おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

ドングリ

2017-10-08 11:10:24 | 里山探検隊

 カフェのお客さんから、時々こんな質問を受ける。「どうして青い犬という店名なんですか」

 いろんな意味合いを兼ねて決まったので、ひと言で説明するのは難しいのだが、質問した方は込み入った経緯なんかには興味はないだろうから、簡単に「メーテルリンクの『青い鳥』という童話をご存知ですか」と聞き、知らなければ、「幸せになれるという青い鳥をあちこち探し回ったけれども、すぐ身近にいたというお話です。それに引っ掛けて我が家には犬がいるのでそうしました」と付け足す。

 すると、大概の人は納得するが、本当に納得してくれているのかどうかは怪しい。というのも、多くの人は日常とはあまり面白いものではなく、どこに行けば、何をすれば、お手軽に非日常を味わえるかを求めているからだ。

 自分の持っているものだけ、自分の住んでいる身の回りの世界だけで満足するというのは、実は大変なことだというのを知るのは、自分が身の回りのことでさえ、何にも知らないということを自覚しなければならない。

 道端にドングリが転がっている。近頃はただ道を歩くということでさえ珍しくなっているので、ドングリをじっくり観察する人などはあまりいないだろう。トチの実、シイの実、クヌギの実など、ドングリと言っても様々な種類がある。その見分けがつくだけで、ドングリを見る目は俄然違ってくる。木や草花、野鳥や虫、雲の名前、自然現象などなど、実は身の回りの小さな世界でさえ、一生かけても知りえないほど大きな世界だ。

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