湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

不発、暴発

2007年05月29日 | 日常生活
 不定期に突如としてやってくる衝動。久々に無性に二郎のラーメンを食べたくなって、lemondにまたがって二郎を目指す。追い風に助けられて35~40kmくらいの巡航で気持ち良く、そしてやや攻め気味に鎌倉街道を走っていたら、上大岡あたりで友人からメールが入る。で、そのメールを見て驚く。まったくの偶然だったのだけれどもすぐ近くにいるではないか。というわけで、とりあえず今来た道を少し引き返して、その友人と落ち合うことにする。

 自転車から降りて、あれこれと話をして「じゃそろそろ」と別れるときにはすでに二郎の閉店時間を過ぎていた。「おいおい、いったい何しに来たんだよ」ってな感じだった。だけれども、その時点ではすっかり二郎のラーメンを食べたい衝動はおさまっていたし、実は昼食もラーメンだったりしたのでこれで良かったのかもしれない。さすがに昼食夕食ともにラーメンの食事は体に良くなさそうだから。それが二郎のラーメンとなれば尚更だろう。

 帰りは向かい風のなか少し頑張って35kmくらいの巡航で帰宅。途中、大船の松屋で食べたいまひとつよくわからない系の丼物が結局この日の夕飯になった。部屋に戻ってからは、凶暴な睡魔に襲われてそのままベッドに倒れ込み意識消失・・・というわけではなく眠りのなかへ。とにかく、それは体中にたまっていたありとあらゆる疲労が耐え切れなくなって暴発したかのような激しい睡魔だった。

 この夜の走行距離33.39km。今月は100km以上走った日は1日しかないというのに、こんな感じの小さな走りの蓄積で気づけば月間走行距離は1000kmをオーバーしていたりするのだった。

すばらしい朝です

2007年05月28日 | 日常生活
 2日で4時間半くらいとそんなに長い時間ではないけれども、気持ち良く走ってすっきりと迎えた朝。護摩屋敷の水場で汲んできた湧水で淹れたコーヒーと杏のジャムを塗った自家製パンがうまくて思わず頬が緩みます。こんなすばらしい朝を迎えさせてくれるわけだから、なんだかんだ言ってもやっぱり自転車はサイコーだなって思います(^^

 昨日のヤビツでは走り終えたあとに頭のなかが空っぽになりました。本当は頭を空っぽにするために走ったわけではなかったのですが、走り終えてみれば空っぽでした。でも菜の花台のベンチに横たわりながら、透明感のある淡い空色の空を眺めていたら、これでいいんだよなぁってしみじみ思えました。そしてこういうのって、すごく気持ちいいよなぁって思いました。なかなか無心になったりすることってないですからね。無心になるといろいろなことが素直に受け入れられるような気がします。

 自転車って車道を走るわけだし、スピードもそこそこ出るから考えごとをするにはあまり向かないと思うのだけれども、こんな感じに頭のなかを空っぽにするには良いような気がします。体を動かしながらちょっと考えてみようと思って走り出して、帰ってきたら考えてみようと思っていたことがどうでもよくなっていたってことが今までも何度もありましたから。何の結論もでてないし、何の解決にもなっていないのだけれども、とりあえずどうでも良くなっている。これってどうなのよ?って気もするけれども、まぁとにかく頭のなかをすっきりさせる効果はあるようです。

 そうしてもともと空っぽの頭がさらに空っぽになっていく。そう考えるとなんだか怖ろしい気も。そんなバカバカしいことを考えるすばらしい朝。自転車ってやっぱりサイコーです。って、わけわかりませんが(^^

18秒負けた賭け

2007年05月27日 | 自転車生活
 金曜日、雨のために出かけられなかったヤビツに14時過ぎから出かけてきた。今日は予定では走れる日ではなかったのだけれども、なんとかなってしまったので。

 思うところがあって今日は真剣に追い込んでみたいと思っていた。ギャンブルではないけれども、ギャンブル的な勝負。なんてことはないのだけど、とにかく真剣に頑張ってみたかった。でもって、一応目標タイムも決めたりしていた。

 のだけれども、結局目標のタイムには18秒足りず。表ヤビツでのTTではいつも言いわけなしに一生懸命頑張っているつもりなのだけれども、今日はいつもよりさらに集中できていたと思う。だけれども、だからこそ本当にきつくて何度もくじけそうになった。そのたびに一瞬目を閉じて少しペースを落とし、まだまだここで果てたら駄目だと言い聞かせた。にもかかわらず、先ほど書いたように結局目標タイムはクリアできず。



 今日の39分18秒というタイムは僕にとってのベスト。これまでのベストは去年の秋の39分49秒だからもちろん嬉しいことは嬉しかったのだけれども、今日はなんとか38分台を出したいという気持ちのほうが強かったのですっきりと喜ぶことはできなかった。



 峠に着いてからは、自転車から降りることなくそのまま護摩屋敷の水場へ。せっかくヤビツに来たのだから美味しいコーヒーのために丹沢の湧水をボトルにつめていきたかったのだけれども、ヤビツで自転車から降りてしまったら護摩屋敷の水場まで下ってからあらためて峠まで上り返してくる気がしそうもなかったのだ。
 というわけで、峠の頂上での休憩はなしで、今日はかわりに護摩屋敷の水場で丹沢の湧水を飲みながらの休憩。もっとも、ここまで下ってくるあいだに息はほとんど落ち着いていたので休憩といっても水飲んで、ボトルに詰めたらすぐに上り返しちゃったんですけどね。



 で、あらためてお約束の写真。ところで今日はデジカメ忘れてしまったので、携帯のあまり鮮明でない写真です。ちなみに軽量化をはかるためにあえてデジカメを持って行かなかったわけではありません。本当に忘れちゃったのです。

 走り終えたときに峠で体を横たえて空を見ながらぐったりと解放感にひたれなかったかわりに、菜の花台のベンチで少しのあいだ音楽を聴きながら横になって空を眺めた。走る前はあれこれといろいろ考えていたのだけれども、走り終えてみれば心はほとんど空っぽになっていた。そして今日39分を切れなかったことはきっと正しいことだったのだと思った。今の体力、今の気持ちではおそらくここらが妥当なところなのだろうと思った。

 行きが追い風だったかわりに、帰りはずっと向かい風でちょっときつかった。今日は出走じたいが結構慌しくて、しっかりとした食事も補給もしていなかったので途中で軽いハンガーノックになり、柳島のセブンイレブンでカップラーメン・シーフード味を食べた。「カップラーメンかよ!」って気もしたんですけど、無性に食べたかったんですよね。

 部屋に戻ってきてからは友人を誘って一緒に飯を食った。なんかすっかり疲れてしまって食事の支度をする気がおきなかったから。友人はビールを飲んだけれども、今日は僕はやめておいた。ビールなんて飲んでしまったらすぐにでもコロリといってしまいそうだったから。アルコールを飲まなかったおかげでコロリといくことなくちゃんと部屋に戻って来はしたものの、今ものすごく眠いです。というわけで、このエントリーがすんだらそのまま果てようかと思います。

 で、明日は丹沢の湧水を沸かしたコーヒーだな。とりあえず明日の朝が楽しみ!っと、なんかすごくとりとめのないエントリーになりましたね(汗)

無邪気な朝練、のようなもの

2007年05月26日 | 自転車生活
 昨夜寝たのは結局2時過ぎだった。で、目が覚めたのが6時少し前。昨日の雨の1日とは打って変わって、カーテンの隙間からはすでに明るい陽射しが入りこんでいた。そんなわけで、そんなにすっきり目覚めたというわけではなかったのだけれども、少しでも走りに行くぞ!とベッドから飛び起きて着替えを済ませた。

 昨日1日まったく外出せずに部屋で過ごしていたということもあるのか、今朝はコースの良し悪しなんてまったく関係なく、ただただペダルをまわし、体を動かすだけで気持ち良いモード。だから走る場所なんてあまり関係なく、気持ちのおもむくままにペダルを踏んだ。

 走れる時間が短かったこともあって、体が温まってからはいつもより負荷をかけて走ってみた。ちょっとした上りはギアをかけてダンシング!ジルベルト・シモーニのようなきれいなフォームを心掛けながら、気分は山岳でアタックをかけるランスのごとく自転車を押し上げた。

 海岸線に戻ってきてからは江ノ島から鵠沼海岸まで最後の追い込み。ブラケットをしっかり握り、上体がぶれないように脇をしめ、背筋と腹筋をつかって上半身の力をきっちりとペダルに伝達させる。ペダルからの力を受けとめる。そんなふうに少しずつスピードをあげていって、もがいた。すると、最高速62.1km!おぉ、ありえん。峠の下りでも60km以上なんて滅多に出ることないのに。まぁそのかわり、死にそうになりましたけどね。下りじゃないから(あっ、でもちょっと下りだったのかも)。はぁー、はぁー。でもすごく気持ち良かった!

 結局約1時間で走った距離は32.29km。気持ち良かったです!!


雨の休日

2007年05月25日 | 日常生活
 久々の雨の休日。久々に自転車に乗れない雨の休日。

 前日の予報では雨が降るのは9時以降ということだったから、可能であれば早起きしてヤビツに行こう、そしてギャンブルではないギャンブル的な勝負をしてみようなんて思っていたのだけれども、真夜中まで遊んでしまったおかげで当然早起きなどできず。でも7時頃に1回目が覚めたときにすでに雨は降っていたような気がしたので、結局のところ今日は走りに行かなくて正解だったのかもしれない。

 そんなわけで今日は結局部屋でだらだら過ごした。本を読み、音楽を聴き、疲れたら眠る。明らかな寝不足だったから、気だるさを含んだその眠りはものすごく気持ち良かった。その気持ち良さに、今日も仕事のはずの昨夜遊びに来てくれた友人に若干の申しわけなさを感じたりもしたのだけれども、まぁたまにはこういう休日も悪くないと思った。

 今夜はこれからまた少し本を読むつもり。そして眠くなったらそのまま眠るつもり。うん、たまには雨の休日も悪くない。

賭け事、あるいは常軌を逸した真剣勝負

2007年05月24日 | 日常生活
 人に話すと意外に思われることが多いのだけれども、「これは絶対に中毒だ」と思わざる得ないくらいにパチスロを打っていたことがある。まったく煙草を吸わない僕が副流煙がもうもうとするパチンコ屋の店内で時間を過ごすのは明らかに理不尽な気がしたし、激しい騒音はまったくもって不快だったし(だからいつも耳栓をしてた)、パチスロに費やす時間があったらその時間をもっと別のことに使ったほうが断然有意義だと頭では理解していたのだけれどもなかなかやめることができなかった。その一番の理由は、結果的に勝っていたからなのだけれども、結局のところ冷静と狂気がせめぎ合うギャンブルの魅力にその頃僕が抗うことができなかったというのも本当のことだと思う。

 やめたい、やめたいといつも思っていながらなかなかやめられなかったパチスロだったのだけれども、不思議なことにある日を境にきっぱりと縁を切ることができた。きっかけは2日で15万くらい負けたことだった。あぁ、運が去ったんだなとすんなりと思えた。ギャンブルで勝ち続けた人間はいないらしいし、やめるのであればパチスロで勝った金だけを入金していた通帳の残高がぎりぎりまだ3桁残っている今が賢明なんだろうなと思った。その15万を取り戻そうとするより、これまでの勝ち分で満足して勝ち逃げしたほうがいいと思った。なにせギャンブルで勝ち続けた人間はいないのだから。そして僕自身、勝ちながらもずっとパチスロなんてやめたいと思いながら打っていたのだから。

 そんなパチスロを打っていた昔のことを思い出したのは、伊坂幸太郎の『砂漠』という小説を読んだからだった。伊坂幸太郎の小説を図書館の貸出期限内に読み返すということはほほとんどなかったのだけれども、この小説に限ってもう一度読み返そうと思ったのはおそらく、自分の無力さを誰よりも感じていながら愚鈍に格好悪く何事にも決して臆せず前進していく西嶋という主人公の魅力に惹かれたからのような気がする。そしてその彼の友人たちの魅力に惹かれたからのような気がする。

 その『砂漠』という小説のなかで、西嶋の友人がボウリングで引くに引けない賭けをすることになる。最初は安易に考えていた勝負だったのだけれども、相手の予想を上回る強さに冷静さを失い、掛け金をつりあげて勝負に拘泥していく。ちょっとしたお遊びだった勝負がいつしか常軌を逸した真剣勝負になっていく。冷静と狂気がせめぎあい、反発し、そして入り混じって溶け合う。結局その勝負はある出来事によってちゃらになるのだけれども、西嶋の友人が追い込まれむきになっていく様に久々に手に汗を握った。そして最後の賭けで、その勝負がちゃらになる瞬間にしびれた。なんだかもう忘れていた激しい興奮を久々に感じたような気がした。

 ギャンブルが描かれた文章といえば、沢木耕太郎の『深夜特急』でのマカオでの勝負も印象深い。ロンドンを目指す旅のまだはじめのはじめにもかかわらず、近くにいるからという理由だけでマカオのギャンブル場に足を踏み入れる。最初は単なる遊びのつもりだった勝負が、勝ったり負けたりを繰り返し、そしてだんだんと負けがこんでいくなかでいつしか真剣勝負になっていく。このときも最後は結局ほとんどちゃらになるのだけれども、「わたしはほとんど凶暴な気持ちになっていた」(本が手元にないから正確ではないのだけれども)ということばが読んでいたいたそのときすごく印象深く感じたのを覚えている。凶暴。そういうときって本当にあるから。

 本を読んだからといって、久々に僕がパチスロを打ちたいと思ったかというと、そんなことはまったくない。正常な金銭感覚に戻った今では数万つぎ込んで、それ以上の勝ちを狙うなんておそろしくてできないし、パチスロなんかに時間を費やすのであれば自転車なり本なりもっと別のことに時間を使いたいと今は心から思えるから。でもこういった冷静と狂気が溶け合うような瞬間を、ギャンブル以外で感じたいとは思った。ギャンブルではない、ギャンブル的な真剣勝負。肌がひりひりし、体が震え、口のなかがからからに乾き、やたら心臓が激しく音をたてるようなそういう瞬間を味わいたいとは思った。

 『砂漠』を再読しながらそんなことを感じていた夜、友人からメールが届いた。今から遊ばないかというメールだった。22時過ぎに車で江ノ島に来てくれた友人と、歩いたりお茶を飲んだりしながら時間を過ごして、気づいたら夜中の3時になっていた。まるで学生時代の頃のような時間のたちかただった。ちょっと気落ちしたようなエントリーのあとだったし、気持ちはもうすっきりしていたから普通のエントリーをしようと思っていたのだけれどもそんなわけで結局当日中にエントリーはできず。でも、この友人のおかげで僕はさらにすっきりし、嬉しい気分になれたのだった。ありがと。

タイヤの性能に劣る足

2007年05月23日 | 自転車生活
 昨日の夕方は久し振りにMTBで里山を走った。少しくらい泥んこになったっていいから、これからは冬以外でももう少しMTBに乗るのだ。

 と思っていたら、ホントに泥んこになってしまった。ぬかるんだ土と濡れた粘土質の岩のミックスの下り坂。最初はなんとかバランスをとりながら下っていたのだけれども、勾配がきつくなったところで「これ以上は無理だ」と潔くペダルから足を外して地面に足をついた。そしたらその瞬間に出足払いをくらったかのように自転車ごとつるりと宙に舞った(ように感じた)。で、左半身が泥まみれ。なんだよ、MTBにまたがっているときはなんとかバランスとってたのに、足をついた瞬間に転倒かよ。どうやら僕の足より、MTBのタイヤの性能のほうがウェットな路面では全然性能がいいようだった。

 僕が履いているSPDシューズはMTB用のものではなく、シティライド用のもの。山のなかを走る機会を増やすのであれば、MTB用のしっかりしたシューズを買ったほうがいいのかなぁと思った。実はこういう転倒ってはじめてではないので。

 でも転倒しても、少しくらい泥で汚れても、やはり山のなかを走るのって気持ちいいし、楽しいと思う。そんなわけでこれからは冬以外にももう少しMTBに乗るのだ(と自分に言い聞かす)。


違った気持ちで見る、いつもの風景

2007年05月22日 | 日常生活
 本日、丹沢耐久ツーリング以来久々にMTBで出動。最近は日が長いので、17時半頃から里山のなかに入っても、なんとか明るいうちに山を抜けられるのがありがたい。

 山を抜けたあとはなんとか夕陽に間に合うようにと必死にペダルを漕いだのだけど、19時少し前に稲村ガ崎公園に着いたときは残念ながら太陽はすっかり水平線に横たわる薄い雲に隠れてしまっていた。

 ところで僕はヘッドフォンで音楽を聴きながら自転車に乗るということはまずないのだけれども、今日は多分中学生のときにウォークマンを買ってもらったときに嬉しくて音楽を聴きながら自転車に乗ってみたとき以来、本当に久し振りにヘッドフォンを耳にあててペダルを漕いだ。今日はなんとなく音楽の助けを借りたい気分だったので。



 そうして迎えた日が落ちてからの湘南の風景が今日はやけに心に沁みた。



 思えば、去年の今頃は自転車に乗りながらもっといろいろな気持ちを感じていたような気がする。同じ風景を、もっと違った気持ちで眺めていたような気がする。そんなことを今日は思い出したりした。そしてそうした気持ちは決して悪いものではなかった。こういうのって大事なんだって思ったりした。



 何度も最初の数ページで挫折したグレート・ギャッツビーの最初にこういう文章がある。

 「誰かのことを批判したくなったときには、こう考えるようにするんだよ」と父は言った。「世間のすべての人が、お前のように恵まれた条件を与えられたわけではないのだと」

 はっきり言って僕は全然恵まれた条件を備えているわけではないけれども、誰かにたいしてひどい態度をとってしまったりしたときに僕はこの文章をよく思い出す。何度も最初の数ページで挫折しているにもかかわらず、自分が傲慢で思いやりにかけた振る舞いをしてしまったりしたあとにはこの文章を思い出したりする。



 日が落ちてからの海岸線を音楽を聴きながらゆっくりと流し、部屋の近くまで来たところで、いきなり名前を呼ばれた。音楽好きな元サイクリストで、本気かどうかわからないけれどもいま徐々にサイクリストへの復帰を目指している友人だった。そのまま流れでその友人の部屋に寄って、ビールを飲みながら一緒に夕飯を食べ、いい音楽をたくさん聴かせてもらって部屋に帰ってきた。終わってみれば、そんなにひどい1日ではなかったのかもしれないなんて少し思ったりした。

湘南の自転車生活に贅沢にケチをつけてみる

2007年05月21日 | 自転車生活
 昨日のエントリーで雰囲気の良いコースのレパートリーがもっと欲しいと書いたけれども、それはできたら半日以内、だいたい長くても5時間以内で走りきれるコースがいいと思っている。休みの日といえど、丸1日を自転車に費やすことができない(費やしたくない)ときも少なくないので。それも1~5時間とそれぞれの時間別に魅力的なコースが用意できればホントにありがたい。だけれども、それはやはりなかなか難しいわけで・・・。

 一般的に考えれば江ノ島の近くに住んでいるというのは、自転車を楽しむという点ではものすごく恵まれているのだと思う。海を見ながら走るために多くの人が時間をかけてやってくるところを、僕のところからだったら5分程度で海まで行けてしまう。それで走る場所に恵まれないなんて言ったら罰があたりそうだ。ただ僕は“峠特集”や“林道特集(この場合の林道はほとんど未舗装)”などが定期的に組まれていた頃のサイスポを読んで育った世代。だからどうしても自転車というと、そういう場所を求めたがってしまう。時代は変わったのだからもっと柔軟に楽しめばいいのだけれども、どこかそういう昔の雰囲気をいまだに心の拠り所にしてしまっているところがある。だから普通に考えれば、羨ましがられてもおかしくない湘南のシーサイドランが、それだけだとどうも物足りない。申しわけないですが。

 そんなわけで半日以内コースといっても1時間以内で走れるコースというのはなかなか難しい。1時間海岸線を必死に走って疲れるくらいならば、のんびりと海沿いのポタリングを楽しんで部屋の近くまで帰ってきたところで海を眺めながらビールでも飲んだほうが幸せといった感じである。だから実際近場を短い時間で走るときは、ビールを飲むかどうかは別としてそういう走りになることが多い。

 これが2時間となると、少し頑張ればMTBで里山を楽しめる。ただこのあたりの里山は粘土質の岩がむき出しになっていたり、土の下にあったりして雨のあとだとやたら滑りやすいのが難点である。泥まみれになって走るのはちょっと嫌なので、雨が多い時期は自然と足が遠のいてしまう。ただそんなことを言っていると、MTBに乗る機会が激減しそうだし、先日の耐久ツーリングでせっかくMTB熱が高まったのだから今度からはそういうときでももう少し頑張って走りに行ってみようと思っているのだけど。
 それから湘南国際村や葉山国際CC、湘南平なども江ノ島からは余裕で2時間以内コースなのだけれども、ここらはたまに走る分には良いのだけれども、コース的にいささか練習っぽくなりすぎるのが僕の好みには合わない。坂であればどんなところを上っても楽しいというわけではないので。もっとも、だからといってこういうところを走ることを否定しているわけではないですよ。僕も走りに行くことは当然あるわけだし、お世話にもなっているわけだから。えっと、ただ今回のエントリーではちょっと贅沢に注文をつけてみたいのです(汗)

 3時間とれれば、昨日のエントリーの舗装林道や少し遠くの里山まで足がのばせる。4時間あればもう少し選択肢が増え、5時間あったら疲れるからもう少し短くていいかくらいのことさえ思える。ただ5時間でも大観山やヤビツ~唐沢林道~半原あたりが入ってこないのがちょっと残念ではある。もう少し相模湾が小さくなって、六甲くらいに丹沢が海に近づいてくれればいいのにと思ったりするのは不遜極まりないですね。もっとも、もっと速く走れるようになれば、もっともっと遠くの場所が半日圏内に入っちゃうわけだけれども、まぁそれにはまた別の難しい(あるいは解決不可能な)問題が発生しそうなのでおいておくことにするわけだけど・・・。

 とまぁ、あれこれ贅沢を言ったけれども、冷静に考えればやはりこのあたりってホントに自転車を楽しむには恵まれてますよね。海沿い、川沿いのコースがあって、どちらにもしっかりとサイクリングロードも用意されていて、少し足を伸ばせば箱根や丹沢があって、オフロードを楽しもうと思えばそれだって結構手軽に楽しめちゃいます。お洒落に街を走って、というときは横浜だって行けちゃうわけだし、鎌倉の古い町並みを楽しむことだってできる。あれこれ注文をつけようとすればするほど、恵まれた場所であることが判明してしまうようなところに住んでいるのだからもっと気持ちを柔軟にして自転車を楽しまなくてはいけませんね(実際はちゃんと楽しんでますけど^^)

楽しく走って強くなりたい

2007年05月20日 | 自転車生活
 強くなりたい気持ちって結構やっかいですね。速くなりたい、強くなりたいという気持ちが最近少し強まっていていささか困っています。

 自転車には気持ちの良い風景が不可欠だと僕は思っているので、楽しみながら走れる、雰囲気の良いコースのレパートリーをもう少し増やしたいです。僕はもともとスポーツ的要素より旅の要素を求めて自転車をはじめたので尚更そう思います。

 下の写真は、ヤビツ以外の練習?コースを求めて少し前に走りに行ったときのもの。えっと事情がありまして、当日にエントリーするのはちょっとやめておいたのです。

 江ノ島からヤビツ往復だとちょうど80kmくらいで、時間にしてだいたい3時間半くらいなのですが、このコースだと距離にして64kmくらいなので3時間あれば帰ってくることができます。ヤビツのようにTTをしないですむというのも結構嬉しいような気がします。毎回TTだと気持ち的にちょっとしんどいし、僕くらいの歳になると体にもあまり良くなさそうですし。

 ツーリング的要素を失わず、あまり気持ち的に自分を追い込まず、そして楽しみながら走って強くなれればありがたいんですけどね。ちなみに“ゆっくり走って強くなる”ということもよく考えることです。マフェトン理論やこちらの本を読んだりすると、僕くらいのレベルの人間にとってはそれは決して矛盾することではないのかなと思ったりします。

 ところで、僕が感じている強くなりたいという気持ちは、自分をもっと見てみたいといった意味での強くなりたいという気持ちですね。たとえば競技で勝ちたいとか、誰かより速く走りたいとかそういうのとはちょっと違うものです。












お気づきの人もいるかもしれませんが、先日ナイトランで走った林道です