カクレマショウ

やっぴBLOG

発明くふう展にものづくりの原点を見た。

2006-10-23 | ■美術/博物
青森県は、「少年少女発明クラブ」数が14もあり、全国1位なのだそうです。その歴史は四半世紀ほどさかのぼることができます。理科の先生や鉄工会社の社長さん、電器屋さんといった発明好きの大人たちが引っ張ってきた経緯があるようです。特に、県南地方でさかんのような気がしています。今や国際大会まである中学生のロボコン(ロボットコンテスト)も、八戸市の中学校が発祥となっています。

青森市内のショッピングセンターで「青森県発明くふう展」が開かれています。小学生から大人まで、選りすぐりの発明品を見ることができます。たぶん「現品限り」のため、実際に触ったり動かしてみることが禁止されていたのは残念でしたが、発想の豊かさに、ほぉ~とうならされる作品がいくつもありました。

子どもたちの作品には、「発明」というより、おもちゃとして遊ぶための作品も多い。もちろん、おもちゃとはいえ、さすがに一工夫、二工夫が施されています。たとえば、「貯金箱」でも、自動的に500円玉しかたまらないしかけになっている貯金箱とか。夏休みや冬休みには「自由研究」という、工作でも調べ物でも絵でも何でも好きなことを1つやり遂げて提出するという宿題がありましたが(今もあるか)、ついあれを思い出しましたねー。もっとも、私自身は、ピカリとくる発明や工夫に乏しい子どもでしたので、地味な調べ物ばっかりやっていましたけど。

LEDのような、私たちの子ども時代にはなかった技術が使われている作品もありましたが、基本には、この発明くふう展は、ローテクの世界です。手作りだから、じっくり見ると、作り方もだいたい見えてくるのがおもしろい。こんな物があったら便利かも、とか、別の物を取り付けたら使いやすいかも、というのが「発明くふう」が求める発想ですが、「どうやって実際に作るか、取り付けるか」という点もとても大切だと思いました。アイディアだけあっても、実際にそれを作ったり組み立てられなければ、宝の持ち腐れですから。

最近、日本の産業・文化を支えてきた「ものづくり」の継承・発展が問われています。日本人が培ってきた熟練した職人技や、部品をこつこつ組み立てていく高い技術を見直そうということです。ものづくりで大切な「豊かな発想」と「確かな技術」は、「発明くふう」の世界にその原点がありました。


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