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カクレマショウ

やっぴBLOG

「人体の不思議展」─別に「模型」でもいいじゃん。

2008-06-15 | ■美術/博物
地元新聞社とテレビ局の主催で、何ヶ月も前からさかんに前宣伝していた「人体の不思議展」。県立美術館で先日から開催されていますが、図らずも、開幕して2日目に見る機会を得ました。 何が驚いたって、展示の一等最初に掲げられた説明パネルには度肝を抜かれた。「プラストミック」?「ホンモノの遺体」??さらに、「展示されている人体標本は、すべて生前からの意志に基づくものです」だって~?? 恥ずかしながら、この . . . 本文を読む

「美輪マリー」から「川村マリー」へ─「毛皮のマリー」を見て

2008-05-15 | ■美術/博物
寺山修司の代表的戯曲の一つ「毛皮のマリー」は、1967年、「天井桟敷」の第3回公演として上演された作品です。主演は美輪明宏。美術に横尾忠則、衣裳はコシノジュンコという、当時を彩るそうそうたるスタッフが名を連ねています。 もともと寺山はこの作品を、美輪明宏を念頭に置いて書いたというだけに、確かに、美輪だけにしか演じられないだろうなと思う部分があります。あるいは、彼にしか言えないだろうと思われるセリ . . . 本文を読む

青空と桜と花馬と。─十和田市現代美術館オープン。

2008-04-27 | ■美術/博物
昨日、午後から十和田市で用事があったので、その前に、ちょうど昨日オープンした「十和田市現代美術館」に寄ってみました。 美術館の立つ官庁街通りは桜並木で有名。今まさに満開の桜と、青い空と、真っ白な美術館の建物と、そして庭にそびえるあでやかな「フラワーホース」、すべてが見事に溶け合っていました。さすがにオープン直後だけに行列ができていました。それでも20分ほどで入場できるあたりが東京の美術館とは違う . . . 本文を読む

「元気な昭和」の象徴、青梅赤塚不二夫会館

2008-04-09 | ■美術/博物
東京・青梅駅で電車を降りて改札に向かおうと地下通路を通ると、壁一面に古い映画の宣伝看板が描かれているのが目に飛び込んできます。階段を上がると、今度は赤塚不二夫キャラクターがお出迎え。改札を出れば、金のバカボンパパが逆立ちして待っています。「赤塚不二夫会館」をめざして青梅までやってきた旅人には、なんともうれしい演出です。 青梅赤塚不二夫会館は、駅から歩いて10分ほどの町中にあります。もともと病 . . . 本文を読む

「マニア」と「子ども」は楽しめる?─鉄道博物館

2008-03-03 | ■美術/博物
埼玉県さいたま市に昨年10月オープンした鉄道博物館に行ってみました。 大宮駅からニューシャトルという小さな電車で3分。駅を降りると目の前に入場口があって、建物自体が巨大な電車のような博物館が横たわっています。もちろん、suikaでも入場券を買うことができる。首都圏の人以外はsuikaなんて知らない人も多いだろうな…と思いつつ、1,000円の入場券を買って入場。まずは1階の「ヒストリーゾーン」から . . . 本文を読む

子どもの発想、大人の発想─荒井良二さんの絵本

2007-12-13 | ■美術/博物
『きっとみずのそば』 (文化出版局、1999年)という絵本があります。作:石津ちひろ、絵:荒井良二。 ある日、「ぼく」が飼っている鳥のワゾーが行方不明になる。「ぼく」はパパといっしょにワゾー捜しの旅に出る。手がかりは、「きっとみずのそば」という手紙。ふたりは、「みずのそば」を求めて、アマゾン、北極、アフリカ、インドと世界をめぐる。そして、ワゾーがいた場所は…。 石津ちひろ氏お得意の言葉遊び的な . . . 本文を読む

「隣にいても一人」─津軽弁による超・日常的な不条理劇

2007-11-17 | ■美術/博物
自由律俳句の俳人、尾崎放哉(ほうさい)の代表作に、「咳(せき)をしても一人」というのがあります。仕事も家族も捨て、放浪生活を送っていた放哉は、結核に冒される。寺の片隅で静まりかえった夜、咳が出る。その後やってくる言いしれぬ寂寥感…といったような解釈だと思うのですが、放浪生活を送っていない私たちにも、そういう心境になることはよくあります。 昨夜、平田オリザの作・演出による芝居「隣にいても一人─青森 . . . 本文を読む

“「裏糸」を感じろ?”作品群

2007-10-30 | ■美術/博物
先日、所用で青森公立大学に出かけたついでに、同じ敷地内にある「国際芸術センター青森」をのぞいてみました。 ちょうど、2007秋のアーティスト・イン・レジデンス展「裏糸」が開催されていました。「アーティスト・イン・レジデンス」(AIR)というのは、芸術家が一定期間、自分が住む場所と別のところに滞在しながら創作活動を行うことだそうで、今年は、国内外から4人のアーティストが招かれ、9月はじめから11月 . . . 本文を読む

田舎館村「田んぼアート」がすごい。

2007-07-20 | ■美術/博物
青森県田舎館(いなかだて)村の「田んぼアート」が、見ごろを迎えています。 「田んぼアート」とは、田んぼをキャンバスに見立て、「黄稲」、「紫稲」、「つがるロマン」の色の異なる3種類の苗と、紅染(べにぞめ)と紅都(べにみやこ)とういう赤米の品種の4色を用いて図柄を描くというもの。その着想の面白さ、スケールの大きさが注目を浴びています。 堂々と「いなか」と名乗る(!)田舎館村は、津軽平野の南部に位置 . . . 本文を読む

「縄文と現代」─青森県立美術館よ、どこへ行く?

2006-12-09 | ■美術/博物
青森県立美術館の企画展「縄文と現代 ~二つの時代をつなぐ『かたち』と『こころ』」。文字通り、縄文と現代のそれぞれの「美」を通して、何千年かを隔てた人間の本質を探ろうという企画です。 開館記念の「シャガール展」が予想をはるかに上回る入場者数だったのに対して、報道によれば、今回の第2弾のそれは予想をはるかに下回っているのだそうです。テーマ自体が地味なので、さもありなんという感じですが、行った人によれ . . . 本文を読む

「大竹伸朗全景」を見る。

2006-11-29 | ■美術/博物
東京都現代美術館で開催中の「大竹伸朗全景」。 こんな展覧会は初めてでした。まずその出品点数の多さ。小学校時代の図画から最新作まで、なんと2000点以上。美術館の3階分のフロアのあらゆるスペースを埋め尽くす作品群。普通なら、5~6点程度の展示をするであろう壁に、びっしりと並べ尽くされる作品。ガラスケースの中に収めきれずに、ケースの上部のスペースにまで掲げられる始末。順路に従って見ていくと、最後の方 . . . 本文を読む

大阪から。

2006-10-28 | ■美術/博物
夕照に映える太陽の搭。 私にとって、大阪といえばココなんです。あの進歩と調和の祭典から36年間、この地にずっと立ち続けています。 見ていて飽きないこのフォルム。その表情。岡本太郎、不朽の名作です。 . . . 本文を読む

発明くふう展にものづくりの原点を見た。

2006-10-23 | ■美術/博物
青森県は、「少年少女発明クラブ」数が14もあり、全国1位なのだそうです。その歴史は四半世紀ほどさかのぼることができます。理科の先生や鉄工会社の社長さん、電器屋さんといった発明好きの大人たちが引っ張ってきた経緯があるようです。特に、県南地方でさかんのような気がしています。今や国際大会まである中学生のロボコン(ロボットコンテスト)も、八戸市の中学校が発祥となっています。 青森市内のショッピングセンタ . . . 本文を読む

青森県立美術館のシャガール展

2006-09-22 | ■美術/博物
青森県立美術館で開催中の「シャガール展」。特別展の会期も残りわずかとあってか、ものすごい混みようでした。 順路は、いきなり目玉である「アレコ」からスタートします。アレコホールは文字通り「アレコ」を鑑賞するためだけの空間。縦9メートル、横15メートルの巨大な背景画が1枚ずつ4面の壁に掛けられています。その真ん中に立って第1幕から順番に眺め、それから近くまで寄って見上げてみました。やっぱり実物は迫力 . . . 本文を読む

弘前の「A to Z」

2006-09-17 | ■美術/博物
弘前市の吉井酒造煉瓦倉庫で開催されている奈良美智+grafによる展覧会「A to Z」を観てきました。 「吉井酒造煉瓦倉庫」は、大正時代に建てられ、日本で最初のシードル(林檎酒)が醸造された場所なのだそうですが、現在は酒造所としての使命を終えています。弘前市出身の奈良氏は、この場所で2002年に個展「 I DON’T MIND, IF YOU FORGET ME.」を、2005年には「From . . . 本文を読む