湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

ホルモー

2015年05月29日 | 日常生活


 久々、新規開拓。見た目うまそうなのだけれど、ちょっと期待が大き過ぎたかも。

 ホルモンとは関係ないとは思うのですが、鴨川ホルモーって映画も小説もどちらも面白いですよね。

シューズとガーミン

2015年05月29日 | 山ラン


 やけに砂やら小石やらが入り込んでくると思ったら、しっかり穴が開いていた。転倒したときのせいだろうか?



 なんにせよ、さすがにもう履けないので、買い置きの型落ちミニマスを出した。またお世話になります。よろしく。

 そうそう山のなかで転倒してアスファルトの道に戻ってきてすぐに、ガーミンの本体がなくなっていることに気づいた。クイックリリースキットを使っているのだけれども、転倒した拍子に本体が外れてしまったようだった。場所的に見つからないかもと思いながら、もう一度山をのぼり、転倒した場所に戻ると、近くの岩の上に目立つように305の本体が置いてあった。誰かがきっと拾って置いておいてくれたのだろう。親切な方、ありがとうございました~

下見とトレーニングを兼ねて

2015年05月26日 | 山・山スキーなど
 シーズンの最後はここで締めるつもりだった。しかしなかなか休みと天気の都合がつかず、そのあいだに例年より早いペースで雪解けが進み、スキーを楽しむには厳しくなってしまった。ただずっと富士山で最後と思っていたので、どうにも気持ち的にすっきりしない。なので、スキーは無理そうでも、来年の下見とトレーニングを兼ねて雪の残る時期の富士登山をやはりしておこうと、3時頃に家を出たのだった。



 富士宮口を歩きはじめたのがちょうど6時頃。いくつかの登山口のなかで、標高差はもっとも少なく1400m弱。高山病さえ出なければ、体力的には問題ないと思っていた。だから高山病に注意して、ゆっくりと歩くことを心掛けた。



 長く続くのは伊豆の稜線か?



 愛鷹山塊。



 少し前までは快晴だった天気予報だけれども、前日に晴れのち曇りにかわった。下山まで晴れていてくれるといいのだけれど。 



 という心配は必要なさそうな青空!やはり雪は少なさそうだ。



 今回で4回目の富士登山。雪の残る時期ははじめてなので、少ないとはいえ雪の存在がなんだか嬉しい。



 ただ少ないとはいえ、雪の斜面は富士山のスケール感とあいまって結構怖い。登っているときはあまり感じなかったけれど、振り返ってみると、ここで滑ったらまずいじゃないかと思ったりした。残雪期とはいえ、雪がしっかり繋がっているときの登山は簡単ではないはずと思った。



 ブル道。スキーを持って行かないということで、こちらも少しだけ考えたけれど、体力的にも残雪という状況的にも無理だった。



 このあたり、多分標高2900mあたりから頭痛などの高山病の症状が出て、一気にペースが落ちた。ここまでも決して速いペースで登っていたわけではないのに。



 へたり込むように、営業していない小屋の前のベンチで大休止。



 ここらからガスが出はじめた。



 毎日登山ではないかもしれないけれど、かなりの頻度で富士登山を行っていそうな高齢の登山者2人が、天気崩れそうだな、雨にならなきゃいいけどなと話しているのを聞いて少し不安を感じたりした。すでにGWの白馬の山頂より冷え込んでいたのだ。



 ここからはガスがかかったり、切れたりの繰り返し。写真はガスの切れたときに撮っていることが多いので、晴れ間が多いように見えるけれど。



 少しずつ雪も増えてきた。そして雪面が固くなってきた。



 多くの人がアイゼンをつけていた場所。僕もここでアイゼンを装着。この写真ではなんてことはなさそうな雪渓のトラバースが結構怖かった。さらに、頭が、そして冷たい空気を吸い込むたびに片方の鼻腔が痛む。痛み止めを持ってくるべきだったかと少し後悔。



 そんなこともあり、かなり遅いペースで慎重に歩いてようやく鳥居に到着。



 早く下りたいので休憩はせずに、山頂に向かおうとこの斜面を登って行ったのだけれども、ここは登る必要なかった。



 回り込んで、今度はちゃんと剣ヶ峰へ。とっても、きついです。



 あとちょい。ガスと青空が交互に訪れる。完全にガスだったらちょっと残念だけれども、これはこれで悪くない。



 そしてようやく剣ヶ峰。関西弁のお二人に写真を撮ってもらった。ヘルメットの上に、冷たい風を避けるためにさらにフードを被り、頭が巨大化している。







 ガスの切れ目を狙って周りの景色をパチリ。ただ高山病がでてるので、はやく下山したくてたまらなかった。



 トレーニング的な意味合いもあったので、下りはしっかり歩くつもりだった。つまり尻セードはしないつもりだった。



 けれども、少し下って斜度が緩んでからは少し逡巡したあと、尻セードで下りはじめてしまった。右に小さくスキーヤーが見える。雪が少なくてもスキー担いで来る人はやはりいるんだとリスペクト。今日の僕の状態では、もし雪がたくさんあってもスキーは無理だったろうけれど。



 お尻のあと。ピッケルではなく、ストックでの制動なので、スピードが出過ぎてしまうのが少し不安ではあったけれど、スピードが出過ぎたらアイゼンを効かせて立ち上がるというのを繰り返しながら高度を下げた。



 雪はぼこぼこ。スキーヤーはかなり苦労していた。



 この雪質では、アルペンでも相当厳しかったと思う。今日は尻セードで正解だったかも。



 雪渓は思いのほか長く続いた。ただこの雪渓は登っているときには見えていなかったはず。どこまで雪渓は続いているのだろう?さらにちゃんと登山口に戻ることはできるのだろうか?



 ちょうど追いついたスキーヤーにそのことを伝えると、雪渓が切れたら右に右に行けば、結構下まで雪渓を繋げて富士宮口方面に下っていけると教えてくれた。 



 別の雪渓に入り、また尻セード。



 そして末端からまた右の別の雪渓に移動。



 コースを教えてくれたスキーヤー。テレマークでこんなひどい斜面を滑っている。もう足がパンパンだよと言っていたけれど、転倒せずに滑って来れるだけすごいと心底思った。



 結局、標高差1000m近くを尻セードで下ってくることができた。まだ頭は軽く痛いけれど、歩きだったらもっときつかっただろうことは明白なので、雪渓様様、尻セード様様なのであった。



 最後の雪渓の末端から、はやく下りたいがゆえに、気持ちペース速めに歩いて、バリケードのところに戻ってきた。



 なんだか今にも振り出しそうだ。



 と思ったら、また青空。まぁなんとか天気持って良かった。高所での雨は厳しいから。



 今回はこれでアプローチ。なんとなく後ろめたさもあって、あまりおおっぴらにはしていなかったのだけれども、去年の4月から乗っていたりします。丹沢のアプローチには何度か使ったのだけれども、今回はちょっと遠かったかも。とりあえず、無事山頂踏んで、事故なく帰宅できて良かったです。

夏に向けて

2015年05月14日 | ボルダリング


 スキーの季節がそろそろ終わるので、夏に向けて壁へ。



 汚いものをスミマセン。ひどかった靴擦れのあと。汚いけれど、きついクライミングシューズを履いても痛みは感じない。

 この後、残念ながら壁通いは続かず・・・

2015.05.03 針ノ木峠 2536m

2015年05月03日 | 山・山スキーなど
 白馬岳から下山したあとは、またしても温泉。天気に恵まれた山スキーと温泉。贅沢だなぁ。さっきまでいた白馬の山を眼前にみみずくの湯の露天風呂に浸かりながら、翌日のことを考えていた。2日続けて山頂を踏めたのだから、もう充分な気もする。でも休みはもう1日あるのだから、このまま帰るのももったいない。結局はっきりと心を決めることができないまま、温泉を出て信濃大町に車を走らせた。

 気持ちの決まらないまま、信濃大町のコンビニで弁当を食べる。明日山に入らないのならそんなにボリュームのある弁当は食べちゃいけないなと、軽めの弁当を選んだのだが、これが良くなかった。まったくお腹が満たされず、もうひとつ食べることになってしまった。そしたら今度は二郎でガッツリ食べたあとのような、薄っすらと苦しみの汗がにじむくらいの満腹感。これはもうひと山行かないわけにはいかないと、扇沢に向かったのだった。

 20時には眠りにつき、4時前には目が覚めた。夜が明けるまでに、車のなかで昨日と同じくアルファ米とカップ麺の朝食を済ませ、準備をはじめた。



 準備を終えて、5時ちょい過ぎにスキーを担いで歩きはじめた。今日も良い天気だ! 



 扇沢のゲート近くから川原に降りて、すぐにスキーで歩きはじめられるという記録を読んだりもしたのだけれども、その場所がわからず、結局しばらく林道と登山道を歩くはめになってしまった。林道はスキーで歩けても、登山道はヤブが結構濃かったりしてスキーを外さなくてならず、少し消耗。



 ここからようやく沢に降りて、これ以降はずっとスキーのまま登っていけた。



 堰もスキーを履いたまま登っていけると記録で読んだのけれども、雪で堰が埋まっているわけではなく、巻くっていうことだったんだな。そういえば以前、針ノ木岳に来たときもこうやって巻いて通過したことを思い出した。

 ところで、今日目指すのは針ノ木岳ではなく、針ノ木峠。昨日の白馬の滑りでは、白馬より斜度的に急な針ノ木岳はとてもではないが無理だと思った。それに針ノ木岳からは以前一度滑っているけれど、針ノ木峠からはまだ未滑降。昨日一昨日と山頂を踏めたのだから、今日は針ノ木峠でも充分満足できるはずと思ったし、最終日としてちょうど良いと思ったのだ。



 前回来たときは、どなたかの表現だけれどもまさにデブリーランドで、登りも下りも苦労した記憶があるのだけれども、今回はところどころ荒れているところはあったものの、あのときとは比較にならないくらい楽に進むことができた。



 目指す針ノ木方面。まだまだ遠い。そして結構な急な斜面を登らなくてならなさそうだ。北側の斜面ということもあって、まだ雪は硬く、シールがしっかり効くか少し緊張しながら歩いていった。



 蓮華岳。こうしてみるとそんなに標高差を感じないけれど、決して楽ではないんだろうなぁ。滑りの難度は、針ノ木峠はもちろん針ノ木岳よりも上。いつか滑れる日は来るのだろうか?



 遠くに見えていた風景が少しずつ近づいてくる。



 振り返って爺ヶ岳。帰りは爺ヶ岳を目の前に下るんだな。見る余裕があるかはともかくとして。



 通称ノドと呼ばれる狭い急斜面。このあと、針ノ木岳方面のマヤクボ沢はかなり斜度のきつい場所があったことを覚えていたのだけれども、このノドもこんなに斜度があったことはすっかり忘れていた。



 ノドを越えてほっと一息。小用を足したかったのだけれども、姿を隠せる場所がなくしばらく我慢していた。なので、画面右中央の大きな雪の塊まで少しスピードアップ。無事用を足すことができた。こういう大きな沢や雪渓のなかでは、適当な場所を見つけるのにひと苦労なのだ。



 ようやく針ノ木岳と針ノ木峠へわかれる分岐へ到着。こちらは針ノ木岳方面。マヤクボカール直下はほとんど壁のように見える。雪の量によって斜度もかわるのだろうけれども、よく以前来たとき山頂を踏めたなと思ったりした。



 こちらが針ノ木峠方面。そんなにきつい斜度には見えず、安心したのだけれども甘かった。いざ登りはじめてみると、思ったより全然急で、さらに写真に見えている稜線のような鞍部に到着してみたら、そこはちょっと傾斜がゆるんだだけの場所で、さらに急な斜面がまだまだ続いていたのだった。

 ただ北斜面ということもあり、雪はそれなりにしまり、シールがちょうど良い感じに効く。もちろん雪が固いだけに滑落も怖いのだけれども、なんとかシールで登っていけなくもなさそうだ。というわけで、少し斜度のゆるんだ場所からもずっとシールで登り続けた。

 直登は無理で、ずっと斜登高。少しでも斜度の緩そうなラインを選ぶのだけれども、斜度も高度感もかなりあり、写真を撮る余裕などはもちろんなく、かなり緊張しながら、そして集中して高度を稼いでいった。



 あと少しで稜線。針ノ木峠。ここでようやく写真を撮る余裕ができた。直登は無理なので、ここから少し左上に進んで方向転換。右のこんもりした上に出るつもり。



 下を見ると、写真ではあまり感じないけれど、吸い込まれそうな斜面。



 どきどきしながら、こんもりした雪の上に出て、またキックターン。あそこが峠だ!



 そしてようやく稜線の鞍部、針ノ木峠に到着。無事着いて良かったぁと安心してすぐに、



 登ってきた斜面を見て、帰りどうしようと不安になったのだった・・・



 帰りのことを考えるのはひとまずやめて、せっかくだし景色を楽しもう。まだ開いていない山小屋の屋根越しに、槍穂がバッチリ!





 こちらはスバリ岳。ここからだと針ノ木岳は見えない。スバリ岳直下の急斜面にも直線的なシュプールが。すごいなぁ。



 こちらは岩小屋沢岳、鹿島槍、爺ヶ岳。らしい。



 峠には1時間半近く滞在。とにかく穏やかな陽気で、とても平和な雰囲気が漂っていて、今日が最終日ということもあってのんびりゆっくり過ごした。蓮華岳に向かうという単独のスキーヤーと、少ししてやはり蓮華に向かうというボーダー3人組が到着。彼らと少し話をしたあと、そろそろ下らないとなぁと、



 下をのぞき込む。(写真ではそんなに緊張感のある斜面には見えないけれど)まずいなぁ・・・



 正直下りたくなかったけれど、下らないと帰れない。内心とても困っているのだけれども、困っていてばかりいても仕方ないので、ドロップイン!そして少し斜滑降で進んだところでドテっと転倒。上からは4人がのぞき込んでいる。恥ずかしい。下からも何人か登山者が登ってくる。



 近くを滑るのは危ないので、ぎこちないターンで下からの登山者から遠い場所まで滑りまたドテっと転倒。でもケガしたり、事故になるような雪質ではなくて良かった。ここからは沢を大きく横断して、針ノ木岳方面のマヤクボカールに滑り込んだ。ガイドブックに書いてあった通り、針ノ木雪渓の下部は斜度のわりに幅が狭かったからなのだけれども、ギャラリーの目から逃れるという意図も多分にあったのだった。もっとも、幸いなことにそのあと転倒は一度もなかったのだが。



 マヤクボカールを滑り、分岐まで戻ってきた。最後の転倒からは、北斜面のしまった雪の滑りをぎこちないながらも楽しめた。



 後ろを振り返り、


 
 目の前に爺ヶ岳を望みながら、スキーの機動力を生かして短い時間で高度を下げた。



 途中林道に出てスキーを外してからは、春の息吹を感じながらのんびり歩いて扇沢へ戻ってきた。登山道はヤブが結構ひどかったりしたので、のんびりずっと林道を歩きながら、3日連続の充実した山行に、この上なく満たされた気持ちになっていた。来て本当に良かった!

 下山後は、もちろん温泉。言うまでもなく、これがまた最高なのだった。



 温泉から出た後、売店で山菜を購入。コシアブラとフキノトウは天ぷらで、こごみは白和えにして美味しく頂きました~



 本日の足跡。



 スキーということで、グラフの横軸は距離ではなく時間にした。下手糞ながらも、やはりスキーの機動力はすごいなと実感なのである。

 2015年GW。久し振りに存分に楽しむことができたGWになった。

2015.05.02 白馬岳 2932m

2015年05月02日 | 山・山スキーなど

IKEAで、2000円くらいで購入したSUNNAN 太陽電池式ランプ。車のなかでのみの使用だけれど、重宝している。

 妙高高原の共同浴場で汗を流したあとは、下道で長野を経由して白馬へ移動。ところどころ山道というような場所もあったのだけれども、車の流れは終始はやく、運転の下手な僕にはちときつく感じた。おかげで思っていたより早く白馬に着くことができたのだけど。

 夕食はコンビニ飯。建物の脇で弁当とカップ麺を腹に流し込み、猿倉の駐車場へ向かった。二股からの林道を慎重に走り、猿倉の駐車場に到着したのがちょうど19時頃。猿倉荘の水場で2リットルのペットボトルとハイドレーションパックに水を満たして、すぐにシュラフに入った。何度か目は覚ましたけれど、昨夜のドライブと火打山の疲れのせいか、4時頃までしっかり眠ることができた。



 車のなかはこんな感じ。軽なのでもちろんスペースは狭いのだけれども、後部座席と助手席を倒してクッションを1枚敷くとほぼフラットになるので寝にくさはほとんど感じない。スキーキャリアがないせいもあるけれど、運転中もシートはこのまま。で、眠くなったらスキーを運転席にたてかけてすぐに横になって寝る。こんなふうに気楽に車のなかで寝れて、自由に移動できるのだから、運転は苦手だけれども、やはり車は便利だと思う。

 起きたあとは、車のなかでお湯を沸かし、アルファ米とカップ麺という炭水化物な朝食。



 そして、5時20分にスキーを履いて歩きはじめた。今日もいい天気だ!



 さすが、人気の白馬。常に前後に人の姿が見える。



 白馬尻までは雪で覆われた林道歩き。ところどころでスキーを外さなくてはならない年もあったけれど、今回はずっとスキーのまま歩けた。



 ソリ、ボード、スキー、そしてもちろんつぼ足の人と、たくさんの登山者が大雪渓に向かっていた。



 白馬尻より白馬主稜線。取り付いているパーティー2組が小さく見えたけれど、写真だとどこにいるのかさっぱりわからないな。



 白馬沢。このひとつ下の金山沢は以前滑ったことがあるのだけれども、こちらはアルペンでも僕には厳しいだろうな。。。



 さて、大雪渓、頑張って登ろう!



 登りはじめてしばらくは、緊張感なく登れる斜度。のはずなのだけれども、怖さこそ感じることはなかったけれど、やはり斜度は以前よりきつく感じてしまうようだ。ただここでも、“練習”のためにほとんど直登で登っていった。



 あるガイドブックには、“効率重視で単調”と書いてあったりする白馬大雪渓。でも大雪渓は大雪渓で、充分魅力的だと思う。比較の対象が少なすぎるとは思うのだけれど、このスケール感はさすが日本アルプスだなぁと思ったりする。



 写真ではわかりにくいけれど、雪はぼこぼこ。もう少し先で右寄りに進路をかえる。しかし、見えていてもまだ結構かかるのだ。



 標高2100mあたり。だいぶ登ってきた気がするのだけれども、ここからまだ800m以上登らないといけないのか~



 スキーのまま登っちゃう人もいるけれど、僕はここからはスキーを背負ってアイゼン。つけなくても大丈夫そうな雪質ではあったけれど、新しく購入したアイセンを試してみたかったし、以前アイゼンをつけずに登ったところ、強風のために気づいたときには斜面が氷化していて、進退窮まりかけたことがあったので今回はしっかりアイゼンを装着した。



 シール登高ではなかったけれど、以前は感じなかった怖さを感じながらの登りになった。なんでこんなに斜度に弱くなってしまったのだろう?というか、なんで以前はあまり怖さを感じなかったのだろう?

 後は杓子菱。迫力ある風景だ。そして、この斜面をシールで登る山スキーヤー。すごいなぁ。



 ようやく傾斜のきつい斜面を登り終えて、ひと息。でもこの緩やかに見える場所も実はそれなりに斜度があったりする。ここからはまたスキーを履いて登った。



 また斜度がきつくなってくるが、ここからはスキーのまま登り続けた。



 杓子。



 だんだん高度感が増してくる。素晴らしい雰囲気だ。



 見えてきた頂上宿舎。このあたりは、前に来たときよりだいぶ雪が少ない感じだ。



 頂上宿舎を越え、もう一段小さな斜面を登って、ようやく待望の稜線に出た。やっと、ここまで来た。決して足取りは軽くないが、あとちょっとで村営小屋だ。



 村営小屋から山頂までは雪がなかった。スキーを外して、あとちょっとの山頂を目指そう。

 でも、あとちょっとのはずの山頂までがまたきつかった。どうにもならないほどのきつさではなかったけれど、もっと近くて楽な気がしたんだけどなぁ。そんなことを思いながら、焦らず山頂までの道を歩いた。



 そして、久々、多分13年振りくらいに白馬岳の山頂に立った。後ろは剣岳。やった~。やっぱり山頂というのはいいものだ。

 少しは風もあったけれど、この時期にしては穏やか過ぎる山頂で、おにぎりを頬張ったり、景色を眺めたりしながら、いつもより長くのんびりしていた。



 山頂から覗き込んだ白馬主稜線。



 小蓮華への尾根の後ろは、妙高火打方面。



 主稜線を登ってきたと思われるクライマーのバックは、雪倉朝日方面。本当はこちら方面に行きたかったけれど、テレマークでは無理だと今回は諦めた。



 剣の左は立山でいいのかな?おにぎりを食べながら、剣岳の立派な姿をしばらく眺めていた。



 そして白馬の山頂からも日本海。



 遠くに見えるあの鋭角的に突き出た山は槍ヶ岳だろうか。



 目の前は旭岳。この下の谷が、柳又谷源頭。周りの景色を眺めながら、決して熱心に、そして頻繁に山登りをしてきたわけではないのに、気づけばいろいろな場所に足跡を残しているんだなと思ったりした。



 さぁ、充分景色も堪能したし、そろそろ下ろるとしよう。



 山頂に長くいたおかげで、そして素晴らしい天気のおかげで、濡れたスキーやシールはすっかり乾いていた。そうそう、今回はヘルメット持参。越後駒ヶ岳でMさんと話をしながら、沢登りのために買ったヘルメットがせっかくあるんだから、僕も被るべきかなと思ったのだ。転倒もアルペンタイプの山スキーのときより、全然多いわけだし。



 下りはやはりかなり緊張。ただ、白馬山荘裏のこの場所から、


 
 急斜面を登り終えたあとの傾斜のゆるんだあたりまでは、滑りやすい雪質で、今シーズンで一番滑りを楽しめた。アルペンターンもテレマークも気持ち良く決まる。ずっとひどい滑りばかりだっただけに、迫力ある周りの風景と雰囲気を楽しみながらの滑降は雄叫びを上げたいくらいに気持ち良く、爽快だった。



 ただ、このあと急斜面に入ってからがひどかったんだよなぁ。雪質もあまり良くなかったし、波打つ斜面もやっかいだった。これはどの斜面でもそうだったのだけれども、うまく滑れなくても登っているときより斜度にたいする恐怖感は少なかった。でも一度派手に転倒したあとは、腰がひけてもう全然滑れなかった。たまにゲレンデで、リフトであがってきたはいいけれど立ち往生してしまっている人を見かけたりするけれど、ほとんどあんな感じだった。気持ち的に何かが切れてしまったのか、あるいは疲れが出たのか、雪に埋まった小石を避けるちょっとした動作でも転んだりしてたので、「あの人、絶対やばい」と思った人もきっといたと思う。ホント、ひどい滑り、ひどい下りだった。



 急斜面のあとも、転倒こそほとんどしなくなったけれど、雪質も雪面も悪く快適な滑降とは程遠かった。ただ、それでも歩きで下山するよりは、楽しく速く下山できたとは思う。まぁ山頂も踏めたし、山荘裏からの滑降は最高に楽しかったのでよしとしよう。



 林道では少し登り返しもあったけれど、スキーは外さずにずっと駐車場まで戻って来ることができた。



 標高差1700mはきつくもあったけれど、最後まで天気に恵まれて、素晴らしい春のスキー山行になった。





 さぁ、残りあと1日。火打、白馬と2日続けてピークに立てたし、それなりに疲れもあるので、これで充分な気がしていた。でもせっかく遠くまで来たのだし・・・という気持ちもあった。さて、どうするかな。

2015.05.01 火打山 2461m

2015年05月01日 | 山・山スキーなど
 なんだか気持ち的にすっきりしていなかった。巻機山。以前登ったときは、気にしなかった斜度のような気がする。確かにニセ巻機の斜面はトラバースして登ったけれど、よくよく考えれば他の山では、シール登高ではなかったときもあるけれど、もっと急な斜面を登っていたはずだ。そのあたりがひっかかって仕方なかった。

 靴づれもひどいし、技術的にもGWはスキーは控えようと決めたはずだったのだけれども、休みをとった4日間はすべて天気が良さそう。それに引っかかりが強い分、このままシーズンを終えたら、もやもやがかなり残るような気がした。

 とりあえず、まずは靴づれをなおさなくてははじまらないと、ネットで検索してamazonで購入したのがキズパワーパッドという商品。これが使ってみるとかなりの効果だった。3日くらいでかなり良くなった。山行中もこれを貼っておけば、なんとかなるのではないかと思えてきた。

 そうなると、まだ行くかどうかはわからないけれど、どこに行くかだ。本当ならテント、あるいは小屋どまりでもいいから、ロングコースに行きたかった。しかし僕のテレマーク技術では荷物の多くなるそういうツアーはちょっと無理なように思えた。4日間の休みのうち、30日は友達と約束があった。使えるのは1~3日。行くとしたら、火打、白馬、それから針ノ木と、どこも今まで行ったことがあって、コース的な不安をあまり感じずにすむ場所にしようと決めた。いろいろ不安はあったが、もうこの時点で行く気満々になっていたということだろう。

 憂うつな長いドライブをなんとか終えて、真夜中の笹ヶ峰に到着。車のなかで寝袋にくるまって朝を待った。心配していた駐車スペースも、夜中だけあってまだもう少し大丈夫だった。

 朝、出発前にトイレへ行こうとしたら、トイレ前の雪が凍り付いていて、前のめりに雪に突っ込んで脇腹を打った。そして用を足してすっきりして出てきたあとに、同じ場所で今度は後ろ向きに転んで両肘を強打。こちらは結構痛かっただけに、まったく学習能力のない自分を悲しく思った。



 そんなこともあったけれど、気をとりなおして6時過ぎに登山口をスキーで歩きはじめた。



 前後に人の姿はないけれど、笹ヶ峰から火打山へは何年か前、9月に登っている。もちろん夏道は雪で隠れているけれど、それでもまったく知らないよりも少しは安心だ。



 予報通り、今回も天気が良くて嬉しい。途中、軽装の登山者に抜かれた。この人、かなりペースが早い。挨拶をしたあと、気づいたらすぐに姿が見えなくなっていた。



 黒沢にかかる橋でようやくその登山者の姿が見えた。

 夏に来たときは、ここから十二曲がりの急な斜面を登ったのだけれども、滝さえ出ていなければ黒沢をつめたほうが楽に登れるらしい。



 まだ時期的に大丈夫そうだったので、今回は楽な黒沢をつめることにした。前の登山者もやはり黒沢をつめるようだ。このあと、また全然姿が見えなくなってしまったけれど。



 一か所だけ小さな滝の脇をスキーを外して越えなくてはならなかったけれど、そのあとは楽に沢のなかを登っていけた。振り返った後ろは、翌日登る予定の白馬方面。でもまずはしっかり火打山の山頂に立つことができるかだな。以前3月に来たときは、強い風とコチコチの斜面に恐れをなして途中で引き返している。9月に来たときは無事山頂に立てたけれど、雪のある時期の山頂にもぜひ立っておきたい。



 とりあえず、紛らわしい分岐などもなく、安心して高度をあげていけた。



 振り返って、今度は多分高妻山。かなり立派な山だ。こちらもいつか登ってみたいけれど。。。



 この分岐で少し悩む。右かなと思ったのだけれども、富士見平に上がるには左のほうが正解だった。



 ここからは樹林帯に入るので、コース取りに少し緊張した。



 立派な岩。少し遠ざかったあとで、お参りしておくべきだったかもと思った。遠野のコンセイサマを思い出したのだ。



 正しいコースを登っているのか少し不安はあったけれど、やはり今日も天気が良くて気持ちいい~



 そして富士山は見えないけれど、富士見平に到着。ようやく目指す火打山が姿を見せた。



 後立山の山々。



 高妻。素晴らしい景色だ。今回も天気に恵まれて本当にうれしい。



 黒沢岳をトラバースして、まずは高谷池ヒュッテを目指そう。



 三角屋根のヒュッテまであと少し。



 そして到着~

 ヒュッテの前で、先行していた登山者が休憩をしていた。話をすると相当山慣れた方のよう。この時期にしてはすごく小さなザックの脇に、ミニスキーがささっている。話を聞くと、ビンディングはテレマーク用のものを改造してつけているとのこと。でないと登山靴がつかないから、と。ただでさえ、不安定なテレマーク。それをミニスキー、そして登山靴で滑っちゃうんですか?いやいや、滑るっていっても歩いて下るより少し楽に下れればいいくらいのものだよ、と言っていたけれど、僕には到底無理だな。



 その方に撮ってもらった1枚。さて、今回はしっかり山頂に立てるだろうか?



 ヒュッテの前でおにぎりなどを補給したあと、火打山を目指す。越後駒ヶ岳でも少し悩まされたけれど、縦溝がすごい。というか、ひどい。



 こう見るとなだらか~な斜面に見えるけれど、



 登りはじめるとやっぱりそれなりに傾斜はあるんだよな。当たり前だけど。



 今回はできるだけシール登高にこだわった。それもなるべく直登で。そんなに危険を感じない場所でしっかり練習をしておかないと、いつまでも技術的に向上しないと思ったのだ。考えてみればMTBもそうだった。もともとひとりで走っていたので、ケガだけはしたくない、してはいけないと無理はしてこなかった。でも少しずつ、少しずつ、乗れそうなところをクリアしていくうちに、徐々に乗れるようになっていった。とりあえず、この斜面は落ちても尾根の取り付きまでだろうし、そもそも今日の雪質的にそんなに長い距離は落ちないだろう。なので、かなり上のほうまで直登で頑張ってみた。



 そして最後、短い距離を斜登高&キックターンで登り、山頂へ到着。



 やった~!今回は無事山頂に立つことができた。頂上には先行していたさっきの方を含め、6人くらいの登山者がいた。みんなスキーを持っている。巻機ではピークに立てなかったので、本当に嬉しい。





 いつか滑りたい憧れの焼山北面台地の向うは日本海。5人くらいのパーティは北面台地を滑るようだ。





 噴煙をあげる焼山。



 奥に見えるのは妙高山。しっかり景色も堪能したし、そろそろ下ろうと準備をしているとひとりのスキーヤーがまた登ってきた。写真を頼まれて、シャッターを押したあと少し話をしたのだけれども、結構なお年の方のよう。古い板に、ビンディングも僕の山スキーについているのよりひとつ古いジルブレッタだ。まだまだ使えそうですか?と訊いてみると、30年以上前のものだけど、まだ大丈夫だよと笑顔でこたえてくれた。あれくらいの年齢になっても単独で山スキーを楽しんでいるってすごいことだよなぁ。元気をもらって、ドロップインした。



 がしかし、滑りのほうは。。。 やっぱりテレマークは難しい。雪の状態が良いところではそれなりなのだけれども、状態が悪くなるとかなり厳しい。やっぱりなかなか転ばずに滑るのは難しい。



 再びシールをつけて、富士見平までまた黒沢岳の下をトラバース。そして富士見平でまたシールを外して、往路を忠実に戻った。樹林帯、そして沢のなかは、傾斜がそんなにないこともあり、うまくは滑れなかったもののほとんど転倒なしで、滑り降りることができた。忠実なつもりが、最後少しコースを外れて登山口より下部に出てしまったけれど、たいした距離ではなく、シールなしで登り返せる程度だったので良かった。

 駐車場に戻ってきてからは、シールやスキーを乾かしながらゆっくりと次の山へ向かう準備をした。明日は土曜日。メジャーな山だけに猿倉の駐車場はかなり混雑するだろう。それに運転に自信がないので、できれば明るいうちに猿倉に着いておきたかった。強い陽射しのおかげで、しっかりシールやスキーも乾いたことだし、白馬へ移動するとしよう。



 この時期の笹ヶ峰はなかなかの雰囲気。1台車がとまっていて、何をしているのだろう?と思ってみてみたら雪原に見事な桜が咲いていた。一応僕も写真を撮ったのだけれども、車道からでは全然うまく取れなかった。



 白馬へ向かう前に妙高高原の共同浴場で汗を流した。立派な温泉施設が多くなっているなか、こうした共同浴場は貴重に感じられた。学生時代、自転車でツーリングしていた頃はこうした共同浴場に何回もお世話になった。地元の人の会話に耳を傾けながら、懐かしい気持ちでお湯に浸かった。



 今回のコース。



 さて、明日もまたピークに立てるかな?