松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

うらら、うらら、宇良、宇良で~。

2017-01-12 15:49:30 | 日記・エッセイ・コラム

 うららー、うららーぁ、宇良、宇良よーぉ、てな感じで、昨日の一番を分析したいと思います。宇良がこのように「エビぞり」で残した場面。

 信じがたい姿なので、じっくりビデオを止めて注視しました。いいアーチを描いています。完璧なアーチです。苦しそうな体制かと思ったら、意外にもマトリクスでキアヌ・リーブスが演じたように軽々としたエビぞりでした。

 このあと観客の驚きの喚声に包まれた瞬間から、形勢が逆転します。あたかもその圧力が豊響を襲ったかのようでした。土俵際、宇良の右手が豊響の足を狙い、渡し込みます。豊響の体(たい)が無いように見えます。

 俵の外に投げ出されます。行司軍配は宇良に上がり、物言いは付きません。しかし私には微妙に見えました。宇良の手が早かったように見えたのです。

 再生すると豊響の足が地面に着く前に、宇良の手が先についているように見えます。ビデオのコマ割りで言うと、3コマ分、豊響の足が浮いています。

 もしあの時、物言いがついてVTR再生になったら、多分宇良は負けていたでしょう。

 しかしこれでいいのです。あの技は称賛されていい技だと思います。時間を止めることが出来ない人間の目から見ると、宇良が完全に豊響を土俵の外に飛ばしたように見えました。つまり相撲に勝って、勝負にも勝ったのです。

 相撲の審判と言うのは、これが正解だと思います。

コメント
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