足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ウォール街の動きは無視できない・・・それでも戦略は?

2005-10-06 18:43:01 | 株式
「NY株にはディカップリング(離れ)した」という見方も一時は出ていたが、この日はやはりウォール街の動向が世界の株価に影響を与えるということを実証した。
東京市場が過熱ゾーンに入っていたが、この日の大幅安はテクニカルな面だけでは説明するのは無理だ。これからの相場の方向性をみるにはやはり、NY株の動向の分析が必要である。来週からウォール街で第3四半期の決算の発表が始まるが、それがNY株にとっての、目先の最大の関心事である。
さてこのような地合いのなかでどのような戦略をとるか。テーマで人気化した大型株はしばらく手を離し(カラ売りのできる向きは別)、どこで調整を終わるかを追いかける。

むしろわれわれの関心は個別物色にある。
トクヤマ(4043)に注目。昨日、時価発行の発行価格が決まった(1078円)。それがきっかけで株価は上昇した。しかし本日は大幅高の反動で下げた。来週、新株が株主の手元に届くがそこで株価がどのような動きをするか?
この株は大きな飛躍期にきたとみる。同社の営業利益の50%を占める多結晶シリコン(日本のトップメーカー)が,太陽エネルギー発電向けに需要が大きく伸びている。原油価格の高騰でこのところ国際的に見直されてきており、需給関係は金属シリコンと同じようにスポット価格と大口価格の間に2倍に開きが出ている。この分野では技術面でも日独が米国をおさえてトップを行く。
太陽エネルギーは無尽蔵だ。このところ発電コストは年6~7%下がっており、10年以内には化石燃料による発電コストと並ぶ。現在の需要はこれまでの年20~25%から年40%に増加。
トクヤマの株価は2年前の金属チタン株のような水準であるとみる。
相場の方向性に関係なく中、長期的に注目したい。