松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

花火は、戦争の「追体験」。

2015-08-20 17:10:21 | 日記・エッセイ・コラム

 大曲の花火が迫ってきました。あの行事に、70万人集まる理由をいつも考えています。秋田県の人は、テレビでも中継するのに、わざわざ苦労して出掛けます。それは一つには、競技会であること。そして目玉の、6分以上続く「大会提供花火」をじかに見たいという欲求かも知れません。しかし私はそれ以上に無意識の指令が下されているのだ、と思うのです。

 花火を見る時、爆弾がさく裂した時と同じ「衝撃波」が全身に当たるのを、感じていますか。音は光より遅いですが、ピカッと光って、ドーンと音がする前に、衝撃波が顔面を襲うのを感じていますか。これは靖国神社に祀られた御霊以外の、一般のご先祖様が、我々のDNAを通して無言で「追体験」するよう誘(いざな)うのだと、思っています。この時期に花火が上がるのは、そのためだと思うのです。

 結論を先に言ってしまいましたから、あとは楽しむだけ。象潟(にかほ市)の花火は、当日昼のうちまず、場所を確保します。夕ご飯のあと、マット持参で行きます。寝っ転がるためです。生ビールを飲みながら見る関係上、枝豆持参です。しかもトイレに近い場所にします。

 田舎の花火だから、打ち上がるまでが長い。事業所の名前が次々出て来て、上がったと思ったら終わる。その繰り返しです。あの店、まだあったのか、とか会話しながら待ちます。TDKが元気だった頃は、スポンサーの名前も、短くて済んだのですが、最後を飾るスターマインともなると、60社を超える事業所が協賛で打ち上げます。アナウンスも、「がんばって、読み上げます」と言って、気合を入れる。こっちも気合で聞く。

 でも、ナイアガラは盛り上がったけど、去年みたいにナイアガラ越しのスターマインでなかった。この時ばかり風が止んで、けむりもうもうの中のフィナーレだった。象潟海水浴場は、自分たちの海岸だから、後始末はきちんとする。ブルーシートの重しにした砂は、ポリ袋を砂浜まで持って行って、空けてくる。妻はいつものように、わたあめを500円で買って帰った。

 一番印象に残ったのは、海上の花火。水面に映った光が、美しかった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする