シリアから米軍の撤退が始まったら、今度は、アフガンも撤退するという。14000人の兵の半分が先ず来年1月から撤退開始と発表された。軍部がトランプのこれらの決定に頑強に抵抗していたと伝えられたが、トランプが押し通した。最後は、マティス国防長官が来年2月に辞任というおまけまで付いて来た。
日本のマスコミなどは「同盟諸国への信用問題」という論調だけを展開しているが、米軍を引き込んで何かをやろうとする国や勢力の方がおかしいのである。米軍介入を要求するとは、アフガンやイラク、シリアのような泥沼になるということだ。これらの国では、例えばシリアは100万、イラクは50万などという死者が出た上に、世界を悩ませた難民のほとんどがこの三国から出ている。この泥沼はアメリカ国民自身にも大変な苦難を強いたのであって、9・11以来のこの11年で7兆ドルの金を中東の地に費やしたと、トランプが叫んでいた。
どんな理由であれ、地球の裏側までの米軍派遣など、邪な意図があるに決まっている。
①アルカイダをここまで育て上げたのも、米国。
②そのアルカイダ・アフガン政府を次にはまた潰すというマッチポンプも、米軍がやったこと。
③シリアに反乱を起こさせて、革命輸出を画策したのも米軍とサウジ。それでまた逃げ出していけば、これは良いことにせよ、マッチポンプである。
④トルコで不発に終わったギュレン革命も、アメリカの画策があったと言われている。このギュレンは今アメリカにいるが、これをトルコに引き渡すとも噂されている。本当に引き渡すのかどうか、火を焚き付けてはこれを消して、焚き付けられた相手を見捨てるとしたら、二重の大罪である。
「11年で7兆ドルの中東戦費」をも含めて、21世紀のアメリカって、どれだけ酷い国だったのか! 「日本が法改定をしてまでイラク戦争参戦」も含めて、こんな国の外交への腰巾着であり続けてきた日本の為政者らって、どういう情けない政治理念を持っていたのか。