おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

なんでもないことに注目する

2021-02-03 11:17:59 | 12音詩

 東日本大震災からもうすぐ10年。初めて東北の地にやって来た時には、九州では見ることができないたっぷりの雪に興奮したが。その頃は、それまで働いていた豆腐工場と焼酎工場での水仕事のせいで、冬になるとアカギレやシモヤケができるのが当たり前になっていたので、しばらくは厳しい冬に、手足はもちろん、耳や鼻の先っちょまで真っ赤になっていた。

 それから10年近くが過ぎ、今ではすっかり寒さに慣れ、アカギレもシモヤケもできにくい体になった。加えて朝晩の散歩と週一のランニングのおかげで、寒さにも滅法強い体になりつつある。「九州の人には福島の冬は寒いでしょう」と言われるけれども、どうやら僕の方が寒さに関しては強くなってしまったようだ。

 近頃は寒さに凍えることもないので、散歩の途中で時々立ち止まりメモ帳に思いついた句を書き留める。

 厳冬の中たたずむ
 犬のションベンにつきあう
 この道も空き家が並ぶ
 丘を越えて陽が落ちて
 騒ぐカラス 犬が吠える
 立春の雪をかく音

 最初と二つ目の句は、テオを連れて朝夕の散歩に出るたび、テオが用を足すのを待っているのだが、ふと冷静になってみると、僕らの散歩は犬のションベンに付き合っているようなものだなと思ったときにできた句である。

 休日のランニングでも、頭の上を飛んで行く白鳥を目で追いながら、頭の中では句をひねっている。

 氷点下の土手を走る
 渡り鳥 俺も連れてけ

 先日はハウスで育てられたフキノトウをもらったので、早速天ぷらにしてみた。

 ふきのとう揚げてチビチビ
 弁当の中に春の香

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