日本でも春画展が開催されるにあたり、エロエロ話題になっていますが、平安時代ならベッキーも矢口も叩かれなかった、というyahooブログを見ました。
来場者の6割が女性だと言うのもありましたね。それも男女の鑑賞の仕方が全く違うそうです。男性は恥ずかし気に文章を読み、ちらっと絵を見るのに対し、女性陣は堂々と正面から見て会話するそうです。
もともと春画は男性側の視点から描かれたものではなく、女性も楽しんでいる。そういう奔放さは、鎌倉の武家社会から次第に失われていくらしいです。江戸時代に花開いたように見える、春画の世界感は実は平安時代にすでにありました。平安時代は男性の通い婚が普通で、ムコ殿は嫁さんの家に毎晩通うか、入り婿になるという女系というか「母系社会」であったと言えるそうです。
そういう母から娘へ財産が継承される母系的な社会では、「どの母の子であるか」は疑う余地もないため、極端に言えば「父は誰でもいい」ということになる、そうです。こういうプロセスで、女性の「性」は開放的になっていき、「エロい女がエラい」という価値観まで生まれてくる、そうです。
平安貴族はどうにかして娘を天皇家に嫁がせ、外戚政治を行って、権力を振るう。女性のエロさが武器になる、そういう土壌が、「源氏物語」はじめ多くの文学を生んだ、とあります。
だから父系社会の江戸時代になると、エロがレベルダウンするそうです。井原西鶴の「好色一代男」なんかは、ただ人数の多さとシチュエーションの多様さを誇っているだけに見える、らしいです。つまり文学的には江戸時代より平安時代が優れていると言えます。
とは言っても春画は江戸において、絶頂期を迎えます。当時も女性必見のものだったらしく、嫁入り道具にまで入れられたとか。
3年前のSAPIOに、詳~しく載っていたのに、暮れの掃除で捨ててしまいました。後悔さきに立たず。無念です。ざーめん、おっとっとアーメン。