松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

「町の小さな本屋さん」男鹿市

2014-12-13 10:50:32 | 日記・エッセイ・コラム

 BSイレブンの放送を見た。前に書いたように2か月前に取材に来た時の様子で、とても丁寧な作りにびっくりした。ゆうべは物まねはあったし、映画バットマンもあったし、すっかり忘れていて、直前で機械が教えてくれた。ミラクルひかるが決勝まで行ってどうなったか気になる。あの子は顔はそこそこかわいいのに、バカをやるところが好きだ。

 男鹿という町の説明も丁寧だった。なまはげに会いに行き体験する。我々から見れば、いつものパターンなんだが、たかのてるこ氏は何しろ国内のことをほとんど知らない。海外ばかり歩いて体当たりで取材記を書いている人だから、インドはいいよ、チベットはいいよ、と60か国の宣伝マンみたいな方だから。一番新鮮に映ったに違いない。なまはげに懲らしめられたり、夕日を見て入道崎のUFOラーメンを食ったり。

 そういう背景を見たあと、清水文具に入っていく。そうそう、最初に日本で一番過疎が進むのが秋田県だとランキングを見せたのだった。その標本みたいな男鹿市だから意味があるのだろう。こんなガランとした場所にあって、未だ必要としている人がいるんだという所を、配達について、みなと市民病院や消防署、市役所を回る。

 先代のお父さんが広げた店内の様子も紹介する。そこにはアイスクリームコーナーがあって、コーヒーショップまである。向いにあった映画館から出てきた子らが、アイスを頬張る姿が浮かんでくるようだ。2階は広いサロンになっていて、会合でも趣味の会でも自由に使えるようになっている。お父さんの、先を読む力というか、みんなが集える空間を作ろうとした努力のあとが良く見える。いろんな教職の資格も持っていて、無料で学習塾みたいな事をやっていた頃もある。

 こう書くと、今の息子・娘が何もしていないように映るが、そんなことはない。気骨だけは親に負けていない。町の奥に高校があるが、海洋高校で、もう一つあった普通高校が統合することになった。その事務室にいたのがワシだったわけだが、350万クラスの校旗を契約することになった。金糸銀糸をふんだんに使った校旗は、横綱の化粧まわしと同様学校の象徴のようなもので、素手で扱うとたちまち手の油で輝きが失われる。その入札に秋田市内の業者を複数向こうに回して、清水さんがあっと驚く金額を提示してきた。おそらく儲けはなかっただろう。赤字かも知れなかった。そのくらい差が付いた。自分の町の学校だから是非とも取りたかった、と後で聞いた。つまり清水さんが、清水の舞台から飛び降りたわけだ。

 男鹿温泉峡の一角が、にぎわっている。なまはげ太鼓と三味線を聞かせる店があるからだ。なまはげの面と対照的な美人が二人、いたでしょう。地元の高校時代から、なまはげ太鼓部で活躍した彼女は、卒業後も学校で働きながら太鼓を続け、国内はおろか台湾、韓国まで呼ばれて公演に歩いていた。飲みながら、たかのてるこ氏と談笑する彼女は、とても若くて美人だが、バチを握った時の顔は鬼気迫るものがある。着衣の下で邪魔なモノが暴れていても意に介さないし、腕の筋肉も当時からすごかった。29才の今は、前にも増して一回り体が大きくなったみたいだ。元気な明日香さんの様子も見られたし、良かったにゃあ。そして自分の頭を後ろから始めてテレビで見た。白髪の頭も悪くはない。今までシャッポで隠していたが、これからはカメラが来たら帽子は取ろう。

コメント
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