AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

マスヒロさんやっとかめ

2018年05月07日 | コンサート
今回、神戸での『ExProg×078』というマニアックな日本の地下プログレ祭に、中途半端なプログレ趣味の私が観戦する気になったのは、KADATHという名のバンドが出演するからという理由以外に、もうひとつの決定的な動機があった。

それは、このイベントに人間椅子の低迷期にして黄金期を支えたドラマー後藤マスヒロ氏が現在在籍するプログレバンド金屬恵比須が東京よりゲストで出演するからにほかならなかった。
(昼間は三宮のHMVでインストアも行ったそうだ)

金屬恵比須の存在は以前より知っていた。
数年前、マスヒロ氏は人間椅子脱退後どうしているのかなぁ~っとネットで調べてたら、どうやら金属恵比須なるこれまた和製タイプのけったいなバンドに加入したとかの情報が入ってきた。
まぁでもその時はYOU TUBEでライブ映像か何かを見て、なんかピンとこなくてそのままうっちゃってしまった。




会場に赴くと、やはりマスヒロ氏目的の人間椅子のTシャツを着てる方が何人かいらした。
何を隠そう、私も前回の『異次元の咆哮』ツアーのねぷた絵Tシャツを着て本イベントに臨んでいた。
椅子のTシャツって、こういう時にしか着れないしね。

金屬恵比須はわりと長年演ってるバンドでありながら、関西でのライブは今回が初なんだとか。
マスヒロ氏自体、関西の地にやってきたのは人間椅子での『怪人二十面相』ツアー以来なんだって。
思えば私自身人間椅子のライブでのマスヒロ氏のドラミング姿を見たのは2~3回だったか。
確か『頽廃芸術展』ツアーで京都磔磔で見たのが最後だったと思う。
『羅生門』ツアーの時、まだサポートドラマーだったマスヒロ氏のドラムプレイを初に拝見した時は、「メチャメチャ巧い人やなぁ~」と感心してたのを覚えている。




本イベントのトリを飾った金屬恵比須は、女性ヴォーカルを擁する5人編成のプログレバンド。
他の出演プログレバンドと違い、基本歌モノ曲中心。

ステージには4台の鍵盤が組み立てられ、ギターもダブルネックなど数本のギターが運ばれてきた。
ヴォーカル席にはタンバリンや木魚などのパーカスが数点。
で、やはりドラムセットの上左右にはチャイナシンバルが2枚配置された。
戦国時代ののぼり(武田信玄の家紋?)も5本掲げられ、なかなか物々しいステージセットで演出にもこだわりがあるよう。




で、ライブがスタート。
まぁ初見だったし楽曲も全然把握してなかったので、ずいぶん騒々しいバンドだなと。
なんかいろんなことしてるみたいだが、各プレイヤーの自己主張も妙に強くってバランスが悪いというか、何をやっているのかわかりかねた。
女性ヴォーカルもどうもピンとこなくて、全体的にそれほどプログレっぽさも感じなかった。
どちらかというと古典的なハードロックに和製感を中途半端にのっけた感じというか。
人間椅子か陰陽座みたいなバンドを目指していて、どっちにも成れなかったみたいな。
ただ言えることは、他のどのバンドよりもキャッチーだということ。




マスヒロ氏はもっと叩きまくるのかなと思ってたが、割と普通のハードロックドラムだった。
ただ、どのバンドのドラマーよりもパワフルで音がシッカリしてたのはさすが実績が違うなと。

チャイナも相変わらずしばきまくっております。



まぁでも他のプログレバンドと違い、メンバー間の和気藹々とした馴れ合いムードなところもあって、人間椅子在籍時はライブ中一言もしゃべることなどなかったあのマスヒロ氏までMCにけっこうつっこんだりして、なんか仲良さそうだった。
ライブの終盤では、途中でレインボーの“Stargazer”とかサバスの“In To The Void”のフレーズをぶっこんだり、客席に手拍子を求めてきたり、ええじゃないかみたいな変な振り付けを強要してくるという、ちょっと私の苦手なノリではあったが、ほんとライブをとことん楽しもうという意欲的な姿勢は、ちょっとしんどいなと思いつつもなんだかエネルギッシュだなぁと感心してしまった。


客もノリノリ。よいやさよいやさとかなり盛り上がっていた。



「風林火山」とプリントのはいったTシャツはなんやねんと思いつつ、マスヒロ氏の十数年振りの生ドラムが聴けてよかった。
お疲れ様です。



物販で猟奇的な入浴剤と、ジャケットの良さで選んだ(DU特典の帯も付いていたので)『阿修羅のごとく』というアルバムを購入。
マスヒロ氏にサインしてもらおうと人間椅子のCDも一応持参してきていたが、なんか差し出せるような雰囲気ではなくてよう出さんかった。



家帰ってCD聴いてみると、新録2曲とライブ音源3曲のミニアルバムだった。
で、この作品に収録されてる曲は今回のライブで全曲披露されてたということが分かった。
それだけ金属恵比須の楽曲は一度聴いたら忘れられない妙なインパクトがあったということだ。

レコーディング音源を聴くと、わりと整合感があってかなり練られた楽曲だということがわかり意外とハマってくる。
ライブではちょっと苦手かなと思ってた女性ヴォーカルもいい塩梅。
今度フルレンスを買おう。





今日の1曲:『阿修羅のごとく』/ 金属恵比須
コメント
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