江ノ島から渋峠を越えて直江津へ!其の壱

其の壱、ほんとに無意味に感じそうになった関東平野

部屋を出る前の1~2時間は横になりながら普段はあまり聴かないような古い音楽を静かな音で聴いたり、ちょうど去年の今頃に行なわれたヒョードルvsミルコ(この試合を僕は息をのんで会場で観た)のDVDを唐突に引っ張り出して観はじめたりと挙動不審な時間を過ごす。多分結構緊張していたんだと思う。

部屋を出る直前にふと思い立って、ペダルをLEMONDについているSPD-SLと交換した。走ることに徹するわけだからこっちのほうがいいかなと思ったのだ。それから空気を入れて先日購入したプレッシャーゲージを使って7.4気圧にセット。もひとつチェーンにオイルをさすつもりだったのだけれども、こちらは忘れてしまい8月31日に日付が変わる5分前に部屋を出た。

部屋を出てまず向かったのは江ノ島。ちょっとだけ遠回りだけど日本海に向かうならやはりここからが良いだろうと思った!



メーターをリセットして、8月31日の0時7分に江ノ島を走り出した。ここからまず長大なる関東平野を前橋までただただ北上する。

腰越~大船~鎌倉街道~横浜と走り、



横浜からは国道15号~環八と走って田園調布のあたりに着いたのが2時15分(47.23km、AVS23.5kmAVSはオート設定のもの)。途中サドルの角度に違和感を感じて何度かとまって調整をしたけれど、まぁだいたい休憩や信号待ちを含めて平均20kmで走れればと思っているのでまずまずのペースだろう。とりあえず関東平野では無駄な力をなるべく使わずに、渋峠に備えるつもりだ。

さて田園調布までは何度も走って馴染みのある道だったけれども、ここから先はまったく土地勘のない道を走ることになるのだが・・・これが大変なストレスだった。ただでさえ環八なんて車がびゅんびゅん飛ばしていて走りにくいのに、陸橋があったり、すごい速さで車がやってくる合流地点があったりとなんだか生きた心地がしない。僕は道を知らないからついつい本線を車と走ってしまうのでホントに恐ろしかった。もっとも、この恐ろしさが、恐ろしいことにこの先も延々と続くことになってしまうのだが・・・。

途中工事中の道路に迷い込み、何度も地図を出し、深夜の街を徘徊する数少ない人に訊ねながらようやく中山道(国道17号)との交差点にたどり着いたときにはすでにかなりグッタリしていたのだった。



ここからしばらくは、何も考えずに中山道を黙々と北上すれば良いので気が楽だ、と思ったのも束の間。確かに道に迷う恐怖は少なくなったものの、深夜の道路を飛ばしまくるトラックとの闘いがここからはじまるのだ。

自転車雑誌を読んだりしていると、たまに初心者の方の「車道を走るのが恐いんです」みたいな意見があったりするけれど、そういう意見にたいして僕はこれまで「慣れちゃえば全然平気ですよ。車も結構気をつかってくれるし」と安易に思ったりしていた。しかし関東平野を北上しながら、その考えがまったく世間知らずなものだったのだということがよぉ~くわかった。車道を走るのを恐れる自転車乗りの方たちに、「すみませんでした、私は安易に考えすぎていました」と謝りたくなったくらいだ。ほんとにこの点についてはすみませんでしたとこの場を借りて言いたい。湘南を走る134号はいろいろな点で恵まれすぎた道路なのだと思います。

まぁ今回はマップファンで検索した最短距離の道路中心で僕が走ってしまったことが良くなかったのだろう。本当はそういった幹線道路を避けるべきだったのだろうけど、地図読みの労力を極力少なくするために結局車がバンバン飛ばす主要道ばかり走ってしまった。これはほんとまずかったですね。ちょっとGPS欲しくなりました。

ただそうは言っても、やはり車のマナーには相当問題があるように感じたし、白線の内側が極端に狭い上に、歩道だってとてもではないが自転車で走ることを想定しているとは思えないような道路をそのままにしておく行政にも文句を言いたい。自転車のマナーの悪化が目立つとか言うけれど、あんたらだって相当だぜ、と走りながら思ってしまったものな。

と慣れない道、慣れないナイトラン、そして自分のネガティブな考えに疲れ果てて、夜明け間近に上尾の運動公園のようなところでちょっぴり仮眠。


4:54 ここまで98.37km、AVS23.2km

ベンチで15分ほど横になったらだいぶ眠気が消えた!しかしそのかわりに体中、蚊に刺された。痒いっス。



ここからもこんな感じの怖い道路を、トラックを気にしてたびたび歩道に避難したりしながら北上。



自然のないところで見る、朝の光がなんとなく切ない。



そして熊谷バイパスを経て、上武道路へ。



自転車にあたる朝の光が眩しい!天気にはホントに恵まれたなぁ。



なんかここらあたりの道路って、高速道路みたいに車が飛ばしまくるんですけど、自転車は走って良い道路だったんでしょうか?もしいけなかったら、スミマセン。でももし自転車通行不可の道路であったのなら、もっとわかりやすくしとけ!って感じですが。だって自転車は道路交通法なんてよくわからない子供だって、それからえっと一応大人だけど僕のような人間だって乗るんだからさ。



利根川をわたります。おぉ~坂東太郎だぁ!(利根川の別名ですね)と少しだけ感動したりした。



そして伊勢崎市のファミリーマートで朝バナナ。出発前に意気込んで食べ過ぎたお腹もここらでだいぶこなれてきました。



で、前橋あたりでようやく高速道路のような道から離れて普通の道を走るようになる。いままであまりに無機的な道を走ってきたので、走りやすいとは言えないけれども道路脇にお店があったりするこういう道が妙に嬉しく感じた。

そして再度利根川を渡る坂東橋の少し手前のコンビニで休憩。ここから渋川までは5kmほど。文句ばかりの憂鬱な関東平野もあと少しだ。

8:58 セブンイレブン坂東橋店着。ここまで178.37km、AVS23.7km

関東平野、でか過ぎ!


其の弐、険しくも美しい天上の渋峠越え
其の参、そして直江津まで
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