松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

教師は、尊敬を失ったか。

2016-03-11 15:39:21 | 日記・エッセイ・コラム

 囲碁のソフト「アルファ碁」が、韓国のイ・セドル9段に2連勝しました。人工知能はこのところ、思ったより急激な進化を遂げているようです。一局目が接戦で敗れたプロ棋士は、次戦は余裕で勝てると思っていたようで、ショックが大きいらしいです。ソフトの棋風は「衝撃的なまでに型破りな」直観的AIを搭載されていて、今まで誰も考え付かなかった打ち方をするそうです。ということは「囲碁」という競技は、まだ未開拓の余地があるということでしょうか。囲碁世界においても、将棋のように棋士の皆さんはAIに刺激されて、またスキルが上がるとすれば、それはー、いい、こ・と・だ・ろうーっ♪

 「尊敬を失った、教師という職業」という見出しが踊っています。教師という職業は、「苦労のわりに評価されず、批判の的になる」そうです。近年、彼らの仕事は、教える以外の要素が増えすぎて、生徒に向かえないということもあると思います。全国のどっかで事件があるたび、教育委員会から文書が流されて、アンケートが増え、禁止事項が増え、デフレスパイラルで益々生徒と向き合う時間が失われます。

 入試の倍率も下がって、それぞれの学校が魅力のある独自のカラーを出す必要があります。高校の場合です。思えばかつて田中角栄が、教員の給料を魅力的な金額にした「ツケ」が回ってきているのかも知れません。戦後の「でもしか先生」がいなくなって、「サラリーマン」と化してしまったのかも知れません。

 その中でも、私は職員会議に出る機会が多かったので思うのですが、本当に教師は生徒のことを考えています。それがために、激論になることもしばしばです。部活を持っている先生方は、それは熱心に、家庭を顧みず、遅くまで指導する姿があります。中には自分の奥さんを、もらうことも忘れている人も。

 部活がないからといって、暇な先生はおりません。今はいろんな報告書の作成で忙しいです。自己評価システムが学校現場にも導入されています。自分の目標を数値化する必要があります。教育には馴染まない制度だと思います。なぜこんなことになってしまったのでしょうね。あと、暴力がいけないというのもあります。モンスター・ペアレンツの影響も大きいでしょう。児童・生徒が開き直ることができるのです。統制を失ったクラスを女性教師が率いるのは大変だと思います。それでも一人ひとりを観察する能力。それが欠けてしまったら、終わりですね。学年が若くなるに従って、女性教師が多くなります。女の先生は大変です。

  (アフリカ・コンゴ行きを待つ、あけぼの車両)

コメント
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