オーディオ機器は置き場所で音が変わる。これは多くのオーディオマニアが理解していることである。
オーディオラックを使う場合、最上段が一番音が良いことが多い。
最上段に置くと、オーディオ機器の上には空間がひろがってる。これが中段や下段だとオーディ機器の上の空間は当然制限される。
このオーディオ機器の上に空間が広がっているか、制限されているかによって、音が変わるようである。
そのため、「オーディオラック否定派」が存在する。その方は、全てのオーディオ機器をオーディオラックを使わずに床の上に並べる。床とオーディオ機器の間にはオーディオボードを使用する場合もあるし、そのまま床に直置きという場合もある。
私はリスニングルームは極力すっきりとしていてほしい性質なので、オーディオラックに綺麗にオーディオ機器が並んでいる方が好きである。
三つ並んだYAHMA GTラックの上段には、操作性を考慮してCDトランスポート、プリアンプ、そしてレコードプレーヤーが並んでいる。
そしてラックの下段には、DAコンバーター、パワーアンプ、フォノイコライザーが並んでいる。
「でも、音のことを考慮すると、パワーアンプはラックから出して、床の上にオーディオボードを介して設置し、その上の空間を解放してあげて方が良いのだろうな・・・」とは、従前から考えていた。
今日は、祝日で仕事が休みであった。「酷暑」は依然続いているのでロードバイクでロングライドに出かけるということもない。
「一度試してみるか・・・見た目的にどうしても我慢できなければ戻せばいいだけだから・・・」と、パワーアンプをラックの下段から解放する作業を行ってみた。
我が家のパワーアンプは、Jeff RowlandのMODEL2である。1994年の発売であるので30年も前の古いアンプである。GTラックに収まるぐらいコンパクトなサイズで、重さも20kgほどであるので、一人での移動も簡単にできる。
使用しているオーディオボードは、PSDのフローティングボードであるので、移動させると再度デジタル水準器を使って完全水平状態を取り直す必要がある。
スマホに登録してある専用アプリとデジタル水準器を使って、オーディオボードの上に乗っているMODEL2を微妙に左右前後に移動させて、完全水平常態に持っていった。
MODEL2は、パワーアンプとしては比較的コンパクトであるので、スムースに作業ができたが、これが大型のパワーアンプで重さが40kg以上もあるようなものであれば、作業はかなり大変であろう。
「やはり見た目的には、ラックの中にあった方が良いな・・・」見た目重視の私としては、少し残念な点ではある。
「まあ、目をつぶって音楽を聴けば気にならないか・・・」と、思い直し、せっかく作業したのであるから、すぐには戻さずに、音を聴いてみることにした。