蔵さん・銘柄花巴の商品が入荷致しました。先月6月26日から3回に亘り当ブログでもご紹介させて頂いたここをクリック)蔵元さんです。
今回入荷したお酒は以下の4種類です。
花巴 山廃特別純米 山田錦火入れ)21BY原料米:山田錦(徳島産) 精米歩合:70% アルコール度:16~17度 酸度:2.8 日本酒度:+5.0 使用酵母:酵母無添加
このお酒は21BY(平成21年度醸造)と、程よく熟成期間も経ており旨味に幅と奥行きを感じる事が出来ます。酸のキレもよく酵母無添加の山廃仕込らしく腰の強い酒質になっています。お燗にはもってこいの1本です。

花巴 山廃純米吟醸 備前雄町 生詰
一度火入れ)
22BY
原料米:備前雄町 精米歩合:58% アルコール度:16~17度 酸度:2.6 日本酒度:+4.0 使用酵母:酵母無添加
確りとした骨格でシャープな酸と米由来の甘味が心地よく感じられるお酒です。味が乗り始めたところですが、まだ少し硬さも感じます。これから時と共に徐々に深みが増して行きます。今後が大変楽しみなお酒です。 

花巴 山廃純米 備前雄町 無濾過
生原酒
23BY
原料米:備前雄町 精米歩合:65% アルコール度:18~19度 酸度:2.8 日本酒度:+7.0 使用酵母:酵母無添加
生酒の滑らかさと生き生きとしたフレッシュさを感じます。味わいは少し平たい印象ですが、すぐ後に芯の確りとした味わいに気が付きます。アタックは旨味が広がりますがすぐに切れの良い酸が感じられ中盤以降、渋・苦みも微かに感じられます。

花巴 水もと純米 山田錦
無濾過生原酒
23BY
原料米:山田錦(徳島) 精米歩合:70% アルコール度:18~19 酸度:3.2 日本酒度:-4.0 使用酵母:水もと/酵母無添加
このお酒は「水もと」(菩提もと)という奈良発祥の手法によって醸されたお酒です。水もととは、そやし水と言われる生米と炊いた飯から造られる乳酸を酒母に添加する事によってを健全に酒母を育成する方法です。
甘味と際立った酸がとて心地よく、香りは違いますが野イチゴやラズベリーの様な印象も有ります。色合いも微かに赤みを帯びており、とても個性的でユニークなお酒でが、飲みにくい・・・などといったタイプではなく、寧ろ飲み良いお酒になっています。

「花巴」のお酒は、現段階でもユニークで個性的なお酒ですが、これからまだまだ伸びしろのあるお酒だと思っています。
またこれから熟成酒や古酒の取り扱いも考えておりますので、入荷次第またご紹介して行きたいと存じます。
今回の新入荷商品も是非またお試し頂ければと思います。