銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

塩野七生は「政治とは血の出ない戦争である」といい、マイケルムーアは、「其れは、強者の恣意を公的なモノの如くに見せるモノ」という。私は、実体験から強くそれらに共感する

2017-12-20 22:40:47 | 政治

  最初に置いた写真の説明をさせてくださいませ。

 真ん中に置いた【消された映画】という書物は、本当の本ではありません。見本用の本です。オンデマンド方式と言って、パソコンを使って作る、一種のデモテープです。是でも、一冊、5000円ぐらいかかるし、工業的に印刷した本でも、少部数だと、一冊当たりの単価が高くなります。ほぼ、一冊五千円は、掛かります。本屋で売っている一般的な本は、三万部程度売れるだろうという、大量生産を見込んでの値段です。

 井上ひさしかららしい、2017年12月10日に来たコメントが、非常に古い文章について居たのですが、どうしてそうなのかというと、その文章を彼は、過去に一回使っていて、同じ様に、卑劣にして下品なコメントをよこしています。それで、同じもの(コメント先の事)を使ったのだと思いますが、よく見ると、一回目のには、『これで、お金が稼げるんだって』と有ります。それは、アフィリエイトの事をさしているのだと、思いますが、私にはアフィリエイト収入は入ってこない仕組みになっていますので、収入はありません。で、出費ばかりです。

 こういう見本用の本を作ってから、さらに検討を重ねていくのが私の手法です。たとえば、背表紙の、黄色い字が真ん中に入っておりません。もちろん、真ん中に入れたつもりですが、アドビイラストレーターには、外部から激しい破壊工作が入るので、真ん中に落ち着きません。で、自宅だと、激しい破壊工作が入るのが、余計わかるので(そのシステムについては、過去に何度もかたってきていますが)

 外の貸しパソコンを使ってやります。アドビの入って居るパソコンは使用料が高いです。で、自分のパソコンを持って出て、レストランとか、カフェで仕事をするので、その費用もバカになりません。

 たまたま、7冊目の、上の本を、準備中に母が死にそうになりました。その上、この本が、非常に重要な本だったらしくて、激しい攻撃を受けました。千葉景子大臣が、死刑反対の持論にも拘わらず、死刑場を公開したのも、私がこの本を準備中の事でした。で、結局は工業的出版にまでは持ち込めなかったのです。私は母が死にそうなときに、自分がきりきり舞いをしていて、疲労困憊だと、兄弟げんかを起こしそうなので、抑えたのです。遺産相続って難しいです。一回目は、不動産相続の関係で、家裁の調停員が「あなたは、本当のお子さんですか?」と、質問をしてくるほどに、見かけ上は私が少なかったのです。しかし、弟が、「僕の分から、2000万円をお金として、上げますので、お姉さん了承をして」と言ってくれたので、「はい、はい」といいました。それで、1300万円の相続税を支払って、そして家を増築しました。そして、あまりで、アメリカ留学を果たしたり、本を作ったりしたのです。しかし、二回目の相続に当たっては、今度は親が居なくて、兄弟だけです。で、争いが起きることを恐れて、リラックスを大きな目的として、過ごしたので、その年は、ほんの出版ができなかったのです。しかし、相続争いは、いささかも、起こりませんでしたよ。よかった。よかった。それ以降も、8年間も、出版事業は、休み続けなので、彼等は、弾圧すれば、私は、駄目になると信じていて、

 ・・・・・泥棒に入って、「文化庁が、800万円を支援してくれた」と書いてある上記の映画のプログラムを盗み、一方で、瓜南直子さんに、映画のプログラムについて、投稿をさせ続けて、私を心理的に、きりきり舞いをさせよう・・・・・というのが、鎌倉エージェントのやり方なのです。こういう重要なものを盗むのはプロの泥棒、=警察庁の殺人用特殊部隊でしょうが、台所の物を、移動させたり、盗んだりして、嫌がらせをする、又は壁にかかっている絵をすべて、斜めにして帰るなどという嫌がらせは、ご近所住まいの人間の中の数人が合いかぎを警察からもらっていて、侵入していると、推察しています。本当に大変な日常生活を送っております。

 今般、上川法務大臣が死刑執行をして、それを、記者会見で発表をしました。(後注1)

死刑執行は、第二次安倍内閣で、21人に及ぶ、  2017-12-19 23:01:44 | 政治

 それもむろんですが、私への弾圧用ニュースの一つです。どうしてそう言えるかというと、上の見本用本のなかでもそれを言っているのですが、レオスカラックス監督が、日本の映画TOKYO のなかの第二部【メルド】の中で、見た人すべてが、日本を大っ嫌いになる様な映像を公開しているからです。そして、その映画に、文化庁が、800万円の資金の援助をしています。レオスカラックスは、私人なので、責められません。彼が、どういう発想を持とうと、責められません。しかし、日本の文化庁が、こういうことをしてはいけません。しかし、ずるい事に、文化庁は、私が批判を開始してからは、その部門を半官半民に直しました。そうなると、もし、批判を受けても、「民間側の委員が間違っていたのです」という形で、逃げおおせられるからです。という前置きを、午前6時に置いて初稿へ戻ります。

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 この章ですが、最初の総タイトルを、『今、大いに迷っている私、予定通りに書いて行くのか? それとも貴ノ岩や、貴の花の全面勝利と、その理由に戻るか?』としておりました。しかし、午前三時の時点で、そこまで、本日中には、書きぬけない見込みが付いたので、上記のモノへと変更をさせていただきます。 

副題0、『今、2012年ごろよりも体力の落ちた私は、以前よりペースをわざと落として、ブログを書いている。それでも、リアルな形で、本日は、大いなる攻撃を受けた。それで、今、どうしようかと、迷うのだった。大いなる攻撃とは、大切なものが盗まれたことをさし、その勝った、思った、例の連中達は、私の意見に、全面反対の方策を取った。貴乃花親方側が全面勝利し、貴ノ岩救済が、確認をされた、そういう、今般の、大相撲協会の裁定を招いた前段の話を書くか同課で迷っている。

 その、大泥棒という、彼ら側にとっての勝利の結果、本日の八角理事長の、声明は出された。それは、貴乃花親方の全面勝利であると・・・・・一方で、白鵬と、角竜の大減給と、伊勢ケ浜親方の理事退任と、言う気の毒な処分である。そのニュースが、NHK7時のニュースとして出てきた事だ。それは、私が今まで、書いてきたことの全否定である。

 この裏側にある真実を、書くと、私が、実生活で、不利中の不利をこうむり、大金(=全財産)が無くなる恐れがある。で、大いなるジレンマに、今、襲われている』

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副題1、『銀座・花椿通り、資生堂の脇で、両足が攣って来た。私は、夜中には、よく足が攣る。しかし、昼間に、これが起きたことはない。だが、ものすごく強力な電磁力が働いたと、みえ、痛いし、筋肉が、バリバリに、硬化していて、歩けないほどだった。私は、尾行者が後ろからついてきていて、彼らが、持っている箱から、照射する、電磁波で、この両足の現象が、起きると、考えた。ここで、周辺の人に助けを求めて、「救急車を、呼んでください」と、言っても、尾行者たちは、・・・・・おお、成功したぞ・・・・・と、思い、ただ、あざ笑い、さらに攻撃を強めて来ると判断をしたので、筋肉のけいれんと硬化を無視して、歩き続け、或る画廊を訪問をして、そこから、新橋駅へと歩いたのだが、本当によたよたと、歩いたのだった』

 本日の、私には、極端に体調が悪い事情があります。その詳細な理由や、原因は、後で、書くとして、あまりに体調が悪いので、JR新橋駅構内にある、幅が、60~80cmのコンクリートの柱に、正面から、ガッツーンと、ぶつかってしまったほどです。目が明かないという形で、歩いていたからです。尾行が、引き続き、ついて居たら、さらに、彼等は、かんら、かんらと、笑ったはずです。

 青字の部分を書いてから、副題1を、書いています。本当に1日中、ひどい状態であり、それは、ほとんどの部分が、警察の殺人用別働隊が、仕組んだ攻撃によるものでした。これから、その詳細を書いていくのですが、彼等の攻撃は、すでに午前7時半には、彼等の思う壺通りに、完成していたのです。それで、鎌倉エージェント側が、連絡を受け、自ら側の勝利を確信をしたので、この八角理事長、記者会見は、安心感をもって、彼らが、行わせたのでした。横綱審議委員の一人である、宮田亮平(元芸大学長にして、現在は、文化庁長官)さんも、何の意見も出さず、ただ、ただ、特権者の言うなりに動いたと、見えます。

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副題2、『塩野七生が、NHK ニュースウォッチに、2017年12月15日(金)に出演した。その時に彼女は、<政治とは戦争です><血は流れないが、戦争です>といった。私は常日頃、それは、実感をしている。だけど、私は、政治論をやりたくて、こういう文章を書いているわけではない。あまりにも異常なことが身辺に起こり続けるので、防衛上、それを文章化し始めた。それが結局のところ、政治論となって行ったのである』

 さて、塩野さんが、なぜ今日本に帰って来たかですが、そこにも政治的な意味を感じている私です。表向きは、新刊のプロモーションでしょう。それは、新潮社から出ています。新潮社に対して、未だ、実際には、生きて居る、井上ひさしは、大いなる影響力を持っているみたいです。だから、井上ひさしが、他の、林真理子とか、瀬戸内寂聴さんをその為に使う、私のライバル仕立てで、『どうだ。参ったか』と、言うために、呼び寄せたという可能性は、あります。

 客観的に見れば、私は塩野ななみさんは、負けていますよ。たしかにそうです。存在感は、百万分の一にも見たいないでしょう。しかし、塩野さんが、分析しているのは、死んだ人たちで、彼等について何を書いても、自分に刃が帰ってくるわけではありません。チェザーレボルジアについて書いても、カエサルについて書いても、彼らが、現在、刺客を送ってくるわけではありません。一方の私は、今、自らの周辺に起きていることを語っているために、彼女の百万倍のストレスや、攻撃をこうむっています。プラスとマイナスの極端な両方向ですが、塩野さんが、ここで、私のライバルとして、私を威圧するために使われたのも郁子なるかなと、思うのです。

 で、あまりに苦労の多い、私を、天は憐れんで、すべてを、いいように計らって下さっているのです。が、本日、私がはめられた、JR東日本の、総武線部門を総動員して、行われた、攻撃には、相当の、威力があったので、これから、先、長期間にわたって、その悪影響が出て来て、続く可能性があります。

 ところで、もし、ここで、間違えたことを言うと、いけないので、どんな些細な事でも、挿入として語ろうと、思うのですが、塩野さんの、今回の帰国は、要請者は、栗田玲子さんとか、宇都宮和代さんなどの、私を良く知っていて、かつ、イタリア留学済み組だったかもしれません。二人とも、『裏側はばれないだろう』と信じて、ひどい攻撃を私に対して、すでに行っていて、しかも、それを既に、私に書かれています。だから、今回の様な、汚くない事で、私を、いじめることができるのなら、大喜びで、尽力をするかもしれないのです。塩野さんだって、いくら、ただで、帰国ができると言っても、単に、商売だけで、帰国するのは、もう、好んでいないでしょう。80歳ですよ。疲れるのは、必死だから。しかし、5歳は、若い、気の置けない女性の友達たちから、「会いたい、是非に」と言われれば、「ついでに、出版・記念会もすることにして、日本に行きましょう」となるではないですか? まあ、この部分の観測だけは、間違っているかもしれません。井上ひさしラインだけで、来日したのかもしれません。でも、つまびらかに、何でも書いておかないと、今日の攻撃が大成功だったと、思っている、彼等、鎌倉エージェントが更に増長をする可能性があるからです。

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副題3、『今、二時間ぐらいかけて、マイケ【る】・ムーア監督について、書いた過去ブログを探していた。見つからないので、記憶に頼って、まとめるが、マイケ【る】・ムーア監督も、その【シッコ】という映画のメイキングの中で、政治についてうがったことを言っている。それは、正確に言うと、他者(=イギリスの或る政治学者、今、シッコのDVDが見つからないので、姓名が判らないが)の発言であるが、マイケ【る】ムーア監督は、それを信じているので、一連の映画を製作・撮影をしたと、私は感じて、大いなる共鳴を感じた。それは、彼と対談をしている、イギリスの政治学者が、・・・・・政治とは、強者の恣意を、あたかも、それが、公的な事であるかの如く、他者へ見せつけていく手法である・・・・・と言った映像である。マイケ【る】ムーアも、それが、本当だと、思ったから、メイキングの中に、それを入れたわけだが、それを、私も、本当だと、思っている』

 ここで二つの概念が提示されました。政治とは、「血の出ない戦争である」という塩野七生さんの発言と、

 もう一つは、イギリスの政治学者による、「政治とは、強者の恣意をあたかも、公的なものであるかのごとく見せる手法である」というものです。

 ここで、皆様に置かれましては、誤変換に気が付いてほしいのです。マイケル・ムーアと、表記すべきですが、必ず、ルが【る】と誤変換をされます。総タイトルにおいても、同じでしたが、まあ、そこは直しました。

 ところで、マイケるムーア監督がどうして引退をしてしまったかを、ご存知ですか? 私が原因です。私が褒めたので、引退せよと、責められたのです。抵抗してもいいだろうに、抵抗をしませんでした。それは、どうしてわかるかというと、佐々木俊尚が、朝日新聞の書評欄の『売れている本』というコラム内でで、堤未果の書物をほめた際に、サブリミナル効果みたいにして入れた、マイケるムーアという言葉で判ったのでした。

 私はマイケるムーア監督については、最初は、評価を高くはしませんでした。マスコミにちやほやされている、人物って、どこか怪しいところがあると、思っていましたから。ただ、大評判になった映画を劇場で見た後で、『こういうものを制作できる人と、弾圧の関係はどうなっているのだろうと、思って、レンタルビデオ屋さんで、いろいろ、借りたのです。で、【シッコ】ですが、返したはずなのに、返していないと、言われています。この手の攻撃は、後年、2019年に入って、鎌倉市立図書館の雑誌、演劇界でも、繰り返されたので、その件については、多大なブログを書いています。で、仕方がなくて、買ったのですよ。買って帰したのかな?

 しかし、マイケるムーア監督について、荒れ、この人は、本物かもしれないと、思い始めたのは、【『マイケル・ムーアの恐るべき真実 アホでマヌケなアメリカ白人』- The Awful Truth(1999年)(テレビ番組)】のシリーズを借りて来て、数本見て以来です。

 これは、日本でも知っている人は高く評価をしているみたいですが、単純にお笑いとして優れているというよりも、私が、注目したポイントは、『マイケるムーアは、相当な戦略家である』というポイントでした。大昔はやっていた【ルーシーショー】や、日本の【てなもんや三度笠などの、公開ショーを利用して、少しずつですが、自分が表現できる政治的な真実の、深さを、拡大して行っているのです。結構臆病な人です。しかし、少しずつ、自分の自由を拡大して行っているのでした。なるほどねえと、思います。

 しかし、テレビ番組ではない形での、上記の【シッコ】のメイキングから、政治とは、『強者の恣意が、云々』という部分を取り出して、私が利用して以来、日本では、ほとんど、引退者扱いを受けております。で、変な意味でですが、私は自分がどれほどに、大物なのかを知ったのでした。

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副題4、『レオスカラックス監督のあの侮日映画は、・・・・・基本構造は、井上ひさしが、生み出して、それに乗っ取って、カラックス監督は、ほんの冗談のつもりで、それを撮影をした・・・・・と、私は、推察している。そして、同時期に出演者が、香川照之と、小泉今日子である、似た様な映画、【東京ソナタ】を作って、それを見る様に、ネットで、盛んに宣伝をして、渋谷で、それを上映をしていると、パソコンが、言った。映画【TOKYO】の方では、第三部で、香川照之と、蒼井優が出て来る。レオスカラックス監督の方は、石橋蓮司とか、嶋田久作等が、出る。主役は、ポンヌフの恋人で主役を果たした、同じ男優である。ポンヌフでも、彼は、知的障碍者を演じているが、映画TOKYOの第二部メルドでも、似た様なキャラクターに、設定をされている。そこも批判を逃れる仕組みであって、後年、やまゆり園事件で、同じ設定が利用をされている。この考察から、私は、井上ひさしと、成岡庸司君には、在日の出自があるのではないかと、見ている。

 で、私は、東京ソナタを見るつもりで、だまされて、映画TOKYOを見たわけだけれど、その誘い方も含めて、すべて、対、私狙いの映画だったと、今では思っている。そして、とんでもない反応が、私から出てきたので、一瞬だけど、井上ひさし達は、参ったとか、弱ったとか、言う状況におちいったのだと、思っている。

 彼らが、想定していた反応とは、私が泣き寝入りをして、速やかにノイローゼになる事だった。・・・・・自分の大好きなレオスカラックス監督(後注2)が、これほどに、下劣な映画を作るとは?と、泣きの涙に陥りながら、でも、誰にも思いを語らず、ただ、ただ、沈没して行くと、見做された居た・・・・だろう。だけど、私の反応は、常に彼らの想定外なのだ。

 後注2に置いたエッセイは、メルマガで、配信をしたものだから、井上ひさしは、読んでいない筈だ。しかし、彼等は、システムエンジニアの、練達者と、組んでいるのだから、当時でも瞬時に私のエッセイを読んでおり、その中から、攻撃用の種を拾い出していた模様である。

さあて、ここで、午前六時になりました。私の方には、本日も、やらなければいけないことがありますので、この章は、ここで、終わりとさせていただきたいと、思います。 

 なお、同じ見本用本に入れたレオスカラックス監督ですが、氏は、自分が、異様な映画を作っていると、言う自己認識はあって、たった、2週間で撮り上げた上で、「日本のスタッフが親切なのには、感謝している」と、映画雑誌のインタビュー中で答えています。また、死刑場や、東京裁判そっくりな法廷場面などの、スタジオ内撮影は、横浜の、北野武監督の場所を使ったそうで、それも、北野武監督が、CIA陣営内の、人間であることを証明している事実です。

 レオスカラックス監督に委細を飲み込ませる役目を果たしたのは、私の知人のなかで、フランス語に強い人間が、5,6人は居るので、その中の誰かだと、思っている。前には、奥島氏等を、思い浮かべていたが、女性だったかもしれない。

後注2、

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ポンヌフの恋人の、そっくりさんの、不思議

 今日の文章は知的障害者へ優しいパリの二回目です。

 それを、本当に感じたのは、パン屋のお嬢さんでさえ、優しかったという現実を目視したからでした。サンポールの駅前に、立派なパン屋さんがありました。

 現在の日本では、ポンパドールとかサンジェルマンとかで、おいしい焼きたての(しかし、高い)パンを売っているようになりました。

 でも、それらのパン屋は、チェーン店ですし、まず、ケーキを置いてありません。こちらのパリのパン屋さんは、ケーキが、日々、12個程度道路に面した大きなガラスのショーウィンドーに飾ってあります。内装も壁はウォールナットですし、ショーケースに入れられたちょっと小柄で焼き色の強いパンとあいまって、その全体の美しさたるや、すごいもので、日本からパン共同組合の人が、研修に来るほどです。

 そんな立派なパン屋で、パートらしい中年の奥さん方、(でも、小柄で美形で品がよいのです)たちにはなにも意地悪をされなかったのです。が、明らかに「ここの経営者のお嬢さんだろうな」と言う女性にはちくちくと意地悪をされたのです。

 そして、その意地悪が沸騰点に達したのは、工房の皆様へのお礼用に、ケーキを買ったときだったのです。私は桜井浜江さんと同じく人に気を使うほうで、三ヶ月、充分すぎるほど、親切にしてもらったという思いが、御礼をしなければという思いに繋がりました。お金では駄目です。 『普段払っている・・・・・・急に入ったからこその、高めの使用料に加えて・・・・・さらにお金でお礼を失礼だ』と感じていますので、ケーキを選んだのです。最初は4千円以上ぐらいの、そのお店でも、高めの方を選びました。それは、きれいなお花のカラー印刷の箱に入れてくれました。

 でね。最後の一週間かなあ。まだ、まだ、さらに親切にしてもらっていると感じて、一回ではとても、お礼の気持ちを表せないと思いました。それでね。ほぼ、一日に一回か、一日おきに、ケーキを四回か五回ほど、同じお店で買ったのです。でね、種類をいろいろ変えるわけですが、ある日、パートの奥さんがいつもの箱に入れようとすると、そのご令嬢が遣ってきて、「安い箱でいいのよ」と言いました。私は耳の方は確かですから、それをとても嫌な話として聞きました。パートの奥さんも納得が出来ないようでした。

 日本ではケーキはほとんどが白い箱にはいております。しかし、パリのそこのお店はカラー印刷をされた箱に入っているのですが、その印刷のレベルが高い箱は4色刷りで、しかも厚めのプラスチック加工をされているので、ピカピカして美しいのですが、安いほうのケーキ用らしい箱は、一色刷りで、しかもぴかぴかのコートが、掛けられていないのです。

 私は自分がなぜ、意地悪をされるのかを考えました。そして爪の間に黒い版画インクが入りこんでいて、それが、『貧しいアジア女のなのよ』という誤解を招きいているのが大きな要素だと感じました。私の遣っている特殊な深堀の版画の場合、四色は使うので、濃いインクを使うのを避けられず、しかも大量にべっとりと、ガラス板等の道具へ広げて、それを、また、毎日始末するので、爪の間の黒い線は消えず、気をつけているときは手袋をしますが、急いでいるときは手袋の装着を忘れるのです。

 もし、自分のフランス語が、自由でしたら、「あなたそんなことは遣らないで。こちらはお客なんですもの、失礼よ』と言えるのですが、何分にも彼女が英語を話さないのを知っているので、でくのぼうのように、突っ立っているしかないのです。

 それほど、意地悪で、つんつんしているお嬢さんが、あのポンヌフの恋人のそっくりさん(浮浪者)には優しい。それで、私はパリの人は、ある程度を超えた弱者へは、優しいのだと感じました。これは、意外なことで、強い印象として残ったのです。

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 しかし、後刻、思いがけない大逆転があり、『溜飲を下げるとはまさにこのことね』と思うような名誉挽回のチャンスが訪れました。

 それは、夕方込んでいる店内で待たされたとき(ひとりひとりの客がウィンドーの中のものをいちいち選ぶ形式で売っていますので、あしらいに時間がかかるのです)、目の前に隣の紳士がいたことです。既に三ヶ月目には言っていますので、当然顔見知りであり、しかも数日前に、のこぎりを借りていました。そのときに、相手が第一室に招じ入れてくれて、「ここで、待っていてください」といったので、その人が最高レベルでインテリである事が私には判っていました。

 私はパリでもインテリに対しては強いのです。英語を相手が使える問い事が判れば、ちゃんとした話をしますからね。それで、その紳士と、数分間会話を交わしたのです。たわいの無い話です。

 でも、ふと気がつくと、そのパン屋のお嬢さんがうっとりして、仕事もしないでその紳士を見つめているのに気が付きました。もしかしたら、フランスでは、既に著名度の高い知識人なのかもしれません。また、著名人ではなくても、彼の着ているベージュ色で杉綾のウールのロング・コートは、車を使わず、普通に歩いて通勤する人々の中では、最上級のレベルのお洋服なのです。そして英語を会話として自由自在に使えること。これも、知識階級の証です。

  私はそのときに、『パリには、今でも実質的な階層が、あるんだなあ』と感じました。学校制度などでも、エリートコースに進学できる子どもの数は、小さいときから区分けされ、限られている模様です。

 そのお嬢さんが、たとえ紳士だけを注目していたとしても、その話し相手は私なんですから、私は名誉挽回したと言うわけです。

 天が与えてくれたチャンスだったけれど、英語が出来なければそれを生かせなかったでしょう。 「芸は身を助ける」の典型でした。もし、若い頃、フランス語もイタリア語もスペイン語も、ドイツ語も、マスターしておけば、世界中こわいものなしでしたね。もし、あなたがお若いのなら、急いで何か、英語以外の言葉を、習得なさるようにお勧めいたします。会話が出来るまで、到達しておくのがミソです。私だって、フランス語は聞くことも読むことも、辞書を使えばできますが、会話とか、自分から書くのはまだ、ぜんぜんと言ってよいほど、自由ではありません。

  では。2008年10月15日         川崎 千恵子

 

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