この頃、聴いている曲はミッシェル・ポルナレフです。90分のカセットテープの、裏面にはグラシェラ・スサーナが入っています。
女性が野太い声で、男性が繊細なファルセット・ボイス。我ながら対照的なパッケージだと思います。
ポルナレフは、「哀しみの終わるとき」「愛の願い」などは最高に美しいです。裏声に変わるところが、なんとも言えません。日本では「グッナイト・ベイビー」を歌うザ・キングトーンズが頂点だと思います。それを凌駕する美しさを持っているのが、この二つの曲だと思います。
女性歌手では、本田美奈子のファルセットボイスが最高ですが、境目が分かりません。あまりに自然に、裏声に移行します。
その点、男性ボーカルは、いくぞ・いくぞ、という確信犯的なところが、いいのだと思います。
まだ生きているんですね。死んだ話は聞いていませんから。今でも歌っているとしても、あの頃の裏声は出ないでしょう。イメージ・ビデオの無かった、あの頃だから、なおさら良かったのだと思います。今、動く彼氏を見て、そう思います。