中部電力が浜岡原発の稼働停止を決定しました。このことは、当地、九州においても無関係な話ではありません。真夏の電力需要の増加に備えて、九州電力は中部電力から電力の融通を受けることになっていたのですが、それが白紙となってしまったのです。九州には玄海(佐賀県)、川内(鹿児島県)の2基の原発が設置されているのですが、福島の悲惨な事故以降、住民の不安が強まり、九州電力も定期検査中のものを再稼働させることを躊躇しているという背景があります。九州の電力の原発依存度は4割に達しているため、本来稼働させるべきものを稼働させなければ必然的に需給が逼迫することになるわけです。その解消策が中部電力からの電力融通だったわけですが、それが不可能となったことで、九州においても節電対策がにわかに議論されるようになってきました。今年は、実感としては、昨年以上に暑い夏となるかもしれません。
ところで、今回の総理の中部電力に対する「要請」について、経団連の米倉会長が、「現内閣は、いつも決定事項だけがいきなり出てくる。決定までのプロセスはブラック・ボックスの中に入っており、外部からは何ら伺い知ることができない」といった趣旨のことを会見で述べられていました。昨今の官邸の動きを見ていると、むべなるかなという気がします(労組のブログで経団連会長の発言に同意するのは不適切かもしれませんが。)。
われわれの生活に置き換えてみれば、給与等の労働条件については、決してブラック・ボックスの中で決定されることなく、決定理由をオープンにし、かつ、労組に対して十分な説明を行うことを、総務省、人事院等の関係当局には遵守していただきたいところです。
労働条件の決定に関しても、透明性と納得性は必要不可欠な要件だと思います。
【ふく福】