夏は帰ると真っ先に海へ行く。象潟の海は、砂浜と磯浜が混在する。磯は鳥海山の恵みだ。家の近くの漁港は小澗と言って、大澗漁港よりは小さいが、噴石がゴロゴロしている磯浜だ。
妻は海を前にすると子供のように元気だ。さすがは漁師の娘。男鹿では密猟者の摘発が厳しいが、ボクらは漁師の獲物を狙うわけじゃないので、大目に見てくれる。アワビ採りのボートがいる前で、磯遊びをする。食べるために採るというより、採ること自体が楽しい。足を水に浸けているだけで、暑さは全然違う。しかし飲み物は忘れない。普段使わない両手両足の筋肉を使い、多少くたびれるが、その分次の日調子がいい。
初心者が約1名。「これは?」 「それは食べないヤツ」
今度は、岩風呂を堪能。なわけありません。足が滑っただけ。
「あーあ、パンツまで濡れちまった」
「どうすんのよ、替え持ってこなかったでしょ」
満潮で、散々だったけど、楽しかった。
鳥海山に向かって、「とったどー!」
浜では、女の方が、断然強い。