棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

28-棚からぼた餅--大福帳

2008-02-08 10:27:11 | Weblog
ガバッと起きた福の神。

大福帳  と大きく書きました。

「えーーと。祠ができたのは正月すぎの三九郎のときだった。
何かいろいろ供えられたなー。
お神酒・団子・野菜・たずくり、そうそう、柿に栗に昆布もあった。
縁起のいいものらしいが、迷信だね。
いっぺんにいろいろあったから、腹をこわしてしまった。

三九郎は久しぶりだった。
木米爺様が子供たちと来て、正月飾りやわらで、でっかい塔を作ったっけ。
中には小屋があって、子供たちが餅なんか食べながら遊んでいた。
オイラにも餅や繭玉団子があがり、夜遅くまで、子供たちの笑い声が聞けていいきもちだった。
なんたって火をつける夜は村の衆、皆集まってきたもんなー。
三九郎の火で繭玉を焼くと、虫歯にならないとか、風邪をひかないとか言っていたが、ほんとうかなー、まー人間は面白いことを言うものだ」

「木米爺様は、三九郎の火にあたると若返るとか、火が高く上るほど豊作になるといっていた。
信心深い爺様の言うことだから本当かもしれないが、福の神さんを喜ばせると、いい嫁っ子・甲斐性のある婿さんが来る、といわれてもなー」

もっと、なんぎなことがあった。
五穀豊穣・家内安全・商売繁盛・願望成就などなど言われても,おいらにゃなんのことだかわからないから、後回しだ。
それにしても、三九郎の歌は、面白かった。
女子衆なんか、顔を真っ赤にしていたっけ。
えーーと。歌いだしは・・・。
と、カラオケならぬ歌のレッスンを始めました。


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