涼しくなり、朝の散歩が快適だ。爽やかな風が吹き、草むらからはコオロギやスズムシなんかの声が、騒々しいほど聞こえてくる。
暑さにぐったりしていた野鳥や草花が、再び活気を取り戻す。
ちょっとした空き地には、クズがツルを伸ばし、柵と言わず電柱と言わず覆いつくしてしまう勢いだ。
田畑でも山でも住宅地でも、隙間があることが許せないかのように、びっしりとはびこる。立ち木までクズに覆われている姿を見ると、今に地球の表面はクズで覆われるんじゃないかと心配になる。
とはいえ、もともとクズは葛粉にしたり、ツルはロープとして使ったりと、便利で身近な植物だった。昔の人たちは自分の身の回りにクズを植え、せっせと利用していたのだ。何もクズが悪いわけではない。流行すれば群がり、流行が終われば用済みにしてしまう、そんな人間のたちの悪さの犠牲になっているだけかもしれない。しっぺ返しというのは、こういうことを言うのだろう。
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