ランをはじめてしばらくは、レースのことはほとんど頭になかった。でもこの三浦ハーフだけは自転車仲間が参加していることもあって、一緒に走れたらと思っていた。
三浦の海をバックにmasaさんとa-rouさん
今年の参加者は、3年目の参加になる
masaさんとよこやくんとよこやくんの彼女。そしてぶり返した寒さが厳しい日だったにもかかわらず、
a-rouさんが池袋から応援に来てくれた。
準備中にふらりと寄ってくれたのが、masaさんのお友達の奈○さん。今回は故障で走れないそうだけれど、ウルトラ112kmの完走者だったり、フルがサブ3.5だったりととても強いランナー。「長い距離をゆっくり走るオフ会があったら誘ってください♪」ってmasaさんにお願いしていたけれど、“長い”はホントに長そうだし、“ゆっくり”は絶対にゆっくりではなさそうな気がしてしまうのは僕だけだろうか。
さて、今回の三浦ハーフ。はじめてのランの大会になった2月の神奈川マラソンの疲労のせいで、体のほうも心のほうもなかなか調子が上向かず、モチベーションはそんなに高くなかった。神奈川マラソンに向けては、とりあえず自分なりにできることはやった感があった。でも今回はそういう気持ちにはまったくなれなかった。疲労で練習量は増えないのに、緊張がゆるんだのか食べる量だけはものすごく増えた。最初はあまり影響でなかった体重も、レース前にはしっかり1.5kgほど増量。少し前のエントリーに書いたけれど、半ば諦めモードになっていた。
ただ、そんなことは言ってもレースには出るわけだし、走り出せば自分なりに頑張って走るに違いないと思ってはいた。だったらネガティブな考えは捨てて前向きに考えようと、気持ちを切り替えた。練習量が減ったことにより、神奈川マラソン前より体に疲労は残っていないだろう。体重は増えてしまったけれど、その分スタミナ切れは起こりにくいだろう。それに調子悪いと思って走ったら、いつもよりタイム良かったなんて経験だって何度もあるわけだから弱気になる必要は全然ない。とりあえず、そんなふうに気持ちを切り替えることにした。
でもって、いよいよスタート。ホントは結構前目からスタートしたかったのだけれど、なんとなくし足りなくてもう一度トイレに行ったら、1時間30分~39分のプラカードあたりにいるというmasaさんと合流できなくなってしまった。神奈川マラソンのときとは比較にならない混雑で身動きできない。とにかくすごい人。結局1時間50分~59分のブロックからの出走になってしまった。
というわけで、スタートしてもなかなかスタート地点を越えられない。ようやくスタート地点を越えたのは、2分50秒くらいあとのことだった。
走り出してしばらくは渋滞がすごい。神奈川マラソンのときは混雑はしていたけれど、周りのペースも速かったのでストレスはほとんどなかった。でも今回は違う。前に進もうにもなかなか進めない。コースの端から前に出ようと試みるも、なかなか空間があかないし、空いたと思ったら応援してくれている知り合いにいきなり走り寄っていく人なんかもいたりして、思うようなペースではなかなか走れなかった。
結局3km過ぎて三浦霊園の坂を上りはじめるまでは走りにくい状態が続いたのだけれど、あとから確認してみると全然遅いペースではなくてちょっとびっくり。最初の1kmですらキロ5分を切っている。心拍数の変化さながらに、確かに左右に斜めにとダッシュを繰り返したりはしたけれど・・・。なんにせよ、来年はしっかりもっと前に並ぶことにしようっと。
本当にお墓の真横を走っていたんだ。 Photo by a-rouさん
恐れていた三浦霊園の坂。ここで頑張り過ぎたらあとが続かないと、気持ち抑え気味に走る。
足への負担が大きいので下りも抑え気味でと走る前は考えていたのだけれども、最初の山を越えた嬉しさと、周りの大根畑の景色が気持ち良くてちょっと飛ばし気味に走ってしまった。
下りに入って少ししてmasaさんの背中を発見してテンションアップ。さらに少しスピードをあげた。
最初の山を越えてから城ケ島はとても気持ちの良い区間。ほとんどガーミンは見ずに、感覚だけで走っていたのだけれども、下り基調、さらに追い風ということもあって結構なペースで走っていたようだ。神奈川マラソンほどの苦しさはなく、親しみのある三浦の景色にも助けられて気持ち良く走れている。
城ケ島に入って折り返したあたりから、少し苦しくなってきた。向かい風に変わったこと。それからまだまだ半分の距離には足りないのだけれども、折り返しということでやはり少し気がゆるんだのかもしれない。
城ケ島大橋を再び越えて少しのところの中間地点でのタイムが確か47分14秒。このタイムを見て、一瞬頭が混乱。思ったより全然ペースが遅いじゃないか。イーブンで走れたとしても95分ペース?でも一瞬の混乱ののち、グロスのタイムだということに気づく。そしてスタート地点を越えるまでにだいぶ時間がかかったことを思い出した。ガーミンの画面はずっとバーチャルパートナーにしていた。でも1kmごとのオートラップと、実際の距離表示とのずれがどんどん大きくなっていったこともあり、あてにしてはまずいとほとんどガーミンの画面に目をやることはなくなっていた。だからタイム的なことはここまでほとんどわからなかったのだ。
中間地点あたりからは、上り坂、そして向かい風がきつい。ただ神奈川マラソンのときほど急激にダメージが出たりはしていない。とりあえず無理しすぎないようにペースを少し落としてやり過ごす。
しかしきついながらも、この三浦のコースはほんと面白い。宮川公園、毘沙門、松輪など自転車で走る親しみのあるコース(というほどそんなに三浦走っていないけれど)を、車など気にせず走れるのが苦しいながらも気持ち良く、新鮮だ。確かにコース的には厳しいけれど、変化がある分、気持ち的にもそれから体的にもストレスが分散されるような気もする。もちろん2回目ということもあって、神奈川マラソンのときよりうまく走れていただけかもしれないけれど。
ただ毘沙門のあたりからだいぶきつくなってきた。剣崎、松輪への坂では周りの人よりはっきり遅れが出た。苦しい。松輪のコンビニあたりで応援してくれていた人から「もうあとは上りないぞ」と声がかかる。そうなのか?そうであってくれと少しペースアップ。でもあとが続かなかった。
残り4kmくらいははっきりと足がなくなり、我慢の走り。神奈川マラソンほどの絶望的な苦しさではないけれど、90分切りを目指すにはこの終盤の落ち込みをなんとかしないとどうにならなさそうだ。
Photo by a-rouさん
残り2.5kmあたり。足がなくて、なんとか腰で前へ推し進めようとしていた。苦しくて顎はあがりっぱなし。きつい!
ゴールまで1km切ったあたりで、JOYのジャージを着た女性が「あっ、SSR!頑張れ~!」と声をかけてくれる。面識はないけれど、
マキさんだ!嬉しくて、振り返りいて右手をあげながら、足が少し速まる。でもそれもその瞬間だけで、すぐにまた足が動かなくなる。
ゴールまでまだもう少しのところで、21.35kmで設定してあったバーチャルパートナーがストップ。神奈川マラソンのときが21.34kmだったので、同じくらいで設定したのだけれども、さらに誤差が大きかったようだ。この時点で設定してあった90分はすでにオーバーしている。
スパートらしいスパートもできずにゴールをくぐったのが1時間34分くらい。ガーミンはすでに終了してしまっているし、スタートのロスがどれくらいあったかわからなかったので、この時点ではネットのタイムはまったくわからなかった。
ゴールしてすぐのところで、つりそうな足をこらえながらふくらはぎにコールドスプレーをかけてもらったあとすぐにmasaさんがゴール。城ケ島の折り返しですれ違ったときも感じたのだけれども、三浦霊園以降そんなに差は出なかったようだ。なんだかその強い走りがとても嬉しかった。
完走証がすぐに出るということで、masaさんと2人でもらいにいく。神奈川マラソンのときはリザルト発表になるまで4日くらいはかかった気がするのでこれはありがたい。そして完走証で確認すると、masaさんがPBを2分更新、僕も神奈川マラソンのときのタイムを6秒ながら更新できていた。調子も良くなかったし、コースも厳しいしと、タイム的な期待はあまりしていなかっただけに、6秒だけでも前回の記録を更新できたことはほっともしたし、やはりすごく嬉しかった。
ちなみにmasaさんの2分のPB更新は、前日ハーフの距離を走ってのもの。セオリー的にはレース前はどんどん走る距離を減らしていくのが正しいのだと思うのだけれども、それでこうやって去年よりタイムを縮めてしまうのだからすごい。なんかまだまだとてつもない力が眠っている気がしてなりません。
苦しかったけど楽しいレースだった。そしてお互いPBを更新できて良かった。お疲れさまでした!
masaさんに急なトラブルが発生して、終了後はa-rouさんにお付き合い頂いてマグロと串揚げを肴に乾杯。来年は一緒に走れるのを楽しみにしてます!
そして鎌倉に戻ってきてからさらに味噌ラーメンで冷えていた体を温めた。
今回のラップ。トータルの距離がたぶん150mほど足りない。ネットの記録1時間31分23秒から計算した実際の平均ペースは4'19秒なので、1km毎のペースも4~5秒余計にかかっているはず。90分切りには、終盤のタイムの落ち込みを防ぐだけじゃ足りないことがよくわかる。厳しい~
来年こそは90分切れるように頑張っていこう!