松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

木星への旅

2014-12-03 15:23:01 | 日記・エッセイ・コラム

 12月3日、午後1時22分を足すと、11になるんです。この頃数字に敏感になってまして。普通13時と表記しますけどね。しかし4秒という数字はやけに中途半端ですが、それほど正確に天体の位置や軌道を計算して出した値だとすると、驚きです。ある程度バラツキのある範囲の中央値なんでしょうけど。

雪国から打ち上げの様子、見てました。力強い推進力でした。ロケットが見えなくなってからは、刻々変わる数字に見入っていました。現在の高度と速度です。頼もしいほど順調に、数字が上がっていくのでした。

打ち上げ成功を祝して、ある架空の物語をお届けします。2001年に書いたものです。

                             木 星 へ の 旅

 1994年7月、木星に向かって突入していった20個程の彗星を覚えていますか。そうです、シューメーカー=レビー9彗星《SL9》です。「この彗星の破片がじつに奇妙な振る舞いをすることは、天文学者なら誰でも知っている。」ことで当然の事ながらシューメーカーさんが最初に体験しました。「わたしはこの、見たところがじつに奇妙な物体に出くわしてしまった。ひょっとしたら彗星なのか。でもそうだとしたら、こんな奇妙な彗星を眼にしたのは生まれて初めてのことだった」
 太陽系内で平均して2000年に一回の確率の衝突が今世紀2回目の(1回目はツングースの衝突で、これは直径30メートルの小彗星とされている)しかも①アメリカ議会に宇宙防衛計画の承認が得られなかったところへ絶好のタイミングで、②観測衛星ガリレオが回り込んだ絶好の位置をキープし、③ハッブル宇宙望遠鏡の修理が完了したまさにその時、④地球から微妙に見えない位置でそれが起こるとは、まさに奇跡としか言いようがないのです。
  木星は大きいので、撮影された-しみ-は小さく僕らはそんなもんかと思ったけれど、あれは地球の4倍程もあったのです。
  この盛大な花火大会の準備は-ガリレオの出発(6年前)を除けば-3年間にわたってケープ・カナヴェラルで行われた。1989年8月8日(コロンビア)、11月22日(ディスカヴァリー)、1990年2月28日(アトランテス)、1991年4月28日(ディスカヴァリー)、そして11月24日(アトランテス)。どのスペースシャトルも貨物室にもう一台の宇宙船を、全体としては円筒状で、後部に大きな推進器がついた貨物用宇宙船を、搭載していたのである。これはこの事件のために、つまりこの宇宙規模の花火大会のために実施されたスペースシャトルの六つの軍事計画以上でも、以下でもない。
 かなり引っ張ってしまいました。このテクノロジーを「プラズマ兵器」というのですが、筆者も説明するとなると汗だくになってしまいます。これは核融合の延長線上にあると言ったらいいのか、原爆を単なる圧縮に使い超高温高圧状態で原子をバラバラにして反物質を作り出すというものです。この危険極まりないモノを「電磁ボトル」の中で保存も、少しずつ取り出す事もできるというのです。これはドラゴンボールの世界ではないのです。もしここに反物質から出来た彼女がいたとして、指一本触れようもんなら恐らく地球ごと吹っ飛ぶでしょう。数百グラムで100万メガトン級、これがまさに今回の彗星一個の-性能-なのです。
 こんな代物を始めから地上で作る-勇気-はさすがにアメリカにもないようです。これは衝突の直前、合成されたのです。外見のカムフラージュにはバリウム=リチウムが使われました。木星の軌道上の、ある一点で全員が整列したあと、それらの金属が過熱され、太陽光によってイオン化されて初めて、1993年3月(衝突の15カ月前)シューメーカーによって発見されました。天文学者は後に、発見以前に写真に写ってないか丹念に調べましたが、とうとう発見できませんでした。この軌道からいくと、一周前にはバラバラになる前のものが木星にぶつかってなければならないのに。
 アポロ11号計画を担った巨大なサターン5号ロケットは、1969年7月16日に発射されました。月に向けたカプセルに搭乗したニール・アームストロングとエドウイン・オルドリンは7月21日に月に降り立ち、マイケル・コリンズと合流した後、月の近辺から7月22日に出発しました。
 《SL9》の最初の激突は、1994年7月16日に生じました。そして木星の爆撃は7月22日まで続きました。
 これは月着陸25年目の記念日を祝う、まったく特殊なやり方なのです。アメリカの軍事=宇宙ロビーは、宇宙の支配と利用の真の目的を、こうしてわれわれに誇示しているのです。

 この話はインターネットに載せられたもので、その情報源は物理学者プチ氏が言う宇宙人だから、引用しても誰からも文句はこないでしょう。これを単なるおとぎばなしとして読んでも結構おもしろいはずです。おもしろい本しか私は読みませんから。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする