“追い風編”より続き
野島崎を出発してから、予想通り風が向かい風に変わりました。それによってペースも少し落ちます。でも今日は速度よりも心拍計のほうを気にして走っているので、巡航速度が落ちるのはそんなに気になりません。ここらあたりから途中のコンビニやスーパーを通るたびに、休憩をしている仲間たちの姿をちらほらと見かけるようになりました。
そんな仲間の姿に誘われて、僕と潮こんぶさんも千倉のコンビニで休憩。ここではモリさんやおいちゃん、ネロさんたちとご一緒しました。ここで僕はとくに何も購入はせずに、ボトルに水分補給だけさせてもらって、持参してきた薄皮あんぱんを頬張って早々に出発。巡航速度に関して、僕は他の人より劣るだろうと思っていたので、なるべく休憩回数は少なく、時間は短くしておきたかったのです。そして、巡航速度を少し落として休憩を少なくするというのが、去年より楽に、うまく走りきるための僕の作戦だったのです。
それから今回はチェックポイント以外での写真がほとんどありません。こんな感じの走りと写真を撮りながらという両立は僕にとっては少し難しいと感じたからです。だから今回は普段のツーリングのように、方々で自転車から降りて写真を撮りながら走るのは諦めました。そのかわり、たまには純粋に“走る”ことを楽しんでみようと思いました。こんな感じに走るのは本当に久し振りだったのですが、それはそれで楽しかったです。そういった楽しさを味わうことができたのは今回の房総オフのかなり大きな収穫だったように思います。これでまた新たな自転車の楽しさをゲット!企画者のmasaさん、ありがとうございます(笑)
さて千倉のコンビニからはモリさんとしばらくご一緒しました。向かい風に変わって巡航速度は27~29kmくらいに落ちましたが、心拍数はこれまでとあまり変わらないのでそんなにきつくありません。やはり長い距離を走るのであれば、心拍計はかなり有効なのかもしれません。実を言うと、この心拍計普段はあまり調子が良くなくて、ちょっとした上り坂で簡単に230くらいの心拍数が表示されてしまったりするのですが、この日は一応正常に機能してくれていたようでした。
こんな感じのペースでモリさんと先頭を交代しながら走っていたら、前方からひとりのサイクリストが。おぉ仲間だぁ~と片手をあげて挨拶しながらよくよくその姿を見たら、なんとノアポンさん!気づいたときは本当に驚きでした。なんでこんなところにいるんだ~!って。いやぁ、いくらなんでも普通はこんなところまでパトロールに来ないでしょ。この日でノアポンさんがかなり普通ではないことがわかりました(笑) サプライズ&アメイジングありがとうございました。
ノアポンさんと擦れ違って少ししたところで、先行する仁丹を吸収した気がするのだけど、仁丹のブログを読むと、仁丹と合流したのは潮こんぶさんと走っているときだったようです。どうもこのあたり記憶が曖昧です。というか、全行程にわたってかなり記憶曖昧なんですが・・・
モリさんと走りながら、鴨川あたりでかなり長いトレインに追いつきます。抜かれたのか、それとも信号待ちで追いついたのかこれまた記憶が定かではないのですが、とりあえずこのトレインの後ろについたところ、これが超高速トレインでたまげました。向かい風のなかを35km超のスピードで突っ走ります。誰が前を曳いてるんだ?と思って目をこらすのですが、いまひとつ先頭が誰なのかがわかりません。ばっちゃんのようにも見えるし、Fさんのようにも見えるし、モミさんのようにも見える。「とらさんだよ」という声も聞こえます。後から考えるとこの日はじめてお会いしたfuru8maさんだった気もする。でもとにかく速いです。正直残りの行程を考えると、あり得ない速さに思えました。
ところでこの日、僕は自分で先頭を曳けない列車には加わらないと決めていたんですけど、ここでだけその約束事を破ってしまいました。その列車が発する不思議な吸引力についつい引き寄せられてしまったのです。でも多分そんな感じでこの列車に加わった人って結構多かったんだろうと思います。
10人以上のこの列車で走ったのはおそらく鴨川から勝浦の少し手前までの20kmくらい。このあたりは少しアップダウンがあって、去年は休憩したりしながらヒィヒィ言いながら走ったのですが、そんな区間を今年は千切れないように必死にペダルをまわしているあいだにいつのまにか通り過ぎてしまってました。途中中切れが起きたので、前の集団に移り、勝浦串浜のデイリーヤマザキで休憩するまでに集団の人数は半分くらいになってました。
そんなこんなで串浜のディリーヤマザキで休憩に入ったのがちょうど12時頃。ここまで110kmを4時間ちょいで走って来てます。とても良いペースですが、そのかわりにさっきのトレインに乗っかってしまったことによって、かなり消耗した気がしました。せっかくそれまでなるべく消耗しないように走って来たというのに・・・
ちょうど昼食をとるのに良い時間だったので、僕はここでカップラーメンとコーラを補給。どちらも体に染み渡る美味しさでした。
このディリーヤマザキではたくさんの人の顔が見れました。ばっちゃん、とらさん、tonyさん、仁丹、tictacさんなどなど。
ここでも僕は早々に休憩を切りあげ、走り出しました。ここから長きにわたってご一緒することになったのがyoneちゃん。えっと、ここらからで良かったんですよね?やはりかなり記憶が曖昧なのです。
ディリーヤマザキでの休憩で「ここからはもうアップダウンはないんだよね」ととらさんに訊かれて、「ないです!」とこたえたにもかかわらず、走り出してみるとここからもしっかりアップダウンが続いてました。やべぇ、とらさんを騙しちゃったよと思いつつ、マイペースでアップダウンを進んでいたところ、前方にモミさんやtanyさんの姿が見えてきました。とりあえず、そこに合流しようとペダルを漕いでようやく追いついて少し先頭を曳こうと思って前に出たあたりで突然足に違和感がはしり、あやうく両足つりそうになりました。そんなわけですぐにこれは駄目だと思って後退したのですが、威勢よく先頭に出ようと思った瞬間だっただけに結構恥ずかしいものがありました。せっかく鉄人tanyさんと少しご一緒できるかと思ったのに、これでそれも叶わなくなってしまいました。
そこからは騙し騙しペダルをまわしながら足の快復を待ちます。自転車から降りてストレッチでもしようかなとも思ったのですが、自転車から降りる瞬間に足がつるだろうことは目に見えてたので、とりあえず乗りながらなんとかしようと思いました。その甲斐あって、しばらく走ったところで足は快復し、
なんとか先行している皆さんが休憩していた九十九里に少し入ったところのファミリーマートにたどり着くことができました。良かったです。ここではtanyさん、モミさん、Fさん、としさん、yoneちゃんと一緒になりました。
ところで、ここに着く少し前の上りで喘いでいるとき、yoneちゃんにいきなりアタックをかけられました。ついていく気力がなく、そのまま坂の終わりまで先行してもらったのですが、今度はちょっとyoneちゃんの後ろについて楽させてもらおうと思って下りに入ったら、しっかり下りきったところでyoneちゃん止まって待ってました。で、手で先に行けの合図。なんだよ~と思いましたが、思わず笑っちゃいました。まったくyoneちゃんのほうが全然余裕そうだったのに!
さてこのファミリーマートではガリガリくんを1本だけ食べて再び自転車にまたがります。このコンビニを果たしてどのように出発したのかはやはりまったく覚えてないのですが、気づいたら先に出発したtanyさんを除く5人で走ってました。そしてどこかの交差点で海側の道からtanyさんが出てきて、そこからは6人の走りに。
ただこの列車のペースがまた速いんですよ。とりあえず僕も先頭を少しだけ走ったんですけど、向かい風のなか、ここまですでに300km近く走っているtanyさんが信じられないスピードで前に出てからは、もうこの列車に着いていくのは諦めました。無理してついていっても先頭交代するのは無理と思えたので。tanyさん、恐るべし!と心底思った瞬間でした。
結局このスピードアップについていけたのは、モミさんととしさん。残る僕とFさんとyoneちゃんは少しペースダウンして、九十九里を進んでいきました。
このあたりからは僕はもういっぱいいっぱい。途中Fさんが余裕の声で「このあたりはお洒落な建物が多いね~」と話しかけてきましたが、「景色見る余裕ありません」なんて素気ない返事をしてしまいました。すみませんでした。でもずっと向かい風で、ホントにきつかったんです~。
どれくらい走った頃でしょうか?気づいたらFさんの姿が見えなくなっていました。そこらで限界寸前だった僕は、「先に行って!」とyoneちゃんに叫んで道端の自販機へ。そしてそこで缶に入ったゼリーをすすっている最中にFさんが通り過ぎて行きました。そんなには離れていなかったようです。
振る回数が少なかったようで、なかなか出てこないゼリーをちゅうちゅうすすったのち、僕も再び走り出します。もう25~26kmしかスピード出ませんけど、とりあえずあと少し頑張ろう!
そうして走って飯岡の少し手前で再びFさんに追いつきます。そして飯岡からちょっときつめのアップを上って飯岡灯台の分岐へ。ここからの上りがまたきついのですが、上りはじめてすぐにかなり先行していると思っていたfuru8maさんと擦れ違い、もう少し上っていったところで今度はtanyさんと擦れ違いました。これでまた少し元気が出た気がしました。
そうして15時53分に到着した飯岡灯台。ここから犬吠崎までは距離にして9kmくらいですから、17時到着はなんとか達成できそうです。ここに来てようやく気持ちに少し余裕が生まれました。
というわけで、ここでは展望台に上って灯台を見下ろし、少しだけのんびり気分を味わいました。ちなみにここは、犬吠崎よりも雰囲気的にも眺望も良い場所に思えました。寄っておいて良かったです。
さて残すは犬吠崎までのアップダウン。ここは不思議なことにかなり楽に走れました。
そして16時39分に今年も犬吠崎に到着。やった!今年も無事完走できました!!
金谷から犬吠崎 213.77km AV27.7km
到着した犬吠崎はかなり風が強く、一気に体が冷えてしまいました。そんなわけで、岬のレストランに入ってホットコーヒーを飲みながら、生き残ったインパラちゃんを待つことにしました。
結局17時半までにたどり着いたのは21頭!
そして楽しさと苦しみ、充実感と達成感を共有しながらの記念撮影です。
記念撮影後は、ちょっと迷惑だったかもしれないけれども、21台の列車で銚子駅を目指します。で、このトレインがまた速いんです。先頭を曳いていたのはmasaさんでした。
そして着いた銚子駅近くの利根川の河口。
夕日こそ見れませんでしたが、
走り終えた安堵感のなかでの乾杯はとても心地良かったです。
こちらは埼玉から自走でやってきて、自走で帰るtanyさん。全行程480kmだそうです。あまりのすごさにことばがありません。
最後は去年もお世話になった駅前の若松という食堂で打ち上げ。こんな大勢が入れる店なんてないだろうと思っていたのですが、運良く皆一緒に入れて貸切状態で食事とビールを楽しむことができました。去年はあまりの疲労のためにうまく食事が喉を通りませんでしたが、今年は刺身大盛定食だけでなく大粒のカキフライもしっかり頂きました。これでなんとか去年のリベンジは達成できたかな。
去年に引き続き完走はできましたが、この房総サバンナオフはやはりとても過酷でした。そんな過酷なオフ会を走りきれたのは、一緒にこのオフ会に挑んだ仲間たちのおかげだと思います。参加された皆さん、ありがとうございました。それからプランナー&幹事のmasaさん、今年もありがとうございました。
本日の全走行距離 244.75km