カクレマショウ

やっぴBLOG

陰湿な連鎖を断ち切る!

2008-02-05 | ■つながり・コミュニケーション
先月末、明治大学応援団リーダー部の廃部が決まりました。大学の応援団といえば、チアリーダーやブラスバンドと並んで、スポーツの応援には欠かせないものです。明治大学は、これから、チアリーダーとブラバンだけの応援で我慢しなくてはならない。

廃部の理由は、昨年7月に3年生の部員が自殺したことです。彼は、上級生から「いじり」と称して陰湿ないじめを受けていました。報道によれば、裸にされてビデオにとられるとか鉄拳制裁などの暴行を受けたほか、しばしば強い叱責を受けていたという。その後、精神的に不安定になり、昨年1月に退部、4月からは大学も休学していたそうです。医師の診断はPTSD(心的外傷後ストレス障害)。大学側は、応援団の活動が自殺と結びついたと認め、遺族に謝罪するとともに、リーダー部の解散を決めたものです。

大学時代、野球やラグビーの応援で見せる応援団の勇姿、それはそれはかっこいいものでした。たまにキャンパスで見かける練習風景は、異常なくらいつらそうなものだったことも思い出します。私は「体育会系」ではありませんでしたが、友人たちの話を聞くと、応援団だけでなく、体育会系の活動では、上級生による「しごき」とか「いじめ」が日常茶飯事に行われていたという話はよく耳にしました。肉体的な「暴力」はもちろん、コンパでの一気のみの強要とか、夜中に無理矢理店を開けさせて買い物をさせるとか。それらは、一種の「笑い話」として語られ、時には「武勇伝」となったりします。

今回も、上級生の中には、自分たちも下級生の時にやられてきたことであり、何が悪いと開き直る輩もいるようです。しかし、こうした悪循環は、犠牲者が出る前に、必ず断ち切らなければいけません。自分たちがやられてイヤだったから下級生には同じことをやらない、と考える人がどうしてこれまで出てこなかったのか。いじめられたら他の人をいじめかえす、といういじめの連鎖も同じこと。いじめを受けた痛みは、他の人をいじめることでは決して癒されないでしょう。いじめの連鎖を誰かが自分で断ち切るしかないのです。

きっと、断ち切ろうと決意した人は何人もいたはずです。でも、しょせんは多勢に無勢ということか。そんな声はかき消されてしまうのか。

「陰湿」な部分が、犠牲者が出て初めて明るみに出て改善されるという事例がまた一つ増えてしまいました。どうにもやるせない話です。

 

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