江ノ島から渋峠を越えて直江津へ!其の壱

其の壱、ほんとに無意味に感じそうになった関東平野

部屋を出る前の1~2時間は横になりながら普段はあまり聴かないような古い音楽を静かな音で聴いたり、ちょうど去年の今頃に行なわれたヒョードルvsミルコ(この試合を僕は息をのんで会場で観た)のDVDを唐突に引っ張り出して観はじめたりと挙動不審な時間を過ごす。多分結構緊張していたんだと思う。

部屋を出る直前にふと思い立って、ペダルをLEMONDについているSPD-SLと交換した。走ることに徹するわけだからこっちのほうがいいかなと思ったのだ。それから空気を入れて先日購入したプレッシャーゲージを使って7.4気圧にセット。もひとつチェーンにオイルをさすつもりだったのだけれども、こちらは忘れてしまい8月31日に日付が変わる5分前に部屋を出た。

部屋を出てまず向かったのは江ノ島。ちょっとだけ遠回りだけど日本海に向かうならやはりここからが良いだろうと思った!



メーターをリセットして、8月31日の0時7分に江ノ島を走り出した。ここからまず長大なる関東平野を前橋までただただ北上する。

腰越~大船~鎌倉街道~横浜と走り、



横浜からは国道15号~環八と走って田園調布のあたりに着いたのが2時15分(47.23km、AVS23.5kmAVSはオート設定のもの)。途中サドルの角度に違和感を感じて何度かとまって調整をしたけれど、まぁだいたい休憩や信号待ちを含めて平均20kmで走れればと思っているのでまずまずのペースだろう。とりあえず関東平野では無駄な力をなるべく使わずに、渋峠に備えるつもりだ。

さて田園調布までは何度も走って馴染みのある道だったけれども、ここから先はまったく土地勘のない道を走ることになるのだが・・・これが大変なストレスだった。ただでさえ環八なんて車がびゅんびゅん飛ばしていて走りにくいのに、陸橋があったり、すごい速さで車がやってくる合流地点があったりとなんだか生きた心地がしない。僕は道を知らないからついつい本線を車と走ってしまうのでホントに恐ろしかった。もっとも、この恐ろしさが、恐ろしいことにこの先も延々と続くことになってしまうのだが・・・。

途中工事中の道路に迷い込み、何度も地図を出し、深夜の街を徘徊する数少ない人に訊ねながらようやく中山道(国道17号)との交差点にたどり着いたときにはすでにかなりグッタリしていたのだった。



ここからしばらくは、何も考えずに中山道を黙々と北上すれば良いので気が楽だ、と思ったのも束の間。確かに道に迷う恐怖は少なくなったものの、深夜の道路を飛ばしまくるトラックとの闘いがここからはじまるのだ。

自転車雑誌を読んだりしていると、たまに初心者の方の「車道を走るのが恐いんです」みたいな意見があったりするけれど、そういう意見にたいして僕はこれまで「慣れちゃえば全然平気ですよ。車も結構気をつかってくれるし」と安易に思ったりしていた。しかし関東平野を北上しながら、その考えがまったく世間知らずなものだったのだということがよぉ~くわかった。車道を走るのを恐れる自転車乗りの方たちに、「すみませんでした、私は安易に考えすぎていました」と謝りたくなったくらいだ。ほんとにこの点についてはすみませんでしたとこの場を借りて言いたい。湘南を走る134号はいろいろな点で恵まれすぎた道路なのだと思います。

まぁ今回はマップファンで検索した最短距離の道路中心で僕が走ってしまったことが良くなかったのだろう。本当はそういった幹線道路を避けるべきだったのだろうけど、地図読みの労力を極力少なくするために結局車がバンバン飛ばす主要道ばかり走ってしまった。これはほんとまずかったですね。ちょっとGPS欲しくなりました。

ただそうは言っても、やはり車のマナーには相当問題があるように感じたし、白線の内側が極端に狭い上に、歩道だってとてもではないが自転車で走ることを想定しているとは思えないような道路をそのままにしておく行政にも文句を言いたい。自転車のマナーの悪化が目立つとか言うけれど、あんたらだって相当だぜ、と走りながら思ってしまったものな。

と慣れない道、慣れないナイトラン、そして自分のネガティブな考えに疲れ果てて、夜明け間近に上尾の運動公園のようなところでちょっぴり仮眠。


4:54 ここまで98.37km、AVS23.2km

ベンチで15分ほど横になったらだいぶ眠気が消えた!しかしそのかわりに体中、蚊に刺された。痒いっス。



ここからもこんな感じの怖い道路を、トラックを気にしてたびたび歩道に避難したりしながら北上。



自然のないところで見る、朝の光がなんとなく切ない。



そして熊谷バイパスを経て、上武道路へ。



自転車にあたる朝の光が眩しい!天気にはホントに恵まれたなぁ。



なんかここらあたりの道路って、高速道路みたいに車が飛ばしまくるんですけど、自転車は走って良い道路だったんでしょうか?もしいけなかったら、スミマセン。でももし自転車通行不可の道路であったのなら、もっとわかりやすくしとけ!って感じですが。だって自転車は道路交通法なんてよくわからない子供だって、それからえっと一応大人だけど僕のような人間だって乗るんだからさ。



利根川をわたります。おぉ~坂東太郎だぁ!(利根川の別名ですね)と少しだけ感動したりした。



そして伊勢崎市のファミリーマートで朝バナナ。出発前に意気込んで食べ過ぎたお腹もここらでだいぶこなれてきました。



で、前橋あたりでようやく高速道路のような道から離れて普通の道を走るようになる。いままであまりに無機的な道を走ってきたので、走りやすいとは言えないけれども道路脇にお店があったりするこういう道が妙に嬉しく感じた。

そして再度利根川を渡る坂東橋の少し手前のコンビニで休憩。ここから渋川までは5kmほど。文句ばかりの憂鬱な関東平野もあと少しだ。

8:58 セブンイレブン坂東橋店着。ここまで178.37km、AVS23.7km

関東平野、でか過ぎ!


其の弐、険しくも美しい天上の渋峠越え
其の参、そして直江津まで
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江ノ島から渋峠を越えて直江津へ!其の弐

其の弐、険しくも美しい天上の渋峠越え

渋川からはようやく関東平野とおさらばして、国道353号を吾妻川に沿って少しずつ遡っていく。ここからはやっとツーリング気分を味わえそうだ。無理せず走ったせいで足にもまだ余裕がある、というか100kmを越えてからかえって楽に走れるようになった気がするんですが。





ようやく、あらわれたこういう風景に心が和みます。癒されます。



またまた襲ってきた暑さと眠気のために、こちらの駅舎でひと休みです。

この道はアップダウンを繰り返しながら高度をあげていく、嫌らしいといえば嫌らしい道なのだけれども、交通量の多い関東平野の幹線道路よりこういう道のほうが疲れなくていいなぁ。



このあと睡魔と暑さのせいで日影を見つけては何度か横になって短い休憩をしたけれど、のんびりペースで吾妻峡を越えて、いい感じで草津への上り口である大津の交差点に到着。あぁ、ホントにこんなとこまで自走でやってきたよという感慨が少しあった。
11:55 ここまで231.06km、AVS23.1km。



さて、ここの交差点にあるコンビニで昼食がわりの補給をして、いよいよ標高2172mの渋峠への30kmを超えるヒルクライムのはじまりだ。230kmを走ってからの峠越え(それも第一級の!)なんてはじめてなので、ちょっと緊張だけれども、俄然やる気もでますです!

がしかし、やはりきつい・・・。大津の標高が多分600mくらい。で草津が1200mくらい。その標高差を10km弱で上るわけだからきついのは当たり前なんですけど、いやぁ結構な激坂もありましたよ、ここは。

とは言え、僕は上りが嫌いではないので関東平野よりは全然精神的に楽でした(しつこい)。やはり自転車は車や信号が少ない自然のなかを走るのが楽しいのです。



で、草津の道の駅でアイス休憩。ここの店員さんに「渋峠までここからは少し楽になりますか?」と安易に訊ねたら、「いやいや、同じようにきついですよ」とあっさり言われてしまった。
13:06 草津の道の駅まで240.10km、AVS22.2km

草津の道の駅ではアイスのみの補給で出発(あとでこれが響くことになる)。ここから草津の町へ少し下って今度は峠まで延々と上るのだ。



樹林帯を上り、





森林限界に近づき、



そして森林限界を越え、



天上の領域?へ。
いやぁ、どんどん景色が良くなりますが、そのかわりどんどんキツクなります(笑)。



でも、ツールの山岳ステージを彷彿とさせる上りがまだまだ続きます。



でも高みに憧れて上り続けます。そう、僕は峠越えが好きなのだ!





だんだんと心から余計な感情が静かにこぼれ落ちていく。ただただ目の前にある坂を上ること、ただただ目の前にある道をすすむことだけに精一杯になっていく。殺生河原というロープウェー乗り場でしばらく横になったけれど、(当たり前だけれども)僕は上ることをやめない。



そしてとりあえず草津白根山のすぐそばまでやってきた。余裕があったらビーチサンダルでこの山に上ろうと思っていたのだけれども、体力的にも時間的にも残念ながらそんな余裕はなさそうだ。まぁ今回は仕方ないな。



でもこの湿原はできたら歩きたかったなぁ。まっ、またいつか来ればいいか。

さて、ここからは万座からの道まで少し下り、そこからまた峠へ向かって上り返す。

しかしその道路の合流地点あたりからだんだんと体に力が入らなくなる。草津の道の駅でアイスしか食べなかったのが体にこたえてきたようだ。あれから2時間以上たっている。そのあいだにとりあえず手持ちのカロリーメイトと残っていた薄皮あんぱん1個、それから飴玉や梅干でしのいで来たけれど、それだけではどうやら足りなかったようだ。



まだ続く上りを苦痛に喘ぎながら自転車を押し上げ(実際は押してないけどそんな感じ)、そして峠の少し手前で完全に自分の体から力が失われたことに気づいた。そのとき僕は、「あぁ、いま力が抜けていったな」という感覚が不思議なくらいよくわかった。

ただ幸いなことにそこから峠までは1kmくらいの距離だった。地図とメーターでそのことをしっかりと把握していたので、そこからは水面に浮かぶ木の上を歩くかのような必要最小限の力を伝えるペダリングでなんとか峠まで走りきった。



で15:45、江ノ島から260kmを走って2172mの渋峠にたった!やった!!

これはやはりちょっとした感動だった。自転車で長い距離を走ることに何の意味があるのだろうと出発前に結構本気で考えたりしたけれど、渋峠に着いたときは理屈抜きの体から湧き上がるヨロコビがあった。ちょっと恥ずかしいけど。無意味に感じられた関東平野を走った苦労もここに来てようやく報われたかも。

渋峠まで260.17km、AVS20.3km。 ちょっと時間が押し気味なのが気になるところであるのだが・・・。

其の壱、ほんとうに無意味に感じそうになった関東平野
其の参、そして直江津まで
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江ノ島から渋峠を越えて直江津へ!其の参

其の参、そして直江津まで

渋峠からの景色は素晴らしかった。





夕方ちかくの2172mの涼しい風とともに、こういった景色が感じさせてくる滋養のようなものがしっかりと体のなかに吸い込まれていった。

さて、ここからは長野県側へのスーパーダウンヒルである。



ジャージの上に薄っぺらいウィンドブレーカーを羽織って、今度は下界に向かって下っていく。




ただそうは言っても、そんなにめちゃくちゃスピードは出さない。いくら自分ではしっかりしていると思っていても、ここまでわずかな睡眠でずっと走り続けてきているのだ。ちょっとしたカーブを曲がり損ねたり、ちょっとした路面のギャップにタイヤをとられたりということもありうる。こういうロングライドに限らず、自転車で大事なのは1に安全、2に完走である。今の僕には命知らずな走りなんてまったく必要ない。僕はまだ死にたくないし、今の僕にはなんとか生き延びることが大事なのだ、そしてそのためにこんなロングライドをしているのだ、と安全確保のために少し過剰な気持ちを抱きながら注意深く、そして楽しみながら下っていった。

しかしこの下りは長かったっス・・・。多分標高差で1600mくらい下ったんじゃないかな。こんな長い下りははじめてだったかも。むちゃくちゃ体が冷えて(もうブルブル、ガチガチ)、ハンドルのポジションを変えようとしたらブレーキを握った手が硬直してすぐには動かなかった。



で、下界に下りてきて最初のコンビニでカップラーメンを食べながら少し長めの休憩。ここで時間的に標高1129mの関田峠を越えて直江津へ向かうのは諦める。とても雰囲気の良さそうな峠らしいから少し残念だけれども、夜走っても意味がないし、それに体力的にももうどこまで持つかわからないですしね。

コンビニでの休憩のあと夕暮れが近づくなか、中野市から飯山市に向かって走り出した。



なんかいかにも日暮れの風景って感じだなぁ。



とてもきれいな風景なんだけど、なんだかどこか寂しいのだ。

コンビニでのカップラーメンだけでは体に力が戻らずに、途中の薬局でウェイダーゼリー2個を補給し(やはりこういうもののほうが吸収が良さそうだ)、



ようやく長野から新潟へ抜ける飯山街道への分岐に到着。ここに来てようやく上越の文字があらわれて、なんだかとてもホッとした。
18:03 ここまで306.08km、AVS21.2km



そして心のなかで終わりの気配が漂いはじめるのを感じながら最後の小さな峠越えへ。



で、峠の手前で日が暮れました。

トンネルの峠に到着したのが18:35。
ここまで312.15km、AVS21km。

もう完全にあたりは真っ暗ですが、ここまで来ればあとは生きて直江津にたどり着くのみ。とにかく心のなかで1に安全、2に完走と呪文のように唱えながら、街灯の一切ない真っ暗闇の峠道を慎重に下っていった。

ここから直江津港までは暗い山道と、交通量の多い上新バイパスとの神経戦だった。そんなにスピードが出せないこともあって、道幅が狭くときおり地元の車がすごい勢いで走り抜けていく山道を抜けるまでの時間はとてつもなく長く感じられ、そして、



ようやく山道を抜けてからは、わかりにくい道路と増えた交通量に悩まされた。何度か上新バイパス(18号)を離れることを試みたのだけれども、そのたびに不安になってまたバイパスに戻ってしまった。ようやく上新バイパスを離れることができたのは、だいぶ直江津に近づいたところだった。

そこから直江津の街を標識頼りに直江津の港まで走った。せっかく江ノ島から走り出したのだから、直江津駅ではなく日本海に面した直江津の港で終わりたいですものね。

そして、



ちょうど20時半に佐渡への船が出る人気のない直江津の港に到着した。それはなんだかとても静かなゴールだった。予想はしていたことだけれども、激しい感動などなかった。けれども素気ない無意味なよそよそしい感覚もなかった。江ノ島からここまで351km。よく走ってきたよ、という自分へのちょっとしたねぎらいと、こんなことを自分に(人間に)させることが可能な自転車への素直な敬意がここまで走ってきて一番に感じたことかもしれない。
江ノ島より351.00km、実走時間16時間37分27秒、平均時速21.1km

でもって、今回の走りは無意味だったのか?もし有意義か無意味かの二者択一で選べと言われたら、僕は多分無意味だというほうを選ぶと思う。圧倒的な時間と圧倒的な体力の消費。冷静に考えれば無意味と言わざる得ないだろうという気がどうしてもしてしまう。けれども、そういう無意味なほうへ振り子の針を振り切りたいというときもあるのだ。

港からは少し馴染みのある道を通って駅に向かった。途中にある学生の時に泊まった旅館は廃業し、直江津の駅は10数年前とは比較にならないくらいに立派になっていた。



そして駅近くの居酒屋でひとりで祝杯?というかねぎらいのビール。



ビールはうまかった!料理についてはあえてコメントも写真もなし。でも縁日の屋台で出すような焼きそばが出てきたのはびっくりした(って結局コメントしている)。

そしてこのあとは駅からちょっと離れたところにある上越の湯という天然温泉の健康ランドに泊まった。温泉に浸かったらビールの酔いもあって、そのまま仮眠スペースで朝まで夢など一切見ない深い眠りについた。正直、体には予想したほどの疲労はなく、ただ心地良い眠気があっただけだった。

そうそう、この上越の湯ではフロントの方にお願いしたら快く自転車を玄関のなかに置かせてもらうことができました。他の自転車は外の駐輪スペースに停めてあったので最初はそこに僕も自転車を停めていたのだけれども、入浴中にだんだんと不安になってきたんですよね。それで頼んでみたら、それはもう快く、自然に、何の押し付けがましさもなく、玄関のなかに置かせてもらうことができた。なんだかすごくありがたく感じた。おかげで安心して眠りにつくことができた。



結局、この日の総走行距離、360.14km。ブリヂストン号とともに頑張りました。ありがとうブリヂストン号。


其の壱、ほんとうに無意味に感じそうになった関東平野
其の弐、険しくも美しい天上の渋峠越え
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無意味なことをしたいとき

無意味なことをしたくなるときって多かれ少なかれ誰にでもあると思う。自分でも何でそんなことをしなきゃならないのかわからないような無意味なことをしてみたいときってあると思う。で、僕はいま少しそんな気持ちになったりしている。

明日明後日は休みなので、とりあえず明日まる一日を自分にプレゼントして、ここのエントリーもお休みにして、普段の無意味さなど足元にも及ばない圧倒的に無意味なことに時間を費やしてみようと思っております。
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湘南国際マラソン

来年の3月に江ノ島スタート&ゴールで湘南国際マラソンという大会が開催されるらしい。

ランニングなんてここ何年もしていないけれども、一生に一度くらいフルマラソンを走ってみたいという気持ちがないわけでもない。一度くらいはフルマラソンを、と思う多くの人が走るホノルル・マラソンに参加するのは時間もお金もかかって大変だけれども、地元湘南でこんなマラソン大会が開かれるのであればエントリーしても良いかもしれないと結構本気で考えている。一般の部の制限時間は5時間40分。これならなんとか走りきれるような気もするし。

エントリーの〆切りは10月31日までだけれども、あまりのんびりしていると募集定員が一杯になって申し込みができなくなりそうな気もする。3月のこの時期に富士山を見ながら湘南を走るというのはそれなりに魅力的だし、首都圏からの交通の便も悪くないので参加を考える人は少なくないと思うので。

少し真剣に考えてみよう。
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わずか数センチ、数ミリの大きなよろこび

サドルとハンドルを交換し、ステムを少しあげたら、ブリヂストン号の乗り心地がまったく変わった。

ハンドルは左右にわずか1cmずつ幅が広がっただけなのに、いままでとは比べものにならないくらい上体が安定するようになった。ステムの上げ幅は多分1cmにも満たないにもかかわらず、だいぶ上体が楽になった。おかげでいままで感じていた窮屈さはほとんど感じなくなって、大きなポジションで自転車に乗れるようになった気がする。またこのブリヂストン号は、フレームがフルアルミ、ホイールもテンション高めで、乗り心地がちょっと硬かったのだけれども、楽なポジションがとれるようになったことで、その硬さもだいぶ軽減された感じがする。

少しおおげさだけれども、おかげで新しいフレームを手にしたような気がしてちょっと嬉しい気持ちになってしまった。ハンドルにせよ、ステムにせよ、それぞれ変わったのはほんの数センチ、数ミリなのに、そのわずかな違いがもたらしてくれたよろこびは想像以上に大きかった!

交換したサドルもリーガルに比べればかなり快適な乗り心地で、こちらも交換は正解だったようだ。どうやら僕のお尻には幅のあまり広くない、細身のタイプのサドルのほうが合うようだ。それにリーガルはちょっと硬すぎのような気もした。デザイン的には気に入っているだけにとても残念なんだけど。

さらに乗り心地の変化には交換したバーテープの影響も大きいように思った。いままで巻いていたのは特売か何かで買ったビニールテープのようないかにも安っぽい薄手のもので、ほとんどクッション効果はなかった。今回は普通のコルクのテープを巻いたのだけれどもやはりこちらのほうが全然いいですね。バーテープのクッション効果をこんなにありがたく感じたのはもしかしたら初めてかもしれないと思ったのと同時に、いままでは必要以上にブリヂストン号の硬さを感じてしまっていたのではないかと思った。

なにはともあれ、この夏に関していえばlemondを差し置いてすっかりメインバイクと化しているブリヂストン号に乗るのが、これからさらに楽しくなりそうだ!

もっともブリヂストン号がメインバイクと化しているのは、気安いというのが一番の理由だったりもするんですけどね。
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図書館で借りた本

図書館に予約を入れていた本が一気に5冊も届いてしまったというエントリーを以前したけれども、そのうちの4冊を読み終えた。すぐに読み終えられそうだと踏んでいた本に思いのほか時間がかかり、それなりに厚みがあって読むのに時間がかかりそうだと思っていた本はあっさりと、というか一気に読み終えてしまった。

結局のところ、面白い本は難しい題材を扱っていても量があっても早く読み進むことができるし、つまらない本は題材的に興味深くても厚みが薄くてもなかなか読み進むことができないということなのだろう。そんな当たり前のことをあらためて感じた。

残念なことに読み進むのが大変に感じた1冊は、プロの作家ではない普通の人が書いた自転車旅行記だった。こういういわゆる素人の人が書いた自転車旅行記って僕は結構好きなのだけれども、この本は(あくまで僕にとっては)ちょっとひどかった。文章もいまいちだったし、面白がったり感動したりする感性がことごとく僕にとっては共感できない種類のものだった。余程途中で読むのをやめようとも思ったのだけれども、せっかく借りたのだからと最後まで一応きちんと読んだ。読み終えたあとは、ちょっとフラストレーションがたまっていた。書いた方にはひじょうに申しわけないけれども。

それに比べて他の3冊はとても面白かった。読みはじめて数ページで静かな興奮が胸に生まれ、この先話の展開がどうなっていくのか楽しみでページをめくる手が止まらなくなってしまうといった種類の本だった。そのうちの1冊はいままで僕が触れたことのないようなスタイルを持った文章で、四方八方から無秩序に伸びた手がごわごわと硬くなった僕の脳ミソの皮を好き勝手に引っ張っているんじゃないかというような感じがした。それはとても新鮮で楽しい経験だった。

残りの1冊についてはまだ数ページ読んだだけだけれども、残念ながら「静かな興奮が胸に生まれ」るまではいかなかった。でも決してつまらないわけでもなかった。立て続けに何冊かの本を読んで(4冊以外にも読んだので)ちょっと本疲れしていたりもするのだけど、こちらも楽しく読むことができたらいいなと思っている。
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ブリヂストン号をより楽に乗るために

今朝は二度寝のあと9時過ぎに起きた。
当然外はもう明るかったし、雨もやんでいた。
頭もとりあえずすっきりしていた。良かった。

今日は休みだったのだけれども、ツーリングには出かけずに、
境川サイクリングロード経由で三ツ境のサガミサイクルへ向かった。



サガミサイクルではシフトアウターとブレーキアウター、
それからキャップとTOPEAKのサドルバッグ用アタッチメントを購入。

アウターはブリヂストン号のステムを少し上げるために買った。
ツーリングのときにもう少し余裕のあるポジションで走れるようにと思ったのだけど、
ギリギリにカットしてしまっていたためにまったく余裕がなかったのだ。
インナーに関しては買い置きがあったんだけど、さすがにアウターまでは部屋になかった。



往復ともにLSDペースで走り、帰りは藤沢本町のはじめというラーメン屋に寄って、
つけ麺大盛りを食べた。



アパートに戻ったのは14時過ぎ。ひと休みしようかと思ったけれど、
そのまま部屋でワイヤーの交換作業を行なうことにした。

そのついでにハンドルも先日オークションで購入した3Tのモルフェに交換。
実はいままでも同じハンドルを使っていたのだけれども、
外外400mmが最近少し窮屈に感じていた。そんなときにヤフオクで
外外420mmの同じハンドルが出品されていたのでそれを落札したのだ。
1650円という落札額はかなりお買い得だったのではないかと思う。

そんなハンドルとワイヤー類の交換作業を終えたのが17時頃。結構時間がかかった。
ワイヤーを交換したら変速機やブレーキの調整もしなくてはならないし、
ハンドルを交換すれば当然バーテープだって巻きなおさなきゃならないわけだから
まぁ仕方ないかな。


ステムを少しあげて、ハンドルを交換したブリヂストン号。緑色のボトルゲージもあとからシルバーのものに交換した

ホントはステムも突き出しのもう少し短いものに変えたかったのだけれども、
これはまた別の機会に。現状で出しうるポジションでしばらく様子を見てみようと思う。

そうそうハンドル周りの作業のついでに、サドルも交換しちゃいました。
リーガルのクラッシクな雰囲気が好きだったのだけれども、
あまり僕のお尻には合わなかったんですよね。
で、以前乗っていたキャノンデールに付いていたサンマルコの

        

このサドル(モデル名不詳、僕が知らないだけだけど)に交換してみた。
このサドルもそんなに座り心地が良かったわけではないけれど、
とりあえずはしばらくこれで様子を見てみるつもり。

ポジションの大切さは当然なんですけど、
ハンドルやサドルなどの体に触れるパーツの重要さを感じる今日この頃であります。
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ちょっと横になったら朝だった

ビールと日本酒を飲んで帰ってきてちょっと横になったつもりが、
気づいたら翌日の4時過ぎだった。
疲れ気味の体を慮って、そんなにたくさん飲んだわけじゃないんだけどな。
まぁ気持ち良く眠れるくらいに、程よく飲んだということなのだろう、きっと。
穏やかに楽しく飲んだということなのだろう、きっと。
なにはともあれ、眠れないよりかは全然良い。

なんだかまとまらない無数のことが頭のなかを飛び交って、
うまくことばが出てこないポツポツと小さな雨が残るまだ暗い朝。

もう一眠りすればそんな頭ももう少しすっきりしているだろうし、
外も明るくなっていることだろう。ついでに雨も完全にあがっていれば尚良い。

というわけで、もう一度ベッドの人になろう・・・
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疲れが抜けないオヤジ

なんだか、ぐったりと疲れが抜けないここ数日。

僕の部屋にはクーラーがないのだから
夏のあいだはあまり体に負担をかけないようにしなくてはならないはずなのに、
一週間のあいだに僕は美ヶ原に行き、ヤビツを2回走ったりしている。
そりゃ、疲れがたまるわけだよ、と思った。

こんなときこそ、のんびりと地元をポタするといいんだろうなぁ。
134号線を時速15kmくらいでゆっくりと流して、
鎌倉の甘味処かなんかでひとやすみ。
それから稲村ガ崎公園の木陰に寝そべって本を読み、少し昼寝かなんかもしちゃう。
最後はビールを買って湘南海岸公園のボードウォークに行って、
水着のお姉ちゃんを眺めながら喉を潤す。
走行距離25kmの半日ポタ。悪くなさそうだ。

最後がちょっとオヤジ臭いけれど、
僕がオヤジの領域に足を踏み入れているのは間違いのないことだし、
それにオヤジの領域に足を踏み入れる以前から
僕はそういう発想をしがちな人間なのでそれはまぁご勘弁を。

もっとも疲れが抜けないオヤジにとっては
こんな感じのポタでもグッタリと疲れてしまいそうな気がして心配なのだけど。
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