AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
日々ブログレッシヴに生きる

帰ってきた不思議カナディアンズ

2013年02月07日 | やっぱりメタル!!
2009年に最終作として『INFINE』をリリースし、長年の創作活動にピリオドを打ったと思われたVOIVODが、復帰作『TARGET EARTH』を引っ提げ現世に帰ってきた!
中学ん時、『Killing Technology』をワルツ堂で注文したときもそうだったが、今回もオンラインで注文してからだいぶ待たされた。しかもクレジットカード払いにしたつもりが、代引になってて不可解このうえない。箱開けたら、進化型Korgullステッカーが封入?!かと思ったが、なんだか違うみたい。

某雑誌のレビューでは、『Dimension Hatröss』、『Nothing Face』を想起させる充実の内容なんて、VOIVODフリークの喜びそうなこと書いてたけど、んなことは半分も信じてなくて、だいいち『Dimension~』のような奇跡の化学反応と、あの時代のザラついた質感を再現することなど、現在では不可能に等しい。
だから、期待半分で本作に臨んだわけであるが・・・・・
うん。見事なまでに唯一無二のVOIVODワールドが展開されている。そりゃ~もう、これでもか!と言わんばかりに。

4年前、THRASH DOMINATION 08での初来日公演で、VOIVODファンの心を鷲掴みにした伏兵ギタリスト、ダニエル・モングレン(今回VOIVOD正式加入に伴ない、“チューウィー”というミドルネームを授かっている)が、今回中心となって曲を書いてるみたいだが、故ピギーの奇想天外なコード進行、作曲法を研究しつくしてる筋金入りのVOIVODマニアだけあって、随所にそれらしいフレーズが散りばめられており、奇抜なプログレッシヴ展開や、混沌としたスペーシーな演出もそれなりの雰囲気が出ている。ソロパートなんかでは、持ち前のメタリックなテクニカルさもちょこっと垣間見せてはいるが、モングレンは遠慮せずもちっと自分のカラーを主張したらば、もっと進化したVOIVODサウンドが打ち出せたんじゃないかと。
今回は、オリメンのブラッキーことジャン・イヴ・テリオールも完全復帰し、あの重く歪んだベース音をブリブリとかき鳴らしてくれていて嬉しいかぎり。

最初聴いたときは、『Killing Technology』を想起させる殺伐としたテクノロジカルな雰囲気をビシビシと感じたが、全体的なサウンドは『The Outer Limits』のそれに近く、『Nothing Face』の無機質さ、『RRROOOAAARRR』のパンキッシュな疾走感と、あらゆる歴代アルバムの要素をやみくもにねじ込んだごった煮感があり、少し散漫としてまとまりのなさを感じた。個人的には♯6“Resistance”が一番まとまりがあってシックリきた。
でも、CDを通して最も興奮させられるのが、ボートラのライブ音源2曲(“Tribal Convictions”、“Nothing Face”)だったりする。やっぱピギーの楽曲センス(そこには、イマジネーションに富んだストーリーが見えるんだよね)と、あの混沌とした時代ならではのマジックを改めて痛感させられちまう。モングレンもそれをライブで忠実に再現してくれていて、VOIVODファンとして感謝に堪えない。

なので、一刻も早い再来日を祈願してやまないのである。




今日の1曲:『Kluskap』/ VOIVOD
コメント
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