酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

大変身!

2011年06月03日 | 隅田川
今日から新しいカテゴリー「隅田川」が仲間入りしました

近くを流れる隅田川です これからも よろしくお願いします


さて その第一回目ですが この川に架かる「白髯橋」(しらひげばし)からスタートしましょう





この白髯橋には 忘れられない想い出の映画があります

昭和33年春に公開された 東宝映画「ふたりだけの橋」

主演は 当時の青春スター久保明さんと新人の水野久美さん

下町を舞台に 見習い職工と石鹸工場に働く少女の 貧しくも心温まる恋物語でした

恋文を橋の欄干の隙間に入れて交換しあう 携帯電話もPCもない時代の微笑ましいシーンがありました

原作は 反戦作家早乙女勝元さんの「美しい橋」です 

大学入学前のオジさんは 浅草の映画館で三度も観てしまいました

端役の俳優さんたち 憶えているだけでも三井弘次・加東大介・石井伊吉(毒蝮三太夫)さんと実力派が脇を固めていました

石井さん扮する工場の先輩のセリフ 「自分は長男だ 長い難があるから長男」が 可笑しかった


この白髯橋・・黒いガスタンクがスマートになった以外 当時の風景とさほどの変わりはありませんが・・

大きく変化したのがふたつありました・・

ひとつは交通機関です 橋を渡っていた亀戸~池袋間のトロリーバスが廃線になったことです

それと もうひとつはこちらの景色です



隅田川沿いの高速道路とスカイツリー

あれから50年たって こんな景色になろうとは思ってもみませんでしたね


しかし これで驚いてはいけません

もっと大変身した場所がありました  それはこちら・・



白髯橋近くの泪橋(なみだばし)交差点です  ホテルが立ち並んでいます



脇道に入ってもこのとおりです  小奇麗な宿泊所がいっぱい!



しかも宿泊料が安い!  ここは一泊1800円! 



食堂 定食屋さんも軒を連ねます



上野「大統領」のように 昼間から一杯やってるオジさんたちです

この風景 ちょっと昔の名残があります・・と言うのは

そうなんです ここは昔の山谷(さんや)の街です

日雇い労務者の人たちでゴッタがえしてた時期がありました

集団騒動・喧嘩が マスコミに報道されたのもその頃です 

当時の宿泊施設は「ドヤ」と称されていましたが それがこのような簡易ホテル街に大変身しました

いまでは 日本観光の外国人 それも若者たちの人気スポットになったのです

ネットで知られるようになりました

震災の影響で いまは少なくなった外国人ですが いずれ活況を呈するでしょう

街角に 各国の言葉が飛び通う日が戻ることを願っています


それにしても 半世紀とは 人間も下町も大変身する時間なんですね~

東宝映画に感動した映画好き青年も すっかりオヤジに変身しました



  < おまけ >



お江戸日本橋  橋の上を覆うのは高速道路です  スッキリ変身するのはいつのことやら・・・