AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

801:ゴルフとパサート

2008年05月26日 | ノンジャンル
 ゴルフはフォルクスワーゲンの屋台骨を支える主要車種である。一方パサートはそのゴルフの上級車種に位置する車で、日本におけるフォルクスワーゲンのフラッグシップにあたる。本国では、この上にフェートンという本来のフラッグシップがあるのであるが、日本には未導入である。このフェートン、メルセデスのSクラスやBMWの7シリーズの牙城を崩すべく鳴り物入りで登場したのであるが、商業的にはあまり成功していないようである。

 これを日本に導入しても、フォルクスワーゲンのブランドイメージにそぐわないモデルであるので、売れないと判断されたのであろう。写真で見る限り、かなり精悍な印象で好きなのであるが、私も日本では売れないだろうな、というのが正直な感想である。

 さて那須での「集い」のもう一つの楽しみは「車」である。大山さんがお乗りのゴルフ バリアント 2.0TSI SPORTLINEとGRFの部屋さんがお乗りのパサート バリアント 2.0TSI SPORTLINEを乗り比べることができたのである。

 エンジンはどちらも2.0L 直噴ターボエンジン。同じコンピューターチューニングを施され、50馬力アップの250馬力仕様となっている。ゴルフ バリアントは6速DSG、パサート バリアントは通常の6速AT。

 同じフォルクスワーゲンであり、エンジンも同じなので、似た質感なのかと思っていたのであるが、その乗り味は全く異質なものであったので、少しばかり驚いた。最初に乗ったゴルフは、乗り込んだ瞬間からスパルタンな質感が随所に感じられ、アクセルを踏んだら途端に獰猛な脚力をこれ見よがしに表出するのであるが、その感覚はまさにスーパーアスリート。筋肉質な走りである。

 一方パサート バリアントは、乗り込んで走り出してもスパルタンな雰囲気は全くない。上質で滑らかなのである。アクセルを踏まない限り、その容姿同様穏やかな高級車で通すこともできる。ゴルフが少し走り出した瞬間からスパルタンな雰囲気が漏れでてくるのに対して、パサートはガードが固い。

 しかし、そのパサートもアクセルを踏むと爆発的な瞬発力ではないが、やはりトルクの上昇加減がぐいっと背中をシートに押し付ける快感が凄まじい。やはり同じエンジン、同じチューニングと思わせる加速感である。

 このパサート、かなり印象が良かった。日常的な速度域では、高級感が十二分にあり、アクセルを踏むと一気に別次元にワープもできる。獰猛なアスリート感覚度ではゴルフに分があるが、この振幅の広い両面性という面ではパサートが優れていた。
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