湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

小夏日和の自転車

2007年01月31日 | 自転車生活
 ここ数日の自分らしくない走りのせいで朝から体がだるくて仕方がない。今日は休みなのだけれども、そんなわけであまり走りに行く気がおこらず、中年の星はこういうときはどうするのだろう?などと思いつつ朝から部屋でずっと本を読む。そしたらその本がかなり僕の気持ちをいろんな意味で波立たせるものだったこともあって、なかなか本を閉じることができなくなってしまった。この日は実家に頼まれた届け物があったりしたので、このままでは走りに行けなくなってしまうとようやく本を閉じて腰をあげたのがお昼少し前。冬山用のダウンジャケットや野鳥観察用の双眼鏡などを入れた大きなビニール袋を持ってMTBで部屋を出た。



 実家に寄る前にとりあえず静雨庵で昼食。連日のラーメンはちょっとまずかったかなと気づいたのが、食べ終えてからで良かった。それから誰もいない実家に荷物を置いて、今日もまた三浦半島の山の中へ。



 今日は小春日和というより小夏日和といっていいような天気で、着ていた薄いフリースの袖を肘までまくりあげて汗を掻き掻き山道を上った。



 そしてたどり着いた山頂はこの上なく気持ち良かった。こんな天気だからか山頂では何組かの中高年ハイカーがコンロを出してお茶か何かを沸かし、のんびりと昼食を食べていた。僕もしばらく腰をおろし、持ってきた読みかけの本を出して、30分くらいそこで本を読んだ。冬の日の温かい陽だまりのなかでの読書、ふと本から目を上げるとそこには三浦半島の自然越しに東京湾が広がっていた。



 短編をひとつ読み終えたところで、前回走ったシングルトラックへ。



 まさに木漏れ日のさす山道。



 身近な嬉しい自然。



 前回走ったシングルトラックを抜けてからはまた横須賀の天丼屋へ・・・といきたいところだったのですが、さすがに今回はやめておいた。前の晩に二郎でラーメンを食べ、2時間ほど前に静雨庵でラーメンを食べている。それでまた天丼を食べた日にゃ・・・。というわけで、今日は新しい道を探索しがてら鷹取山へ向かった。久し振りに岩で遊ぼうかなとクライミングシューズも一応持ってきていたので。

 でこの写真は、鷹取山に向かう途中のちょっと信じがたい勾配の坂。先日紹介した激坂ほどの勾配はないにいしても、葉山国際CCの最大勾配以上はあったと思う。もっとも距離はさして長くはなかったのだけれども。ちなみにこの坂が終わるとそこで車道は終わり、あとはコンクリートの階段が続いていた。



 その階段を登り終えたところからは住宅地のすぐ裏の尾根道で鷹取山まで。



 そして一時期よく通っていた鬼瓦という岩場で少しクライミングの真似事をした。岩にへばりつき、指が疲れるとしばらく石に腰掛けて本を読む。そんなことを何回か繰り返した。ただここはまったく陽があたらない場所なので少ししたらさすがに冷えてきて、シューズを脱いで公園内の別の場所へ移動することにした。



 公園内は乗れそうなところも押した。もしかしたら自転車の乗り入れ禁だったような気もしたし(僕が入ったところにはそういった看板や柵はなかったけれども)、ハイカーの方もそれなりにいたので。



 鷹取山は昔の石切り場で、切り出されたあとのこうした岩を利用してクライミングが行なわれるようになった。



 そして公園内の展望のひらけた陽だまりでまた本を開いた。なんだかのんびりとした非目的的なサイクリングだけれども、こういうのって嫌いじゃないです。



 こういう場所でゆったりとするのってなかなか悪くないです。もっともそんなことができたのも今日が「こんなんでいいの?」と思ってしまうほど温かい日だったからだけれども。自転車乗る分にはありがたいけど、ほんとはあまり良くないことなんだろうな。

 鷹取山からは乗車率が10%もいかないような山道をMTBを担いで下山。そしてそこからまた実家に寄って、置いておいた余分な荷物を持って江ノ島まで帰った。日が落ちかけ、少し冷えはじめた帰り道は少し寂しかった。それが読んでいた本のためなのか、あるいは別の理由によるものなのかはいまひとつわからなかった。鷹取山には、学生時代にクライミングを教えてくれた友人とのちょっとした思い出があったりすることもその理由のひとつなのだと思う。



 わんわん(意味不明)

味噌切れで逆上、そして夜を往く

2007年01月30日 | 日常生活
 味噌汁をつくろうと、以前特売のときに購入して冷凍したおいたなめこを解凍したところで味噌を切らしていたことに気づく。こういうのは相当がっくりくるし、頭に来る。そんなわけですっかり自炊する気をなくして、LEMONDにまたがり夜の街へ出た。

 目指すは関内。頭にきたので今夜は久し振りに二郎のラーメンをガツンと食べるのだ。着いたら麺切れなんてこともありうる時間だったので、関内まではかなり頑張って走った。この状況で関内まで走って麺切れなんて目にあったら、こっちがキレかねませんからね。

 走っているときに考えていたのは前日の夜に見たNHKのクローズアップ現代のこと。『中年の星』と題したその回で扱っていたのは、日本の拳闘史上最高齢のチャンピオンである西澤ヨシノリ。負けたら即引退という条件で特例的に“定年”が延長されている彼は、41歳にしていまだに筋力も持久力も向上し続けているという。そしてそれは医学的にみても大変驚くべきことなのだという。それはもちろん彼の目的的な努力の賜物ではあるのだけれども、視聴者のなかのかなり単純な部類のひとりとしては、自分もまだまだ体力的に向上する可能性があるのかもしれない!とまさに星飛雄馬が巨人の星を仰ぎ見るように、中年の星を仰ぎ見てしまったのだった。

 そんなこんなで、関内までのアベレージは28.6km。僕にしてはかなりのハイペースだった。でもって、この夜はそんな走りが結構気持ち良かった。ただそのツケは翌日にしっかりやってきたわけだけど・・・

 麺切れという憂き目にあうことなく、しっかり小豚汁なしを食べた終えた復路はポジションを少し変えて走ってみた。わざわざ夜の関内の街中でハンドルを外し、ステムを外し、コラムスペーサーの位置を入れ換えて、ハンドルの高さを少しあげてみた。これもやはり前日にぱらぱらとめくっていた古い自転車雑誌に書かれた記事に影響を受けてのこと。

 前傾がきつくなると、上体と一番高くまであがったときの膝の角度が小さくなる、そうすると(股関節の柔軟性にもよるけれども)効率的な筋肉の使い方ができなくなる、そんなことを考えるとジロを唯一完走した日本人レーサーである市川雅敏さん(古い記事だったのだと思う)が提唱するハンドルの位置を高くしたポジションというのは手足の短い日本人にとっては理にかなっている、というようなことを大阪のシルベストサイクルの店長である山崎さんが書いていたのだ。

 ハンドルをあげたポジションは確かに走りやすかった。ただ食後ということもあって、それがスピードにどう結びつくかについては残念ながら確認できなかった。なので、今までより無理なく腿を上下に動かすことのできるこのポジションについては、もう少し試してみたいと思う。呼吸も少し楽だし。

 結局江ノ島まで帰ってきてみれば、往復のアベレージは27.3km。帰りもさほど悪くないスピードで走ったようだった。たまにはこういうのも悪くない。ただ今回の場合、短い距離だけれども3日くらい続けてそんな走り方をしているので、体がかなり痛かったりも・・・。というわけで、帰宅後は脱力気味にしっかりストレッチ。そしたら体よりもむしろ頭のほうが弛緩したようで、そのまますやすやと心地良い眠りについてしまったのだった。

ブリヂストン号の処遇に関する悩み

2007年01月29日 | 自転車生活
 この日はLEMONDで通勤。前日にMTBで思いのほか高速で走れたのはいいのだけれども、だったらロードって何なんだ?と少し疑問に思ってしまったこともあって、普段より頑張って走ってみた。で、感想ですが、やはりロードのほうが当然スピードは出しやすいですね。ただ少しペダルをまわすのを怠るとすぐにスピードが落ちる。それから気持ち軽めのギアをある程度の回転数でまわしても、(体力的な意味ではない)体にかかる負担はやはりMTBより多い気がする。慣性の働き方や振動吸収性が違うわけだから当たり前なんですが、そんな当たり前のことをあらためて感じました。まぁ間違いなく言えることは、いずれにしても高速巡航は疲れるということですかね。どちらの自転車でも。僕にとっては。って、これも当たり前のような気もしますが・・・。

 ところで僕は通勤にLEMONDはあまり使いたくないと思っているのですが、ブリヂストン号の今後の処遇に少し悩んでいることもあって、もうしばらくはMTBかLEMONDのいずれかでの出勤が続きそうです(ちなみに青ポタ車はブレーキの効きがあまり悪いので×、ランドナーは理屈抜きでちょっと通勤には使えないです)。ブリヂストン号の処遇に関する悩みについては、ようやく埋めることのできたこの日のエントリーも参考にして頂きたいのですが、要は新しいステムを購入するよりこの際新しいフレームを買ってしまおうかと少し悩んでいるのです。

 もし新しいフレームを購入するならば、クロモリがいいと思っています。ロングライドやツーリングでダメージが少なく楽に走れるようなソフトな乗り心地で、さらに丈夫で長持ちという観点から考えるとチタンが一番良さそうなのだけれども、残念ながらチタンの新品フレームは僕の予算では無理。かといって、ステム破断なんてことが起こった直後にフレームのようなもっとも大切なものを中古で買う気もおきません。だったら、ここはクロモリかなと。

 実際に新しいフレームを購入するかはまだわかりませんが、そんなことを考えたりしていることもあってもうしばらくブリヂストン号はこのままの状態で置いておくことになりそうです。決してこの自転車が嫌いというわけではないんですけど、なんとなく怖いという気持ちが生まれてしまったんですよね。今度はフレームがいっちゃうんじゃないかって。ただもし新しいフレームを購入してしまったら、いままでのように気楽に“使い倒す”なんてことはできなくなってしまうのがまた悩ましいところ。それにラフに使ってきただけに傷などが目立つパーツを新しいフレームに移植するのもバランス的にどうかと。さて、どうしましょ?

「修理しておきました」

2007年01月28日 | 日常生活
 どのボタンを押しても携帯がうんともすんとも言わなくなったと母親から連絡があり、実家経由で帰宅。ホントに壊れてしまったのならちょっと面倒だなと思ったのだけれども、なんてことはない、電源が入っていなかっただけだった。多分通話を終えるときに、通話終了ボタンを長く押したか何かしたのだろう。寄った時間はちょうど両親ともに外出中だったので、「ちゃんと修理しておきました」と、とりあえずメモだけ残して実家をあとにした。

 帰りは鎌倉の滑川の交差点からまたMTBで高速走行。きっとすぐに飽きるとは思うんですが、今はロックアウトによるロスのほとんどない走りが楽しくて仕方ないのです。

 で、この日は35kmくらいの巡航で江ノ島まで。ちょうど僕のすぐ前をそれくらいの巡航で走っていたMTBがいたので、その人の背中を目標に走った。これくらいのスピードだとちょっとした風ですぐにスピードが変わってしまったりはするのだけれども、追い風になるところでは40kmくらい、向かい風になるところや稲村ガ崎の上りでも30km以上で走っているというのに一行に前を走る人との差は縮まらない。逆に途中から少しずつ離されはじめた。MTBで35km巡航って僕としてはかなりのスピードだと思っていたので、ちょっとびっくり。結構必死に頑張っちゃいました。で、ようやく江ノ島の交差点の信号で追いついて足を着いたら、後ろで“カチャリ”とクリートを外す音が。僕は前を走るMTBを目標に走っていたのだけれども、後ろにはしっかりロードにつかれていたと・・・。

 なんか我を忘れて結構頑張ってしまっていたんで、ちょっと恥ずかしかった。

 ちなみに35km巡航なんてロードでも滅多にしません・・・というかできません。

 MTBの人はそこから江ノ島に入っていった。そして僕はそこから歩道にうつり、巡航15km以下の人になって部屋まで帰った。

 それからこの晩ようやくITMにトラブル報告のメールを送った。日本語の文章でさえ頭を悩ませることが多いのに、これが苦手な英文となると・・・。簡単な短い文章だったのに結構疲れてしまった。そのうえ送付後に確認してみたら単純なスペルミスがいくつかあってがっくり。単語の使い回しとか文法だって相当あやしいと言うのに。まぁ言いたいことは伝わると思うんですけどね。適切な対応をしてくれるといいのだけど。

ロックアウト、カンチ、ブログ

2007年01月27日 | 自転車生活
 新しいステムをまだ購入していないのでブリヂストン号が使用できず、この日はMTBで通勤。僕のMTBはハードテイルだし、タイヤも1.75とそう太くはないので舗装路でもそこそこ走りやすいのだけれども、さすがにロードと比べるとスピードは遅くなっていた。しかしこの日はロードと遜色のないスピードで走れた。ロックアウト機能がとても新鮮で、その性能を確かめるような走りをしたからだけれども、もともとランドナー出身の僕としてはこういった車重を生かした走りのほうが合っているのかも?とも思った。

 まっとにかく、オークション購入ではありましたがようやくサスを交換できて良かった。なにせ今まで使っていたのは、いまや補修部品さえ購入できない12年ものだったんで。



 ただこのサスだけれども、ひとつ問題だったのがカンチ用のアウター受けがなかったこと。そんなわけで、ようやくさがしだしたのが上の写真のアウター受け。調べたショップはすべて在庫切れ。メーカーにメールで問い合わせても返信が来ず。仕方ないので、こちらも結局オークションで購入。希少品ということだからか定価の3倍以上の開始価格だったのだけれども、こればかりはこれがないとカンチブレーキが使えないわけだから落札しました。なんとなくすっきりしない気持ちもあったけれど。

 ただ落札したのはいいのだけれども、いざ取り付けようと思ったら取り付けボルトの径がサスのアーチに開いている穴より太くて愕然とした。う~ん、やはり今の時代にあってMTBにカンチブレーキを使い続けるのは簡単なことではないのだなとここでもまた思ったのだった。で、結局どうしたかと言うと、タップをたてるように慎重にねじ込んじゃいました。きっちり平行に入っていってくれてひと安心でした。



 そんなことまでして無理にカンチブレーキを使う必要はないじゃないかと思われる方ももちろんいると思うんですが、実は部屋の押入れにはまだしっかりとカンチブレーキのストックがあったりするんですよね。交換用のシューも含めて。今では見慣れちゃって全然違和感はないのですが、はじめてⅤブレーキを見たときに、こんな格好悪いものは絶対に使いたくないと思ってしまって、将来を見据えてXTRとXTのカンチを一応購入しておいたのです。そんなわけで、もうしばらくカンチブレーキとのお付き合いは続きそうです。

 ところで全然話は変わるけれども、里山を走った日の夜、大船の韓国料理屋さんで職場の仲間と呑んでいたら、「そういえばブログやってるんですってね」といきなり訊かれて、思わず口の中のものを噴き出しそうになった。げっ、何で知ってるんだ?と焦ったのだけれども、どうやらあるお人から聞いたらしい。タイトル忘れちゃったんですけど何でしたっけ?と訊かれたのだけれども、そのまま是非とも一生忘れていてくださいと急にへりくだって、こそこそと適当に話を変えてしまったのだった。

今日は里山

2007年01月26日 | 自転車生活
 今日もお休み。体にはかなり昨日の疲れが残っていたりしたのだけれども、天気も良さそうだし、先週同様午前中勝負で里山へ向かった。



 昨日は西から望んだ江ノ島を今日は東から。少し前の天気予報だと今日は雨マークがついていたりしたんですが、なんかすっかり良い天気になっちゃいましたね。案外僕は晴れ男なのかもしれない(とこんなことを書くとこれからは休みのたびに雨が降ってしまうような気もするけれど)。

 ところで、先日フロントサスを去年の末にヤフオクで落としたロックアウト付のSIDにようやく交換しました。トラベル量が20mmくらい増したことによって見た目もポジションも少し変わってしまいましたが、この際もう細かいことを気にするのはやめておきます。とりあえず安全なものであることだけを願います。



 ロックアウト機能の恩恵を存分に味わいながら海岸線のアプローチをこなし、途中から先週の里山へ。そして少し山頂で休憩をしてからシングルトラックに向かった。



 まずは先週と同じコースを走ったのだけれども、かなり走れると喜んだ道が思いの他乗車率が低かったりして少しびっくり。多分それまでひどかったから、前回は少しおおげさに喜びすぎたのだろう。ただ、それでもここは充分楽しめるところだと今日も思ったけれども。



 さて、今日は先週のコースとは違う道も探索してみた。そんなことをしていたらなぜか気持ちが盛り上がってしまって、普段は押してあがるような結構な坂を、後輪が空転しないようにしっかり体重をかけ、かといって前輪が持ち上がらないようにハンドルを押さえつけるようにしながら上っていった。おぉ、頑張ればこんな坂も上れちゃうんだ、MTBってすごいなと今更ながらに驚いたりした。

 ただそんなふうに楽しく走れたのはそう多くない区間でしたね。途中から以前行ってほとんど担ぎと押しばかりだった道に合流してしまったんで、結局そこから今来た道を戻っちゃいました。



 せっかくなので下りには前回と違う道を選んだ。なるべくいろいろな道を走っておきたかったから。そしたらこれが正解だった。まわりの雰囲気も良かったし、階段があらわれずに最後まで土の道を下っていけたのも良かった。長く下れる分だけブレーキを握る手が痛くなったりはしたけれども、しっかり最後まで楽しませてもらうことができた。



 そして下り終えたら前回同様横須賀へ。えっと、今日も食べたくなっちゃたんですよねぇ、天丼。ただ一生懸命走って開店の11時を少し過ぎたくらいの時間にお店に着いたというのに店はまだ準備中。げっ、もしかして開店時間を間違えたか?と思って訊いてみたら、天ぷらをあげる人がまだ来てないんですということだった。まぁそれならばせっかくここまで来たのだから少し待たせてもらおうと、店の前にある公園で20分くらい時間を潰してようやく入店。



 で、今日も海鮮丼を食べてしっかりお腹いっぱいに。ちなみに味噌汁は待たせたからとお店のサービスだった。そして食後は完全に腹ごなしモードでのんびりとペダルを漕いで、13時頃に部屋に戻ってきた。

 えっといろいろとご心配おかけしましたが、こんな感じでしっかりと自転車に乗れてますので本当にもう大丈夫です。たくさんの温かいお気遣い本当にありがとうございました。

冬の大観山

2007年01月25日 | 自転車生活
 ステム破断で少々気持ち凹み気味で迎えたお休み。体の痛みはある部分をのぞけばもうほとんどないし、ここは気持ちを一度リセットしておくためにも少ししっかり走ってきますかぁ!ということでこの日は箱根旧道経由で大観山まで行ってきました。



 無理はしないようにと今までほとんど使っていなかったCATEYEの心拍計をつけて部屋を出たのが朝の7時半頃。そんなに早い時間ではないのだけれども、振り返って撮った湘南の海は太陽の位置の関係ですっかり早朝のような雰囲気でした。



 R134、R1を無理のないペースで流し、ほとんど疲れは感じずに三枚橋着。さて、今日はここからも無理のないペースで、楽しみながら上っていくつもりです。



 と思いながらもヤビツなんかだとついつい一生懸命走ってしまったりするのですが、やはりああいった事故があったばかりなのでこの日は自転車を労わるようにちゃんとゆっくりと上っていきました。途中での足つきももちろんあり、畑宿や旧道の遊歩道で写真なんかも撮ったりしました。もちろんそんな感じで走っていても七曲なんかでは心拍数は180近くまで跳ね上がったりしてしまうのですが、追い込んで走っているわけではないのでかなり余裕を持って上れたような気がします。TTをやっているときは「止まりたい!」と思いつつ通り過ぎざる得ないお玉が池でも今日はしっかり止まってその静寂ときりりと締まった空気を楽しみました。



 で、すっきりと晴れ渡った芦ノ湖着・・・と言いたいところなんですが、実は写真に移っていないちょうど富士山の方面は雲が出はじめてしまってます。うぅ、今日は大観山からの富士山が一番の目当てだからこそ、海岸線からの富士山を写真におさめたりもしなかったのに。
 ただそれはさておき、この日の芦ノ湖はものすごく気持ち良かったです。おそらくそんなに低い気温ではなかったからだと思いますが、冷たい空気がこの日はすごく気持ち良く感じました。



 TTのあとではすっかり売り切れてきつきつになってしまう大観山までの上りも今日は比較的余裕を残して楽しみながら。ただ残念ながら富士山はやはり雲の中。う~ん、悔しいけど、まぁ充分楽しんでいるからいいか!とここらで素直に開き直ることができました。なんかですね、この日はほんとに気持ち良くここまで走って来れてるんですよね。ああいうことがあったからこそ、自転車に乗っていることがすごく嬉しいという気持ちもきっとあったのだと思う。



 そして久々の大観山に到着。ここはやはり開放感があって気持ちの良い場所ですね。



 風があまりなかったこともあって、シャッターを頼まれた4人連れと話しながら富士山にかかった雲がとれるのを少し待った。「目の前に富士山がドカーンとあらわれるのを期待してここまで上ってきたんですけどねぇ」と僕が言ったら、「わたしたちもそうですよぉ!車でですけど」と4人連れは笑った。そうこうしているとほんのちょっぴりだけ山頂部分が雲から顔をだした。でも、それ以上はちょっと無理そうだった。そんなわけで、そのちょっとだけ顔を出した富士山の頭を写真におさめてから下りにかかった。

 で、下りはじめてすぐに点検を忘れたことに気づいて、自転車をとめて簡単なチェックをした。自転車を少し持ち上げて地面に落として異音がしないかどうか、ブレーキがしっかり効くか、そして当然ハンドルやステムに少し力を加えてみたりも。本当はこういうことって毎回やるべきことなんだろうけれども、最近はすっかりやっていませんでした。



 そしてチェックを終えて少し安心したところで、いよいよ椿ラインの極上の下りへ!

 ただ減速のためにブレーキを握り、フォークやハンドルに明らかに力がかかっているのがわかる瞬間はどうしても気持ちが少し怯えた。もし今ここでステムの破断が起きたら加速したまま、コントロールを失った状態でガードレールや道路に叩きつけられるのかと思うと、あらためてぞっとしたし、怒りの気持ちが湧いた。





 椿ラインを下り終えてからは真鶴道路の旧道へ。



 そしたらここらですっかり足にきちゃいました。無理せず走っていたつもりなんだけど何でだろう?とにかく湯河原から江ノ島まではかなりいっぱいいっぱいの状態でずっと走って帰ってきました。



 そして部屋に戻る前に海に寄って、ぐったりと疲れた体を横たえてしばし空を眺めながら、6時間の行程の充実感に浸ったのでした。

 ところでちなみに心拍計によるこの日の消費カロリーは3899kcal。これってもし体重維持が目的だったら3899kcal分の食事をしても問題ないってことなのかなぁ?絶対にあり得なさそうな気がするけど。

ステム破断について思うこと

2007年01月24日 | 自転車生活
 今回のステム破断について、僕はメーカー側に苦情の申し立てやトラブルの発生報告のようなことをしようとはほとんど考えていませんでした。もちろん腹はたったし、痛めた体で乗れなくなった自転車を押しているときは、絶対に治療費も含めてしっかりとした補償をしてもらうぞ!と息を荒くもしていたのですが、少し時間がたち、もし運が悪かったら大変なことになっていたに違いないということに気づいたら、不思議なことなのだけれども怒りや腹立ちのような感情がすっと消えてしまったのです。おそらくこの程度のケガですんで良かったという気持ちが怒りに勝ってしまったのでしょう。

 ただ、それでも代理店にはこういったことが起こったということを報告はするつもりでいました。それで事故の翌日にまずITMの代理店をネットで検索してみたのですが、これがなかなか見つからず少し驚きました。ITMってそんなに小さなメーカーではないですから、簡単に検索に引っかかると思っていましたから。それでもようやく見つけたある代理店に電話してみたのですが、そのときに担当者に言われたことは「うち以外にも代理店はいくつもあるので、購入した店に持っていってください」ということでした。要はうちが卸したものでなければ責任負えませんよってことだったのだと思います。冷たい対応だなって思いましたけど、仕方のないことだとも思いました。

 そのときに相手の担当者に購入したショップを訊ねられ、このブリヂストン号はヤフオクで落札したものだということを思い出しました。こういう時代ですから、ヤフオクで個人を相手に取引するときは、詐欺に遭おうと、変なものを送り付けられようと最終的には自分の責任だと常々思っていたので、今回もこのステムをどこか適当なショップに持っていったり、あるいはこういった代理店を相手に文句を言うのはやはりお門違いだなとそのときあらためて思いました(もっとも、だからと言ってこの自転車に問題があったとは思っていませんが)。

 そうなると、こちらでできるのはITMのイタリアの本社に直接報告をすることですが、正直なところそこまするのは面倒だなと思ってしまいました。そこまでしてもし補償が受けられることになったとしても、購入代金内の補償のみだろうということは容易に想像がついたので。たとえば“永久保証”を謳うあるフレームメーカーの保証規定を見ても、購入代金を上回る保証を行なうものではない、しかしだからといってこの規定によってお客様の法律上の権利を制約するものではない、といったことがしっかり書いてあったりする。つまり商品代以上の補償を求める場合は、法律上の手続きを踏んでくださいねというわけですね。そういった内容の保証が普通のことならば、たかだかステムの代金分の補償を受けるためにやりとりをするのはあまりに報いの少ない作業のように感じてしまいました。

 しかし、このロットで生産されたステムにはすべて同じようなことが起こりうるというようなお話を聞かされるとそんなことも言ってられないような気がしてきました。たまたま僕は軽症ですみましたが、繰り返しになりますけど本当に運が悪ければ死んでもおかしくないトラブルなのですから。というわけで、補償云々は関係なく、やはりメーカーにはトラブルの報告をすべきなのだと思いました。何もしないでいて、もし今後同じステムを使う他の方が大きな事故にあったりしたらかなり後悔するとも思いますし。

 今回の事故でひじょうに気になったのが、もしきちんと溶接されたステムであったならばこういった事故は起こりえないのか?ということです。もししっかり溶接されたものでも応力が集中する部品なのだからこういったことが起こってもおかしくないのであれば、今後は数年おきにステムの交換を考えねばなりません。結局のところ最終的にユーザーはメーカーが市場に出したものを信頼するしかないので、そのあたりはとても気になるところです。

 命に関わるパーツの選択にはもっと慎重になるといったことを今回の事故の教訓のひとつとして僕は書きましたが、正直なところ今回のような事故は未然に防ごうとしても防げるような種類のものではないような気もします。そんなこともあって、どうやってこの事故を捉えたらいいのかいまひとつ考えがまとまらずエントリーが遅れてしまったところもあるのですが、ユーザー側では防ぎようのないトラブルだからこそしっかりメーカーに報告をしておく必要があるのだと思いました。

 ところで、このエントリーの日付の(実際は26日に書いてます)当ブログへのアクセス数はかつてないものでした。今までの最高アクセスIP数の2倍以上のアクセスがありました。12畳の部屋に引越をして、4台の自転車をすべて外に出さなきゃ入りきれないくらいの方が訪れてくれたようでした。その多くがmasaさんの“あぁ、湘南の夜は更けて”からで(ありがとうございました)、また某巨大掲示板からのアクセスもかなりの数あったようでした。そんなことも、サイクリストのひとりとしてしっかりやるべきことをやっておかなきゃなと思った理由のひとつだと思います。

 皆さんに同じようなことが起こらないことを心より願っております。

破断状況をもう少し見やすく撮りなおしてみました







それにしても無残な姿だ・・・

安全第一

2007年01月23日 | 日常生活
 昨日はいろいろとご心配おけしてすみませんでした。それから、たくさんのお心遣いありがとうございました。

 倒れてからしばらくうずくまっていたというのは、下腹部(局部の付け根あたり)をフレームに残ったステムの頭に強打したからです。ステムの頭がめりこむような感覚があって、腫れと痛みと出血があったんでどうかな?と思っていたのですが、今朝になったら腫れも痛みもだいぶひいていました。微妙な部分だけに良かったです。あとは軽い打撲と擦過傷くらいですかね。コンクリートに顔面から着地とかそういうことがなくて良かったです。

 ただ今回の場合は歩道走行中ということで時速10kmくらいしか出ていなかったからこの程度ですんだんだと思うんですよね。でもこれが20km、30kmのスピードで車道だったらと思うとホントに怖ろしいです。ここが壊れたら死ぬかもしれない、というパーツに関してはもっと慎重に選ばないといけないなとすごく思いました。

 しかし今回のステムに限らず、フレームやその他の部品の寿命や耐久性ってどうなんでしょうね?確か以前読んだ雑誌にアルミフレームの場合は5年くらいでの交換が望ましい、クロモリやカーボンの場合は~とかいう記事があったんですが、ああいうのって結構読み流しちゃうじゃないですか。でもこういうことがあると、もう少しきちんと考えなきゃいけないのかなって思ってきちゃいました。僕はランドナーに関しては一生今のフレームに乗り続けようなんて思っていたんですが、なんか不安になってきました。峠を上っているときにフレームがぽっきりなんて写真が昔のサイスポにあったりもしたしな。あれはパイプのシワに気づきつつ乗っていて起こったトラブルだったような気がするけれども、あれだって下りのときだったら死んでもおかしくなかったはずだし。

 と、朝から明るくない話題で申しわけないですが、ほんとに自転車に命を預けているんだから走行中だけでなく、その前段階からもう少しいろいろなところに気をつかおうと思いました。ユーザーもできる範囲で気をつけますんで、メーカーさんもそこんところ是非ともよろしくです。

唖然呆然。ステムが・・・

2007年01月22日 | 自転車生活
 本当は残っていた2日分の穴埋めをしてから今日のエントリーをしようと思ったんですが、ちょっと駄目でした。1日分がいいとこでした。実は僕は今、結構動揺していたりするのです。その理由は・・・





 もうね・・・、一瞬何がなんだかわからなくなりました。激しい痛みにしばらくうずくまったあとで、自転車を調べたらこれです。去年のパリ~ルーベのときのヒンカピーじゃないけど(あのときはコラムが折れたわけだけど)、いやぁ、こんなことがホントに起こっちゃうんですね。幸いまったくスピードを出していないときだったから良かったけれども、運が悪かったら大変なことになっていたと思う。そんなことを考えたらぞっとしちゃいました。

 普段当たり前のように乗っている自転車に、実は命を預けていたんだということを今日は冷ややかな気持ちで感じました。まさか“ステムに振り回される”というエントリーのすぐあとに、今度はステムに振り落とされることになるとは思いもしなかったです。