松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

「野天湯へGO!」べにこさんの世界

2014-12-29 08:54:19 | 日記・エッセイ・コラム

 暮れだからって、年末何とか特集とかとにかく振り返る番組が多い。もう過去のことはいいじゃないか。前に進もうや。必ず出てくるフレーズになった流行語大賞の言葉にも飽きたし、坂上忍の顔も見飽きた。早く来年になって欲しい。

 温泉番組で、男が入浴するシーンがあるのは珍しい。土曜朝の勝俣が「ひとっ風呂」浴びるために、赤ふんどしで出場する番組くらいじゃなかろうか。ほぼ女性が、しとやかに入浴するシーンが多い。これは男女差別と言うのだろうか。おそらく視聴率に直接響くのだろうと考えるが、他にもキャビンアテンダントの例がある。CAが男性じゃダメなのだろうか。体重の軽い男なら、別に構わないんじゃないのか。これも実績に響くのだろうか。

 お約束のテロップが流れて、タオル巻いて入る場面は良く目にする。これには目をつむろう。だけど最近になって、本格的な番組を発見した。山田べにこさんが出演する「野天湯へGO!」だ。何を3年も前のことを言っていると思っている人は都会の人だ。わしらは今、見ている。半分儲かった気分でもある。これが見られないなんて、かわいそう。これが特別な理由は、ただの露天風呂じゃなくて、登山を必要とする山へ本格的装備で登り、レポートまで一人でこなす、べにこさんの男らしい姿だ。ほぼすっぴんでもイケる、整ったフェイスと同行するカメラマンに振り向き、振り向き、説明する姿が美しい。いつも同じパンツに見える、細めだがスラリ伸びた足。リュックを背負った後姿がたくましい。しょっちゅう振り返るのは、もしかするとカメラマンより体力があり、ちゃんと付いて来ているか確認しているのかも知れない。野天湯7つ道具というのがある。キャンプ用テント、雨ガッパ、クマよけの鈴、クマ撃退スプレー、腕に巻くGPS、ヘッドライト、桶、PH計と温度計。その他タオル、コンロなど合計10kg。きのうは八幡平、湯ノ沢硫黄取りの湯。秋の紅葉の始まった頃の季節で、もう楽しくて仕方がないという気分が伝わってくる。前回は乳頭付近だったと思うが、ここも彼女の「お気に入り」の場所らしい。

 くいが立っているだけのぐちゃぐちゃの山道を、それでも元気よく登り、1時間30分かかって、沢の音が聞こえると目的地に到着。そこは沢自体が温泉で、36度の湯が流れる川だった。まず、することがある。やおらPH計を取り出し、湯に突っこむ。PH(ペーハー)2.12。強酸性の湯だ。かなり強烈なはずだが、「すごい、湯量豊富だし、泉質も極上ですし、ロケーションも最高ですし」と大喜び。早速入らせていただきます、と着替え始める。屋外の、小屋も何にもない所での着替えは、慣れたもの。スポッとタオル地のものを被り、頭だけ出して着替える。ここはまだ足を伸ばして腰まで入れるが、ただのドロの場合もある。そういう所にずぶずぶ入っていく。ほんとに野趣あふれる温泉が好きなのが良く分かる。一人ぼっちだが常にカメラを向いて、話しかけてくるので、気分的には彼女とカメラマンのオレだけの世界、ていう感じ。変なお色気路線でない分、非常に好感が持てる。自分で運転し、藪を漕いで目指す温泉に入る。これは、休日に趣味に没頭する、べにこさんの普段の姿そのままだ。元々シロウトだったし、今は他人の奥様に収まっているようだが、残りのシリーズを彼女と一緒に楽しめるのは、私にとっては年末年始のプレゼントに等しい。

 

ps.これ全国放送かも。BS日テレ、日曜夕方。次回1/4(日)は新潟・妙高らしいス。

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