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米中衝突、その表裏と今後  文科系

2018年12月04日 10時37分23秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など

 ここまで米中衝突について色々書いてきたが、今回は標記のことを書いてみたい。
 この問題、諸事件で、日本のマスコミはいま貿易衝突のことばかりを五月蠅いほどに強調するが、そんな所だけに目を奪われていては、事の本質は全く見えてこないはずだ。トランプ・アメリカの真の狙いがそこにある訳ではなく、「その狙いの解決」となるとアメリカには、特に愚かな彼の手などには、余りすぎるからである。

 このことを観るには、本質的な三つの糸と、その絡み合いを観ていく必要があると考える。 何よりも、①「中国製造2025」をアメリカが何とか潰したいという課題だ。②次いで、トランプの選挙対策戦術。最後に初めて、③貿易摩擦問題。
 馬鹿なトランプには、アメリカの歴史的困難が押し詰まった③や、①を解く力など、あるわけがないのであって、すべてがその場しのぎで支離滅裂な、刹那的と言っても良い選挙芝居と観るべきである。閣僚になっている功成り名遂げた軍人や財界人らは、むしろ彼の愚かなマッチョポーズを持て余しているからこそ、次々と辞めて来たわけだ。
 過半数を取られて大統領弾劾決議さえ可能になった下院選挙結果を受けても「大勝利」と強がってみせたのも、選挙人対策しか見えない愚かな格好付け人間を示している。

 今後の結論を言いたい。
 ③は敢えて言えば、どうでもよいこと、良い悪いよりも今のアメリカの経済力では結局どうしようもないことである。何となれば、アメリカ(だけ)が勝てるという課題ではないというのが周知の事実だからだ。中国に、以下のようなこれら対中輸出品を止められたら、アメリカはどうするつもりなのか。何よりもアメリカ農産物。さらには、ボーイングの飛行機、アップルのiPhone、スターバックやマクドナルドのアメリカサービス業。そして最後に、アメリカの多国籍企業が中国に物を売ること。
 こうして、トランプが起こした対中貿易赤字問題は大問題には違いないが、これ自身に真の動機があるわけではない。これを口実にして①を潰すこと、併せて「貿易赤字と闘う強い自分、アメリカ」を見せて②に結びつけることが本当の狙いである

 そして①については、潰すことは出来ないと言いたい。ここに大いに絡んでくる知的財産権の保護問題一つ取っても、最先端技術製品を中国に輸出している以上抑えることなど基本的に出来ないものと考える。自国だけは国際規則を破壊するようにますます無視しておいて、他国にはこれを声高に主張、要求するという最近のアメリカのやり方も全く説得力を持たないことだし。だからこそ今後のトランプ・アメリカはこの課題で戦争をちらつかせることになっていくはずだ。ウイグル争乱、南シナ海騒然等(アメリカがどんどん布石を進めてきたその教唆煽動工作)はもう必然という瀬戸際政策である。が、はて、それでアメリカに「中国製造2025」を潰せる明日が降ってくるかといえば、既に、到底、無理。

 こうして、本当に戦争が起こらなければよいがと願っているが、大規模なこれは先ず無理だ。米ソ冷戦の50年の歴史を観ても分かることである。イラク戦争も世界に悲劇、大混乱を起こしたが、米中戦争となるとそれとは規模が違い、自分の命も含めて地球の存廃問題である。これは馬鹿過ぎるトランプでも流石に知っていることだろう。そんな歴史的汚名を覚悟する何らかの(悪の)使命感も到底持ち合わせていないはずだ。

コメント
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