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2年枝&一輪・・・リンゴの摘花・果

2011-05-19 21:29:26 | 安曇野

 摘果前

 摘果中
 
 摘果後

 『一輪』
 すべての2年枝の摘果終了し、今日から『一輪(残し)』に入る。
 りんごの花には中心花が1つとその周りに4~5弁の花がある。中心花は他の花に先駆けてひと足早く咲き、いち早く受粉して実を太らせようとする。もちろん何かの事情で中心花が無事に育たない場合は、後から咲いた花が肥育すると言う自然界の巧妙な仕掛けであるが、通常は花期が終わって小さな実の形になった時,すでにその差がハッキリ出ている。

 2年枝の摘果の後は、この中心花(果)を残して他を摘み取る作業で、これを『一輪』と言う。
 要は一番よく発育した果を1輪だけ残す作業で、それだけなら簡単なのだが、同時に同じ枝に複数の実が混み合ってついている場合、どの実を残してどの実を捨てるかを選ぶ作業が入る。
 この取捨選択は、将来その実が大きくなった時、リンゴの重さによって枝全体がどれだけ下がるか、リンゴの実は枝に対して左右どちらにどのようにぶら下がり、その時,上下左右に隣り合う実と適切な感覚を保てるかどうか,等を予想して育てたい実を選び、いずれ邪魔になるであろう実を摘み取る。
 その判断は難しく経験がものを言うが、更にオーナーの最終点検が入って適正化される。つまり3回のチェックによって育てるべきリンゴが決まるわけだ。

 まだまだ先は長い。

 
 摘果前

 摘果後

 ここまでが2年枝

 『2年枝』
 昨年より1日遅れで始まったリンゴの摘花・摘果は2年枝の摘花(果)を終えて『一輪』に入った。

 2年枝とはこれから延びて行く一番新しい枝,即ちリンゴの木の成長の最前線で、ここに結実させるとリンゴの木の成長が遅れたり止まることになる。
 なので、2年枝の摘花が当面の最優先課題となる。できるだけ早く2年枝の摘花を終えて、次の段階に進まなければならない。

 生産されるすべてのリンゴがこうして摘花・果されるわけだが、その労力の膨大さを思うと『リンゴごときになんでそこまで~』と言う気がする。でも摘花しないととんでもないことになるのは確かだ。
 人は美味しいものを簡単に求めるが、それに応えるのは大変なことであるし、実に不自然なことでもある。

 リンゴはリンゴ以外のものでなく普通にリンゴであればいいと思うが、そうもいかないらしい・・。厄介なものだ。 .


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