酷暑を逃れるための山行、第2弾。今回は沢ではなく、山のみ。
これまで行ったことのなかった鳳凰三山。そろそろと思っていた。あまりメジャーではない甘利山から千頭星山や大ナジカ峠を通るコースを選んだ。少し危険な場所があったり、道もあまり明瞭でなかったりするらしいけれども、途中の草原風な雰囲気がとても素晴らしそうだったし、人が少なそうなことも良さそうだった。日帰りにはハードそうなのが難ではあったけれども、他のコースにはなさそうな魅力が勝った。
甘利山の駐車場を5:02に出発。ほとんど展望のない曇り空のなかを小走りで進む。天気予報では晴れのち午後より雨、山では雷雨に注意となっていたが、このまま青空はでないのだろうか・・・
しかし甘利山と奥甘利山を越えたあたりで、朝日とともにガスが晴れはじめる。
そして富士山も姿を見せた。
期待通りの素晴らしい雰囲気だ!
自分ではあまり感じなかったけれど、かなり良いペースで千頭星山へ到着。
千頭星山からはちょっと悪い道へ。
山頂からの展望はなかったけれども、少し歩いた場所で展望が開けた。大崩壊地と地図に表されている斜面が見える。あの大崩壊地の左側を通って、鳳凰三山への一般ルートに合流するのだ。
こちらは八ヶ岳方面。
そしてこれから向かう鳳凰の山容。
さらに富士山。
ここからはかなり悪い、そしてわかりにくい道だった。ロープの張ってあったザレた斜面。ロープ必要かなと思うことも多いのだけれども、この斜面は本当にザレザレで、もう少ししっかりしたロープでもいいんじゃないかと思うくらいだった。道も本当に結構不明瞭だったりして、何回か間違えそうになった。
そうこうしながら、自転車とは違って下って大ナジカ峠へ到着。そして小休止。
大ナジカ峠から一般登山道の合流地点まではかなりの急登とのこと。実際急ではあったけれど、ただもっと急な斜面を予想していたので思ったよりは楽に感じた。
さっき見えていた大崩壊地の上部へ。
そして苺平を経て、南御室小屋へ到着。
ここで少し長めの休憩。新鮮な南アルプスの天然水が本当に美味しかった。
小屋を出てほどなくして稜線。展望が開ける。
北岳をバックに薬師岳。
観音岳。このあたりでかなりばてはじめていた。足元だけでなく、頭もかなりふらふら。この標高では今まで経験ないのだけれども、たぶん高山病だったのだと思う。
ここから地蔵岳へ向かうかは、少し悩んだ。体調だけでなく、天気の心配もある。でも、ここまで来たらやはり行っておきたいよなぁともう少し頑張ることにする。
小さなアップダウンに体力を消耗しつつ、ようやく地蔵岳。ガスがではじめた。明らかに空気も今までと違う。
できたら後方のオベリスクのてっぺんまで登りたかったのだけれども、目の前で見ると、たとえ体調が悪くなくても高所恐怖症の僕にはかなり厳しそう。若干の敗北感を頂きつつ、地蔵岳をあとにした。
その後は来た道を忠実に戻る。ふらふらしていた頭は、標高が下がるにつれてだんだんと楽になった。やはり高山病だったのだろう。
途中、気持ち良くゆるい道を駆け下っていたら、木の根に足を引っ掛けて、去年走りはじめてからはじめての大きな転倒。そして左膝を強打。しばらく膝を抱えてうずくまる。これ結構まずいんじゃないかと思うほどの痛さだったのだけれども、3分くらいで落ち着いた。軽く走ってみてもとくに問題なさそう。それにしては激しい痛みだったけれども、とにかくたいしたことなくて良かった。
再び大ナジカ峠。最後の補給。ログは腕時計タイプの305で。etrexは万一のときに。円安がいっそう進む前にと冬のあいだに購入してあったのだけれども、買っておいて正解だったと思う。シューズはミニマス。大丈夫だろうか?と少し心配はあったけれど、とくに問題はなかった。アスファルトの道をずっと走ったり歩いたりするよりはダメージ少ない気がした。
千頭星山を越えて、奥甘利山へ登り返す前の草原風の登山道。大ナジカ峠から3回の登り返しを経ての千頭星山までがめちゃくちゃきつかった。
ここにきて天気がまた良くなってきた。最後までもって良かった。きちんと往復できるか少し不安だったので、駐車場に帰ってきたときはかなりの充足感と開放感があった。山ランというわけではなく、歩いたり走ったりだったけれども、もしランをはじめていなければこのコースを日帰りでとは思わなかっただろう。
駐車場5:02~甘利山5:11~奥甘利山5:27~千頭星山6:07~大ナジカ峠6:47~苺平8:02~南御室小屋8:24~薬師岳9:17~観音岳9:33~地蔵岳10:11~観音岳10:56~薬師岳11:08~南御室小屋11:37~苺平12:06~大ナジカ峠12:58~千頭星山13:50~駐車場14:47